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2021.8.24 最近、バイクの魅力に気づいた

男性 22歳 美大生

「僕は中学受験をしてまして、世間が言う自称進学校に通っていました。高校生活を送る中で皆が同じような大学を目指していると競争みたいなものが生まれるじゃないですか。自分はそれがちょっと合わなくて。将来自分がやりたいことを冷静に考えたときに、そういえば小さい頃に絵を習っていたし、もののデザインを見るのが好きだったし、そっちの道に進んだ方が楽しい人生を歩めるんじゃないかなと思ったのがきっかけです。美大生って両親がデザイナーだったり、美術系、デザイン系の職業の方が多いのですが、自分の両親は美術系ではなく、公務員です。最初は親にも反対されたんです。親が知らない世界だったので反対するのは分かるんですけど。それから親も真摯に考えてくれて、一緒にオープンキャンパスなど大学を見に行く中で、親が美大のことを好きになっちゃったりして。結構狭い世界なので、親も「自分が学生のときに知っておけば良かった」みたいなことを言っていたり。

両親とも僕のことを応援してくれていました。最初は、行っていた高校が高校だったので「周りと合わせないのか」と言われていましたけど。高校は一学年560人くらいいた大きい学校だったんですけど、美大に進んだのは2人だけでしたね。他は早稲田とか慶應とか。皆、早慶や国立大学を目指すんですけど、僕は自分のやりたいことに向き合いたいなと思って。最初は東京藝大を目指していたんですよ。高校生の時はちゃんと学校のことを調べていなくて、漠然と東京芸大だと。一度受けて、もちろん落ちて。どこにも行くあてがないなと思って真面目に考え出したら、たまたま今自分が行っている大学の学科教授の作品や話を聞いて、「この先生のところで習いたいな」と目指すようになりました。

テニスをずっとやっていて、小学校低学年の頃から始めました。行っていたスクールが途中で潰れたので途中でやめて、中学校から高校までは4年間みっちりやって、大学に入ってからも始めました。面白いのが、美大のテニスのレベルがすごく高いんです。高校のときにインターハイに出ていた人が何人もいたり。今はコロナ禍で活動はできていないけど、テニスコートもすごくお金がかかっていて新しいコートです。僕がいるところは硬式テニス部という名称で、意外と高校の部活みたいなんです。今、部長です。

実は高校は男子校というか、男子棟と女子棟で別れていて、教室には男子しかいなかったんです。美大に入ったら男女比率は女性の方が多いんです。テニス部の中で遊ぶのは自分以外は女性だったり。皆でプチ旅行に行ったり、喫茶店巡りをしたり。ゆるい感じです。

大学に入った直後は女性とは少し話しにくいなというのがあったけど、自分はあまり男女を気にしない感じがあって、意外と誰とも話せるタイプで自然と打ち解けることができました。同性とはバイクでツーリングに行ったりします。最近バイクを始めたんですよ。小さい頃から乗り物も好きで、道を走っている車のデザインを覚えたりしていました。古い乗り物のデザインが好きで、たまたま良い状態の古いバイクを安く譲ってもらって、運良く乗れているんです。

ここ2、3ヶ月バイクに乗っていて。僕が乗ってるのは原付なんですけど、マニュアル車なんです。教習所で自動車の運転はしたけど、バイクに乗ったことがない状態で初めて公道を走らなきゃいけない時が(怖かった)。見た目がかなり大型に見えるバイクなんですけど、ギアチェンジの操作を初めて公道で1人で覚えながらするのがめちゃくちゃ怖くて。結構危ないことをしたなという。今まではずっとスポーツ自転車で何十kmも乗るような感じだったんです。でも腰を痛めてしまって。自転車もいいけどバイクも気になるなと思って乗ってみたらめちゃくちゃ楽しかった。自分で機械の操作をしているという感じが今までにない快感でした。今ではひと月に6、700kmくらい乗っています。これまで自転車に乗っていた時には持てなかった大きいカメラを持っていけるようになったりして。バイクの魅力に気づいたのが最近です。」

この記事はBE AT TOKYOのプロジェクト、【BE AT TOKYO DIARY】で制作しました。

※感染症等の対策を十分行った上で取材しています。

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