日本の小学校からインターに編入するには?気を付けるポイントなどご紹介
こんにちは。インター受験カウンセラーの中島です。
今回は、時々私も相談を受ける
「日本の小学校に行かせてからインターに編入したい」
というご希望について書いていきたいと思います。
なぜ日本の小学校に行かせたいのか
インターに行かせたいと考える親御さんの中には、数年は日本の小学校に行かせて、途中からインターに編入させたいというお考えの方も少なからずいます。
では、なぜ日本の小学校に数年でも行かせたいのでしょうか。
私が相談を受ける親御さんの中で多い理由は主に以下です。
1.漢字をある程度覚えてほしい
インターに行ったとしても、純日本人のご家庭のお子さんであれば日本語の聞く話すは全く問題なくできます。
しかし、問題になるのが読み書き、特に漢字の読み書きです。
もしお子さんが、将来日本で働く可能性もあるのであれば、漢字の読み書きができないと非常に大変な思いをするでしょう。
また、もしお子さんが将来日本に住む可能性があるなら、漢字が読めないと日常生活にも支障が出てきます。役所の手続き、ニュース記事、日本語のウェブサイト(予約サイトやオンラインショッピング)、レストランのメニュー、小説やビジネス本などの本、などなど、漢字が読めないと日々の生活に必要な情報を得ることも難しいかもしれません。
日本の公立小学校で習う漢字は、
・小学1年生で習う漢字:80字
・小学2年生で習う漢字:160字
・小学3年生で習う漢字:200字
・小学4年生で習う漢字:202字
・小学5年生で習う漢字:193字
・小学6年生で習う漢字:191字
となっています。
インターに行かせたい親御さんの中には、小学3年生・4年生くらいまで日本の小学校に通わせて、日常生活で使う漢字は一通り習ってからインターに行かせたいと思われる方もいます。
インターに行っても日本語の授業があるから大丈夫、と思われる方もいますが、日本語クラスへの力の入れ方もインターによって全く違うので、そこは調べておくと良いと思います。
2.日本の文化を学んでほしい
インターには、日本の小学校で当たり前にあることが一切なかったりします。
例えば、給食当番の文化。
インターでは、カフェテリアがある老舗インター、と、お弁当持参のインターがほとんどです。カフェテリアはその場で調理をされたごはんを食べられるので給食に似ていますが、カフェテリアは外部のベンダー(業者)が運営しており、彼らのビジネスになっています。
ですので、日本の小学校のように、生徒が当番制になって配膳をやる、ということは一切ありません。カフェテリアでお金を払うと、カフェテリアのスタッフがトレイに乗せたランチを渡してくれるのです。
お掃除の時間、も日本の小学校にしかありません。
毎日自分たちが使った教室をみんなで掃除する、長期休暇の前には大掃除をする、などの文化はインターにはありません。
インターの場合、校内の掃除も雇われた職員さんがやってくれるので、生徒たちが自ら掃除をするお掃除の時間はないのです。
その他にも、日本の小学校にあってインターにはないことが多くありますので(逆も然りですが)、日本の小学校に途中まで行かせたいという親御さんがいるのも頷けます。
日本の小学校からインターに編入するには
上記の理由などから、日本の小学校に途中まで行かせてからインターに編入させたい方から相談を受けることがあります。
その際に、まず質問されるのが「そもそも日本の小学校からインターに編入することは可能なのですか?」という質問です。
答えは、イエスです。可能です。
インターは、開講学年(幼小中高、小中高など)のすべての学年で、アプリケーションを受け付けていますので、編入試験に合格すればどの学年からでも入れます。
アプリケーションの書き方のポイントについては別の記事で説明していますが、とにかく具体的に自分の子供や家族についていかにそのインターがあっているかを熱弁することが大事です。
ではアプリケーション以外で編入受験の際に気を付けることはどんなことでしょうか。
編入受験の大事なポイント
1.英語力は編入学年相当ないと受からない
日本の小学校に行かせている間も、英語力は必ず上げておかなければいけないので、塾に行かせるなどして対策しましょう。
特に、日常会話だけでなく、編入試験時に、編入したい学年が読むレベルのリーディングなども試されるので、少し難しいボキャブラリーについても身に着けておく必要があります。
編入したいと考えている親御さんは早めの対策開始が必要です。なぜなら、ボキャブラリーやリーディングは一朝一夕では身に付かないからです。
2.日本の小学校の成績表がかなり重要
アプリケーションの際に、前の学校のレポート(成績表)とレコメンデーションレターが必要になります。
幼稚園受験などの場合は、前の学校のレポートはあまり重要ではありませんが(ない場合もあるため)、小学校の途中からの編入は必ず出さなくてはならず、しかも中身が非常に重要視されます。
インターはただでさえ倍率の高い難関校なので、成績表も高めをキープしておかないといけません。編入を検討される方は、こちらも低学年から意識しておくことが重要です。
3.日本の小学校からレコメンデーションレターももらう
アプリケーションの際、前の学校のレコメンデーションレターも必要です。日本の小学校からの編入の場合も、日本語でしか書けないと言われてもレコメンデーションレターをもらいましょう。
その場合、受験するインターに日本語のまま提出して大丈夫か、こちらで翻訳してから提出するか、は確認しましょう。
老舗インターの場合は、日本語のままの提出でもインター側で翻訳するので良いと言われます。(こちらで翻訳すると編集や意訳が入り本来の意味とずれる懸念があるため)
レコメンデーションレターの内容も成績表同様に重要視される項目です。
対策をするのは難しいですが、お子さんが普段から楽しく前向きに小学校に通っていれば先生からは酷いことは書かれないかと思います。
4.算数も編入学年相当のレベルが必要
編入試験ではリーディング以外に算数の試験もあり、編入したい学年相当のレベルがあるかを見られます。
日本の公立小学校はインターより算数の進度が早いので、たいていの場合は難しくないと思いますが、問題も英語になるので英語の算数問題に答える練習はしておくと良いです。
小学校高学年や中学からの編入になると試験も難しくなるので、必ず対策をしておきましょう。
5.面接では英語はできて当たり前
編入試験でも面接があります。しかも、幼稚園受験などは親が面接を受けるケースがほとんどですが、小学校の途中以降の編入だと子供への面接になります。
英語はできて当たり前の状況で、あとはお子さんが自分の言葉で色々な質問に対して答えられるかが重要です。
イエス・ノーではなく、なぜそう思うのか、など深く説明できるように日々英語での会話も練習しておくと良いです。
最後に
今回は、日本の小学校からインターに編入するという選択肢について説明しました。
実際に、公立小学校に3年生まで行って4年生からインターに入った子、小学5年生まで公立小学校に行き6年生(インターはミドルスクール)からインターに入った子、などがいます。
ただ、そういう子たちはハーフの子だったり帰国子女(幼稚園時は海外で住んでいたり)という子が多いのが実情です。
とはいえ、純日本人でも、英語力・学力(算数、リーディング)・前の学校からの評価(成績表、レコメンデーションレター)が問題なければ編入できるため、もし少しでも検討される場合はその可能性を残すように対策を検討しておくと良いと思います。
今後も、インター受験に関する情報発信ができればと思いますので、よろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
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