アクチュアリー試験【会計解説】平成29年問題5(1)
気が付くと試験まで一週間。それまでには、H29年の解説は更新したいものです。
みなさんは体調管理にはくれぐれも気をつけて、最後まであきらめないでくださいね。
問題5(1)は銀行勘定調整表の問題です。教科書ではP94、設例3のからの出題です。
会社の帳簿と銀行残高が異なるときに、銀行勘定調整表を作成します。
実務でも勘違いしている人が多いのですが、銀行残高があるべき残高だと思い込んでしまうことがあります。しかし、銀行側が未処理の状態になることがあるので、会社・銀行ともに調整をしてあるべき残高を目指すということをこの銀行勘定調整表で行います。
本問では、帳簿残高は与えられていますが銀行残高は与えられていないので、当座預金出納帳の残高70,000円に会社側の調整項目を加減していくことになります。
①では、 会社では小切手を振り出した(当座預金の減少)処理をしたものの、実際は手渡されていないため、当座預金を増加させる仕訳が必要です。
(借) 当座預金 50,000 (貸) 買掛金 50,000
② について、引出未済の状況とは、仕入先がまだ銀行に小切手を持ち込んでいないため銀行残高が減少していない状態をいいます。
会社としては処理を完了しているため、仕訳は不要で銀行残高を調整することとなります。
③ 夜間金庫に預けるときに会社は当座預金を減少させる仕訳をしています。銀行の処理とはタイムラグがありますので、仕訳は不要で銀行残高を調整することとなります。
④ A社で未記帳と言っているので、仕訳が必要ですね。
(借) 支払利息 10,000 (貸) 当座預金 10,000
以上より、
70,000+50,000-10,000=110,000
が答えとなります。
本問は、設例の数値を代えただけの問題となっています。銀行勘定調整表については教科書ではほとんど説明がないので、一度ネットで検索して現物を確認してもらいたいですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?