【PHI】飛躍を期待したいプロスペクト&Merrifield獲得
お世話になっております、積分定数Cです。今回は飛躍を期待したいプロスペクトと先日獲得したMerrifieldについて述べていきます。
Wen Hui Pan (RHP)
台湾出身の21歳。昨年の成績は以下の通り。
A+ではスタッツを落としたものの6試合とスモールサンプルに過ぎないのでそこまでの心配は不要かと思います。Aで積み上げた実績は間違えないものだと思ってます。平均96mph、最速100mpに達するファストボールを武器にAでのwhiff%は31%を記録しました。ただ、スプリッターのコマンドに苦しんでいる模様です。昨シーズンはミドルスターターとブルペンの役割を担っていましたが、ブルペン適性があると指摘がありました。スプリッターの精度が向上すれば、昨年のOrion Kerkeringのように一気にMLB昇格が見込める選手じゃないかと少し期待しています。
Eduardo Tait (C)
パナマ出身の17歳。昨年の成績は以下の通り。
昨シーズン記録したスタッツは、彼がこの時16歳であったことを考慮すれば、上出来と言えるのではないでしょうか。スイングのシンプルさ、スイングスピード、バットコントロールが高評価を受けています。ただ、打席でのアプローチの一貫性に欠けていると指摘があるため、アプローチの一貫性を作り出すことが今シーズンの課題です。また、ディフェンス面ではアームツールに長けています。今シーズンはキャッチャーの経験を積みつつ、打撃アプローチ面での改善に期待したいところです。
Aidan Miller (3B)
19歳。2023年ドラフト1巡目全体27位指名。
2024年度MLB.comプロスペクトランキングTop100入り(全体61位)
昨年の成績は以下の通り。
Aではスタッツを落としたもののプロ初ホームランを記録するなどルーキーイヤーとしては充実したシーズンを送れたのでないでしょうか。打球のフライ率において、Aでは37.5%、A+では44.4%を記録したのは長距離打者として期待されている彼にとって非常に良い傾向でしょう。また、アプローチの良さも評価されています。ただ、純粋な長打力を図る指標であるISOが少し物足りないものです。来シーズンはどれだけ長打を増やせるかが鍵となりそうです。
来シーズンは初めはAでシーズンをスタートし、順調に行けば夏頃にはA+への昇格が予想されています。
William Bergolla (SS)
ベネズエラ出身の19歳。昨シーズンの成績は以下の通り。
AレベルでBB/Kが1以上を記録したのは彼のコンタクトツールを証明したものと言えます。問題はパワーツールが大いに欠けている点です。去年の彼の打球速度の最速は99.8mphと100mph以上を記録していないのは改善したいところ。まだ、19歳で身体も成熟しきってないことを考慮すれば、改善の余地は十分にあります。また、ソリッドなスピードツールを持つ一方で盗塁数が少ないのも気掛かりなところです。今シーズンはパワーレスの改善に期待したいところです。
Justin Chawford (OF)
20歳。2022年ドラフト1巡目全体17位指名。
2024年度MLB.comプロスペクトランキングTop100入り(全体77位)。
昨年の成績は以下の通り。
表面上のスタッツは悪くないですが、問題は打球のゴロ率が高いことです。Aでは68.5%、A+では74.5%を記録しました。ISOの観点から、Crawfordは長距離打者タイプではないのでので、LD%を上げて、彼の武器であるスピードツールを活かして2塁打、3塁打を量産することが彼の理想でしょうか。また、彼の打撃メカニクスにおいて、上半身と下半身の連動性が欠けていることが指摘されているため、まだまだ改善の余地は十分にありそうです。
トップクラスの評価を受けているスピードツールを活かすためにも内容面での打撃向上に期待したいです。
Merrifield獲得
また、ここではMerrifield獲得についても簡潔に触れていきたいと思います。
契約の内訳としては
2024 $7MM
2025 $8MM
(2024年シーズン終了時にClub Optionを行使した場合、$1MMのバイアウト)
インセンティブは$1.6MM
となっています。
Merrifield獲得により内野デプスの強化とRojasのAAA降格時の保険の確保の二つが同時になせることは非常に好意的にみてます。ただ、問題点が2つあひます。1つ目は、35歳の選手に$8MMは割高感が否めない点。2つ目は、内野と外野のデプスはそれぞれEdmundo SosaとCristian Pacheが既にいることから、Merrifieldより若い彼らの出場機会が減少してしまうという点です。1つ目においては1年目終了時にClub Optionがあるため、リスクを一年で抑えられるのはいい点だと思います。やはり懸念としては2つ目の問題点でしょうか。今後、Thomsonがどのように彼らを起用していくかに注目していきたいです。
終わりに
今回のnoteではプロスペクトについてまとめてみました。今回取り上げたプロスペクトだけでなく、取り上げられなかったプロスペクトにも今シーズンも着目していきたいです。また、このnote投稿時点で、MLB.com公式の球団別プロスペクトランキングが公表されていなかったため、各選手のランキングが不明な点があったこと申し訳ございません。(更新され次第ランキングも掲載します。)
また、Merrifield獲得が起用法にどのように影響するかについても注目していきたいところです。
参考文献
*映像はPhillies Player developmentから。
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