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【PHI】Philliesの2023年シーズンは失敗なのか?
みなさん、初めまして。
この度MLB30球団合同note企画でPHIを担当させていただきます、積分定数Cと申します。
よろしくお願いします。
既にシーズン終了から1ヶ月以上経過していますが、今回の主題に入っていこうと思います。
今シーズンのPhilliesの簡潔な振り返り
レギュラーシーズンでは90勝72敗でNL東地区2位で終えました。
ポストシーズンでは第4シードでとして出場し、NLWCではMIAをスイープし、NLDSではATLを3勝1敗で下し、2年連続でNLCSに進出しました。しかし、NLCSでは第7戦にもつれた展開の末AZに負け、2年連続のWS進出とはなりませんでした。
NLCSで負けた直後の私の考え
NLCSで負けた際、私は「今シーズンは失敗」だと考えていました。なぜなら、Philliesは今まさに勝ちにいかなければならないからです。勝つために投資した以上、プロスポーツとして結果が出なければその時点でこの投資は失敗だと考えざるを得ませんでした。
ある投稿が目に止まる
しかしある投稿が目に止まり、「今シーズンは失敗」という自身の考えがあまりに短絡的なものであることに気がつき、もう一度今シーズンのPhilliesの成否について考えようと思いました。
ここでは二つの面からPhilliesの2023年シーズンの成否をを考察していきます。
(この投稿は後ほど紹介させていただきます。)
観客動員数と収益面
プロスポーツにおいて重要なのが収益を増やすということであるのは当然のことです。今年と昨年でのPhilliesのホームでの観客動員総数と平均観客数をまず見ていきましょう。
(2022年のもの→2023年のもの)
・観客総動員数
2,276,736(MLB全体16位)→3,052,605(MLB全体6位)
・平均観客数
28,459(MLB全体16位)→38,157(MLB全体6位)
http://www.espn.com/mlb/attendance/_/year/2022
より引用
上記のように今シーズンのPhilliesは大きく観客数を増やしました。この理由として挙げられるのが2022年オフにTrea Turnerと11年3億ドルの超大型契約を結んだことにあるでしょう。実際にTurner獲得後のPhilliesのチケット収入が2倍以上になったという記事も出ています。(https://www.cbsnews.com/philadelphia/news/philadelphia-phillies-stubhub-ticket-sales-trea-turner/)
次に収益を見ていこうと思います。以下のグラフがPhilliesの収益の推移です。
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(肝心の2023年シーズンの収益が現在出ていないので申し訳ないです。)
ここでは推論になってしまいますが、2023年シーズンの収益は増加すると考えます。理由としては先程挙げた観客動員の増加にあります。観客動員の増加は収益の増加に直接的な影響をもたらすと考えます。ここでスーパースターであるBryce Harperの加入前後の2018年と2019年のホームでの観客動員を見てみましょう。
(2018年のもの→2019年のもの)
・観客総動員数
2,158,124(MLB全体17位)→2,727,421(MLB全体10位)
・平均観客数
27,318(MLB全体17位)→33,671(MLB全体10位)
http://www.espn.com/mlb/attendance/_/year/2018
より引用
Harper加入前後の2018年と2019年の観客動員を比較すると2019年観客動員は2018年のそれを上回っています。さらに、上記のグラフから2019年の収益は2018年と比べて増加しています。
このように観客動員の増加と収益の増加は相関関係にあるため、2023年シーズンの収益も増加していると推測します。
ここで何故Philliesの観客動員と収益を挙げたかというと投資の結果は収益の増加として見返りが出ていると考えたからです。プロスポーツにおいて収益増加はあらゆるチームが目標とするものです。それを達成できたことは成功と言っても良いでしょう。
若手の台頭
次に投資以外の結果について考えていきたいと思います。今シーズンは若い選手たちの台頭がよく見られました。ここでは5人の選手を簡潔に紹介します。
①Cristopher Sanchez (SP) AGE:26
6月に昇格後、18試合に先発し、チェンジアップを武器に安定した投球を続け、rWar+2.2、fWar1.8を残しました。
②Bryson Stott(2B) AGE:26
野手でチームトップのrWar+4.3を稼ぎ、ゴールドグラブファイナリストにノミネートされ、Philliesで"最も替えのきかない存在"となりました。
③Brandon Marsh(OF) AGE:25
Kevin Longとともに打撃改造を行い、今シーズンOPS.0830を叩き出し、ブレイク。ポストシーズンでも見事な活躍を披露しました。
④Johan Rojas(CF) AGE:23
7月にMLBに昇格し、392イニングの出場ながらDRS+15を稼ぎ、PS進出を決める殊勲打を放ちました。
⑤Orion Kerkering(RP) AGE:22
90マイル後半のsinkerとsweeperを武器に、lowAからMLBまで一気に昇格し、才能の片鱗を見せました。
このように今シーズンは数年間チームのコアとなる選手や数年後にチームのコアとなる可能性を秘めた選手が台頭しました。これはPhilliesにとっては非常に喜ばしいことであり、チームが持続的に勝つためには彼らの存在が不可欠なあるため、勝ちつつ若手が台頭してくれたという面において成功と言えます。
改めてPhilliesの今シーズンは成功なのか?
2023年シーズンは9割成功、1割失敗と私は考えます。理由としては2番目に挙げた若手の台頭の側面が大きいです。ファンとして彼らの更なる活躍に大いに期待したいと思います。しかし、「勝てる時に勝ってほしかったな」という思いは若干ですが残ります。ですが、WS制覇をできなかったことで全てを否定するのは大きな間違えであり、自分の考えの甘さを痛感しました。猛省します。
最後に
「成功した」シーズンこそ満足したり、それを気に入らなければならないことを意味するわけではない。しかし、客観的に見れば最後の4チームの1つに残ったことは良いシーズンだったと言える。ー和訳:積分定数C
こちらはphillies minor thoughtsを執筆するMatt Winkelman氏の投稿になります。今回のNoteでは彼の投稿にある「successful」について自分なりにどの面において2023年シーズンが成功と言えるかついて考察しました。このような自分の考えを見直す機会を与えてくれた彼に感謝したいです。
読んでくださりありがとうございました。