自動車の未来と自動車保険
こんにちは、インズウェブスタッフです。インズウェブスタッフになって2年になります。インズウェブでは、「自動車保険一括見積もりサービス」を中心とした保険比較や電気代や携帯代などの比較サービスの提供と保険や生活に関わるさまざまな情報発信を行っています。
今回は、自動運転車と自動車保険について書いてみました。
自動運転車の技術はどこまで進んでる?
いわゆるペーパードライバーの私は、完全に車の自動運転が可能になったらマイカーを買って恩返しをする!という言い逃れでこれまで他人に運転してもらってきました。1人で車を運転してどこにでも行けたら便利なのにと思う事もありますが、助手席に誰かいるということが条件の現状です。
自動運転のレベルは車に搭載されている技術によってレベル0~5まで分けられてられているそうで「レベル3」以上が基本的にドライバーの操作が必要ない車になるそうです。と、いうことは私が家族や友人に買わされるかもしれないのは、「レベル3」以上の自動運転車になるという事になりますね、、、、そんな未来がすぐそこだと思うと怖いです。
現在、日本で販売されている車は、「レベル2」までです。国内外で自動運転システムを備えた自動車の開発は進んでおり、いよいよ日本でも「レベル3」の自動運転車が公道を走り始めるそうです。
「レベル3」の車が公道を走れるように道路交通法が改正されました。そして、2020年11月、Hondaが自動運転レベル3に求められる国土交通省の型式指定を取得したと発表しています。アメリカの電気自動車大手テスラのイーロン・マスク氏は2020年7月に上海で行われた「世界人口知能(AI)カンファレンス」で「レベル5」の自動運転車は、「近く実現するだろう」と語ったそうです。日本の自動車メーカーも技術開発を急いでいるところなのでしょう。技術が進み自動運転車が公道を走れるように法整備が進めば自動車業界だけでなく人々の交通手段の概念も変わっていくだろうという未来を想像してしまいます。
これまで「自動車は走る凶器」であるという一面を持っていることから自動車を運転する時には自動車保険に契約することが当然でした。それでは、自動運転車に切り替わった社会では自動車事故のリスクや自動車保険の必要性はどうなるのでしょう?自動運転車の登場だけでもさまざまな業界への影響がありそうです。
自動運転社会に自動車保険は必要?
「レベル3」~「レベル5」の自動運転車が公道を走るようになっても、「レベル0」~「レベル5」の車が混合し共存する社会が続でしょう。しかし、公道を走る自動運転車が増えると自動車事故の件数は劇的に減るのではないでしょうか。ただし、少なくとも一般車と自動運転車が混合している社会では、自動車事故のリスクに備えた自動車保険の契約は必要だろうと思います。
しかし、全ての車が完全自動運転車になる未来も考えます。そうなった時に完全自動運転車を購入した人が自動車保険に加入する必要性はあるのでしょうか。一般車と自動運転車が混合する社会では、自動車保険の保険料の算定の仕方、サービスに至るまで影響がありそうです。
完全自動運転車だけの社会になると自動車事故はなくなるのかというと、私には分かりません。日本でも、自動運転車の自動車事故についての議論が重ねられているところのようです。自動車技術の開発に伴って「レベル5」の車が引き起こした事故は、行き先を指示したドライバーにあるのか、自動車メーカーにあるのか、過失割合をどうするかなどといったことの議論は続いていくことでしょう。
現状の日本では、自動車の運行によって起こる事故において被害者救済を主な目的とした「自動車損害賠償保障法」があり、自動車を購入する時には「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」に加入する必要があります。自動車を運転する人は、自分の運転によって他人を死傷させてしまった時には、損害賠償責任があるとされているからです。
では、「レベル5」のような自動運転車の場合ではどうなるのか、これまでの考え方と変わるのか、自動運転車のための法制度や、それを前提とした保険制度の議論もこれから詰められていくことでしょう。自動運転車の場合の自賠責保険の加入義務や自動車保険(任意保険)の契約の必要性についてどう変わるのか。どのような結論になってもきっと遭遇するであろう未来のために心の準備はしておきたいと思うのです。
ちなみに、アメリカのテスラはテスラ車専用の自動車保険「テスラ・インシュアランス」の提供をしています。テスラ・インシュアランスは、テスラの車に関する知識や安全性、低いメンテナンスの必要性などにより一般的な自動車保険と比べ同様の補償内容で20%~30%保険料が安くなっているそうです。テスラは、車載カメラやシステムの情報を収集ことが可能です。テスラ車に乗っているユーザーのデータを集めれば独自の保険料算定や保険事故調査に役立てる事も可能になるのだろうと考えます。ただし、そういったことは現状行われてはいないようです。このような動きが業界にどのような影響を与えるのか気になるところです。
日本の自動車保険会社でも動きを見せています。道路交通法等の改正を受けて、東京海上日動火災保険株式会社は、自動運転が可能な「レベル3」の自動運転車が自動運転中に起こした事故について、等級に影響しないノーカウント事故の扱いとすることを発表しています。等級に影響しないノーカウント事故の扱いとするということは、自動運転中の車が事故を起こし、保険金の支払が生じても翌年度の保険料負担は増えないという事です。自動運転車が公道を走行するための準備は着々と進んでいるようです。
そしてもう一つ、完全自動運転車の社会には自動車免許は不要か?との議論もあります。運転免許証について、私は、なくならないだろうと思います。飛行機は自動操縦ですが、パイロットは免許を持っていますし、電車も鉄道会社に就職し免許を取得した人が運転しています。自動車も完全自動運転車であっても自分で運転するという機会があることを想定すると自動車免許は必要だと思います。
変わる自動車社会の動き
自動運転車は、ガソリン車でも電気自動車でも導入できるそうですが、電気自動車の方が反応が早くてスムーズなため制御しやすいそうです。それに、現代の環境問題を背景に考えると自動車のトレンドは電気自動車です。欧州やアメリカ、中国では、EV車の普及は加速しており、世界の電気自動車の販売台数は伸びています。欧州などでは、ガソリン車やディーゼル車の新車販売禁止といった動きもあり、その動きは、日本にもやってきています。ですから電気自動車と自動運運転車の開発は平行して進んでいくのだろうと思います。
2020年10月23日菅義偉内閣総理大臣は、就任後初の所信表明演説で「我が国は二〇五〇年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会を目指すことを、ここに宣言いたします。」と表明しました。そして今月、政府が、ガソリン車の新車販売を2030年前半を目途に禁止する方向で調整に入ったとの一部報道もあります。
2030年、10年後です。振り返ってみると2010年から2020年の10年間にテクノロジーは大きく進歩しました。私たちの日常生活に浸透しすぎているためあまり深く考える事はありませんが、私はもうスマートフォンの無い日常に戻れません。そう考えると、10年後の未来はもっと劇的に変わっているかもしれないと思うのです。政府が全面禁止にする前に、ガソリン車の生産が終わっているというような状況もあるかもしれません。
テスラのイーロン・マスク氏は「レベル5」の自動運転車は、「近く実現するだろう」と言っていますが、「レベル5」の電気自動車が発売されるのは早くても2025年以降だろうといわれていました。2025年、もうあと5年です。ですが、もしかすると早まるのではないかと思うほどのスピードで日本の動きも激しくなっているように感じます。
車を自分で運転するという事
車が好きな人の多くは、「自分で運転すること」を楽しみにしている人が多いように思います。運転が好き、愛車を自分で運転してドライブするのが好きといった具合です。また、クラシックカーやヴィンテージカーなどが好きで古い車をメンテナンスをしながら大切に乗っているという人もいるでしょう。そのようなことを考えると、全ての車が完全自動運転車になる未来はそういった人々のニーズにも答えられる未来であるのかどうか、そういった配慮も忘れてはいけないところだと思います。
さて、2020年代は一体どのような時代になるのでしょう。自動運転車が走行する社会は5G通信が必須です。5Gが普及し自動運転車だけでなく新しい技術やサービスがどんどん登場していけば私たちのライフスタイルも変わっていきそうです。一方、昭和生まれの私としては、車を運転することが好きなユーザーが置いて行かれないような、これまでの文化も大切にする社会であってほしいと思います。
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