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「石の硬度」について

こんばんは!Ring Artistのinsulaです。

さて、今日は「石の硬度」についてです。

時々聞くけどよく分からない。
硬いか柔らかいかってこと?
柔らかい石はすぐ割れてしまうの?

と疑問の方はいらっしゃるでしょうか。

ジュエリーにおいて問題となる「モース硬度」というものがありまして、これは石の相対的な硬さを表しています。「あるもので、あるものをひっかいたときの傷のつきにくさ」です。最も硬いと言われているダイヤモンドが10で、水晶が大体6〜7くらいですから、ダイヤモンドで水晶を引っ掻くと、水晶に傷がつく、ということになります。人間の爪の硬度は2.5ですので、大抵の鉱物は傷着く心配はありませんが、ガラスの硬度は5ですので、硬度が4のフローライトはガラスにぶつかったり引っ掻かれたりすると傷がついてしまいます。なので基本的にフローライトは指輪には仕立てにくい感じです。

10 ダイヤモンド
9 ルビー、サファイヤ
8 トパーズ
7 クオーツ(水晶)
6 ムーンストーン
5 アパタイト
4 フローライト
3 カルサイト
2 石膏
1 滑石

こんな感じの硬度になっています。
数字が大きいものほど硬度が高く、傷がつきにくいです。
ナイフの硬度が5.5ですから、水晶以上の石はナイフで傷をつけることも難しい、ということになります。

ジュエリーを選ぶ基準としては、空気中に普通に含まれている石英(硬度7)よりも高い硬度のものが良いとされます。それより硬度が低いものは、理論上は空気中に微量に含まれる砂埃などで、普通に使っていてもいつかはちょっと曇ってきてしまう感じになります。

ですが、硬度6のムーンストーンや、硬度5のスフェーンやオパールなどもとても魅力的なので、insulaでは時々使用します。

少しの傷や曇りが気になってしまう方は硬度の高いもの、ルビーやサファイヤをお勧めします。反対に、経年の変化も味わいだし、それもまた個性だと感じられる方は硬度が低い石でも楽しめると思います。

ただ、モース硬度が低いからといって割れやすいわけではありませんし、高いからといって割れないわけでもありません。「割れやすさ」というのは別の基準があるからです。

ダイヤモンドはダイヤモンドでしか削れませんが、ある方向に力を加えれば簡単に割れます。サファイヤを落として落とし所が悪ければ、欠けてしまうこともあるでしょう。

古くから普通にジュエリーとして使われている真珠は硬度が2なので、爪で引っ掻いたら傷がついてしまう繊細さです。それでもその特性を知り、大事に使えば長く楽しむことができるでしょう。

insulaのジュエリーは場面を気にせず日常的にバンバン使っていただきたいので、あまり神経質にならなくてもいいかな、と思っています。

Wikipediaのリンクですが、貼っておきますね。

宝石商や石屋さんが、同じ種類の石を袋に入れてざらーっと見せてくれたりするのはそういう理由があります。同じ石同士はモース硬度が同じなので、傷になりにくいんですねー。

ですから、オパールとサファイヤを一緒にポケットや袋に入れることに注意したり、硬度が低い石はなるべく空気が触れないように保管したりするのがいいようです。

こちらのタンザナイトはよくinsulaも使用しますが、モース硬度は6〜7。そんなに頑丈な石でもないので、落としたら割れてしまうこともあります。それでもこの色合いと輝きはどうしても魅力的ですよね。

時々、硬度が低い石については説明させていただきますが、もし気になる方は、欲しい石の後に「モース硬度」と入力して検索したら簡単に出てきますので、調べてみてくださいね^^

もちろん、個展では直接ご質問いただいて大丈夫です!

insula


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