指環を身につける意味
こんにちは!Ring Artistのinsulaです。
人はなぜ装飾品を身につけるんだろう?
というお話をちょっと記事にしてみようと思いました。
私は考古学や歴史が好きで、博物館や展示に良く行くのですが、世界中の古い文明の中には必ず装飾品があります。
古代エジプトの黄金のマスク、インダスの印章の指輪、古代中国の玉を使った首飾りや副葬品、南米の黄金文化…。もちろんヨーロッパでは王侯貴族を中心として宝飾品の歴史があります。
それに対して、日本。
不思議なことに縄文弥生までは勾玉や管玉、貝の釧(腕輪)や土器のピアスなどが豊富でしたが、それ以降は明治期までほとんどと言っていいほど、装身具が登場しません。
刀鍛冶や神社仏閣の素晴らしい装飾品を見れば、彫金の技術がなかったからとはとても考えられません。
不思議ですよね。
だからもしかしたら今でも、あまりアクセサリーを身につける気になれない、という方もいるのかもしれないなあと思いました。
まあ、日本で指輪などの装飾品が発展しなかった理由はわからないのですが、それじゃあ、なぜ世界中で石が珍重され、宝飾品が流行ったのか、ということについて考えてみました。
もちろん、少し昔は権力の象徴や、財産としての宝飾品、という役割が強かったと思うのですが、最もっと原始的な、なぜ人が「石」を身につけたいと思うのか、というとやはり「自然の偉大な力をお守りにしたい」という気持ちがあったと思うんですね。
目に見えない悪霊や災厄から守ってほしい、呪いや不運から身を守りたい。そんな外界からの危険に対して身を守るために、通常とは違う輝きを持つ「石」を身につけてお守りにしたんだろうな、と考えられます。
今、私が作りたいと思っているのも、そんな「指環」です。
ただ、現代では外界からの危険、というよりも、自分の中の不安や葛藤、そういうものから身を守る必要があるんじゃないかなと思っています。
たくさんの情報や物事、人間関係にされされて、昔よりも処理しなければならない現実が多くなった今、なかなかに心を平穏に保ったり、豊かな気持ちになったりすることが難しいのかもしれません。
自然界の中で深呼吸したり、四季の様子をのんびり感じたりする機会も少ないのではと思います。
そんな中で、「石」だけは数万年、数億年たっても変わらずに「自然」のままで私たちのそばにいてくれます。石によってはほとんど変質することもありません。
そうした石に触れていると、私は自然の中で深呼吸しているような気持ちになって、生きる勇気が湧いてくる気がするのです。
余談ですが、ミネラルショーなどで業者さんとお話すると。やはり石を扱う業者さんはめちゃくちゃ元気だよねー!という話を耳にします。笑
特に、今「宝石」とか「貴石」と呼ばれている色が美しく、輝きが優れている石というのは、見た目以上の「力」があるはずだと私は思っています。
ダイヤモンドの原石を見たことがあるでしょうか。
透明な八方体で、土に塗れていれば水晶やそのほか透明な石との違いは専門家でなければわからないでしょう。それでもカットを施せば、他の石よりも遥かに輝きが美しく、傷も付きにくい宝石になるのです。
昔の人は何故かその美しさを知り、インドなどでは重要な宝飾品にも加工されていました。
なぜ、昔の人はその石が重要だと感じたのでしょう。
私はやはり珍重される石には、それだけの目に見えない「力」があるからだと思っています。
今、私たちが宝飾品や装飾品を持つ理由は、財産や資産にしたいと思うのでなければ、自分の心や命を守るための大事な相棒としてではないかと思っています。
そしてその役割を果たせそうな石を、私はいつも探しています。
あなただけに語りかけてくる石、どうしても目が離せない石、夢にまで出てくる石、そんな「あなただけのストーリー」をもつ石を探すお手伝いができたらいいなと思っています。
外出するときには指環がないと無防備に感じて不安になってしまうほど、「信頼できる石」というのは心強いものです。
「装飾品は身につける習慣がない」という方も、不思議と惹かれる石があったら、ぜひ試しに手に取ってもいただけたらと思います。
何故かしっくりくる、手が暖かくなった気がする、ずっと前から自分の物みたい、昔の大切な気持ちを思い出した。
いろんな感情が湧いてくることもあります。
自分の中の「失われたピース」を埋めてくれるような存在。
insulaの指環でなくてもそんな石に出会ったら、ぜひ手に入れてみてくださいね。
古代の文明よりもはるか昔から、あなたの手元に有るために地中で育った石たちですから。
insula