痴漢の生涯
女性の尻を揉んでいる。
どういう状況だ?
電車の中。
俺は痴漢だ!
すぐさま手を離さなければ!
しかし、痴漢としてこの世界に生まれた以上、その役目を全うするべきでは?
「ちょっと、あんた!」
正義漢に見つかった!
ピンチ!
俺は、次の駅で降りた。
被害者の女性と、正義漢。
そこに、すぐに駅員がやってきた。
役者は揃った。
そこで交わされる会話についてここで描写するつもりはない。
それは誰もが想像しうる内容だから。
俺にはもう、この状況を切り抜ける気力もない。
ただ、一発、正義漢の顔面にパンチをかましたことだけが、通常の痴漢がしない特殊な行為だっただろう。
俺はすぐに取り押さえられ、警察がくるまでの間、複数の駅員に動きを止められていた。
ますます身動きが取りにくい。
もはや、この体を動かすことはできない。
そこで俺は、自分の妄想の世界に逃げ込むことにした。
俺は今、妄想の中で女性の尻を揉んでいる。
「ちょっと、やめろ!」
気がつくと俺は、警官の尻を揉んでいた。