
[決算][Bank of New York Mellon] 2024年第3四半期(2023年7月~9月)
オリジナルデータ
バンクオブニューヨークメロンの2024年第3四半期の決算が2024年10月11日(金)に発表されました。
Financial Results
収益の内訳
収入の約75%が手数料収入。
銀行と言ったら金貸し、その収益と言って真っ先に思い浮かぶ貸出金利息は20%程度しかありません。
日本風に言うなら「信託銀行」です。
資産を預かって、その管理料、預かり料で儲けるタイプの銀行。
手数料収入は安定しています。
一方、貸出金利息は絶対値こそ手数料収入に比べれば小さいものの、21年に比べて倍近くまで増えています。FRB(連邦準備制度理事会)が22年3月から急速に利上げした効果でしょう。

縦軸の単位は100万ドル
収益規模
収益は年間180億ドルくらい。1ドル=150円換算で2.7兆円なので、三井住友トラストグループと同じくらい。
三菱UFJフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループに比べるとだいぶ小さい。半分以下。
預かり資産の推移
預かり資産残高は下のグラフの水色の棒グラフに示しています。
21年初頭の40兆ドルくらいから52兆ドルまで増えてきています。USAのGDPが25.2兆ドル(2022年)なので、その倍以上あります。
「えええ?」と思うかもしれませんが、一般にストック(資産)というのはフロー(GDPもフロー)よりも大きいモノ。たとえばNVIDIAは2023年度の売上(フロー)は600億ドルでしたが株式時価総額(ストック)は3兆ドルありますから。自分自身に置き換えて考えてみてもたぶんそうじゃないですか?月給の額(フロー)より貯金(ストック)の方が多くないですか?
22年にいったん低下したのは、22年にはリセッションとFRBの急速な利上げが相まって、株式と債券の両方が同時に値下がってしまった影響でしょう。通常、株式と債券は逆の動きをするんですが、22年は両方下がるという投資家泣かせな年でした。
緑の折れ線は、手数料収入÷預かり資産残高です。預かり資産の増減とは逆方向に動いているので、手数料の金額は預かり資産残高とは無関係に設定しているのでしょう。投資信託の信託報酬のように預かり資産残高の〇〇%、としてしまうと、市況に応じて資産が値下がりすると手数料も下がってしまいます。市況に左右されずに安定的に手数料を得る、堅実な感じです。
こういう収入が安定している会社の株主になりたいですね😆。

縦軸(左)の単位は1兆ドル
AUC/A は Assets under custody and administration。管理資産残高。
#決算
#米国株
#米国株投資
#外国株
#外国株投資
#株式投資
#銀行
#信託銀行
#バンクオブニューヨークメロン
いいなと思ったら応援しよう!
