[決算][Clorox] 2024年度(2023年7月~2024年6月)
オリジナルデータ
2024年8月1日(木)、Cloroxの24年度通期決算が発表されました。
会社概要
漂白剤、洗浄剤や栄養補助食品(サプリメント)などの日用品を製造、販売している企業。P&Gやユニリーバと同業。
本社所在地は、アメリカ合衆国最大の経済力を誇るカリフォルニア州。
会社名CLOROXを冠した洗浄剤が有名です。
生成AIに「CLOROXを使ってお掃除しているこぎつねたちの絵を描いて」と指示したら、正確にCLOROXを描いてくれました。
洗浄剤のCLOROX、生成AIにも認知されています。強いブランドです。
業績
セグメント別売上高の推移
縦軸の単位は百万ドルです。
年間売上は70億ドルくらいなので、規模としてはP&Gの10分の1弱。
生活必需品を扱う会社なので、売上の安定度は抜群。
20年、21年の売上成長が目立つのは、コロナ特需の影響でしょう。この会社の6月が決算期末なので、FY20の9か月目くらいにコロナショックが起きています。
海外展開もしていますが、海外売上比率は15%くらい。ちなみにP&G
やユニリーバは売上の半分以上を海外で稼いでいます。
粗利益率の推移
コロナ前には粗利益率は45~55%くらいありましたが、最近は40%を下回る年もあり、ちょっと弱め。22年度を底に回復傾向にあるように見えるのが救い。
粗利益率は21年度に明確に低下傾向が表れ、22年度にさらに悪化しているのは米国のインフレと歩調を合わせているように見えます。
下の図はUSAの消費者物価指数の推移です。21年の4月頃から明確に急上昇しています。これに合わせるように粗利益が低下しているので、100%価格転嫁はできず、また価格転嫁するまでのタイムラグがあったのでしょう。
利益率の推移
水色のグラフで示した純利益率はFY20をピークに急降下しています。
インフレによる粗利益率低下の効果に加え、23~24年度は減損損失の計上などもあって会計基準準拠の利益は下押しされました。減損などを除いたNon-GAAPの税引前利益率は、22年度を底に回復傾向にあります。
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