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フジッコ、業績下方修正

2025年1月24日(金)の東京マーケットクローズ後に、フジッコが業績下方修正を出してきました。


https://www.fujicco.co.jp/corp/upload/pr_250124.pdf

食品業界におきましては、原材料をはじめとするコスト上昇が継続する中、消費者の節約志向は依然として強く、 厳しい経営環境が続いております。当グループにおきましては、継続するコスト上昇の影響を自助努力で吸収する ことが難しく、9月より昆布製品、豆製品、惣菜製品、デザート製品の価格改定を行いました。製品値上げによる 販売数のマイナス影響を、広告宣伝投資の強化でカバーする方針としましたが、リベート等の負担の増加や、広告 宣伝投資に見合う売上高の確保ができず収益性が低下しております。また、紅麹問題で影響を受けた通販サプリの 買い控えや消費者の節約志向に伴う百貨店向け販売の低調が続いており、2025 年3月期の業績は当初(2024 年5 月 13 日の 2024 年3月期決算発表)予想を下回る見込みであります。

ま、そりゃそうだろねと思いました。
賃金と物価の悪循環でカネが足りない人が増えているんだから。
広告宣伝費を投下して認知度高めたところで、お客にカネがなけりゃ買えません。
商品ラインアップも、賃上げの恩恵を受けている若者にウケそうなものではないし。
そろそろ値上げで増収増益なんか夢物語だと気づいたほうがいいでしょうね。


2年くらい前に、山崎製パンが値上げして、増収増益になって、株価もハネて、「あ、値上げ受け入れられるじゃん」と高を括ったメーカーも多いかもしれませんけど。
人間、いくつになっても最低限食わなきゃならないモンは食わなきゃならないのだから。これからはカスミ食って生きていきますと餓死を受け入れられるほど、人間の生存本能は弱くありません。どんなに値上がっても需要がゼロにはならない、それが食い物というモノ。

山崎製パンの株価チャート(過去2年)


現代ビジネスには、「物価高騰のため、食費を払えない人が増えた」なんてショッキングな記事が載ってました。著者は野口悠紀雄氏。私の認識では「難しい話もするけれど、おカネの面では正常な感性を持っている人」です。

物価上昇が収まらないので、実質消費支出が減少を続けている。人々は、物価高騰を受け入れていないのだ。それにもかかわらず、政府・日銀は、物価上昇を推し進めようとしている。

物価高騰のため、食費を払えない人が増えた
炊き出しに集まる人が増えているそうだ。これまでは炊き出しの行列を横目で見て通るだけだったが、いまは行列に並ばなければならなくなったという人の話もあった。物価高騰のために、食費を払えない人が増えているのだ(朝日新聞1月7日)。

物価が高騰すれば炊き出しにすがる人は増える。しかし、その一方で、炊き出しの継続も難しくなってきているという。日本はなんと哀れな国になってしまったのだろう。

https://gendai.media/articles/-/145567?page=1

国民は物価上昇を容認しているわけではない。容認できないから拒否し、それが前項で述べた消費の減少につながっているのだ。

https://gendai.media/articles/-/145567?page=3

これまで、物価が上がらないから経済が停滞すると言われてきた。このため物価を上げることが必要と言われてきた。

しかし、上述した家計調査のデータが示しているのは、家計の実質消費の伸びが、物価の上昇によってマイナスになっていることだ。家計は明らかに物価の上昇に対して拒否反応を示しているのである。物価が上がれば、人々は買い控えるのである。

家計の消費が減り、それによって経済が衰退し、生活保護が増えるのは、決して望ましいことではない。それをなぜ「物価と賃金の好循環」だとして進めようとするのだろうか?私には全く理解できない。

https://gendai.media/articles/-/145567?page=5

もう、我が意を得たり!という感じですね!

それをなぜ「物価と賃金の好循環」だとして進めようとするのだろうか?私には全く理解できない。


今までは「食品メーカーは景気サイクルに影響されないディフェンシブ銘柄だ」なんて言われていましたけど、これからは、物価と賃金の好循環悪循環とやらが続く限り、連続減収減益が続く残念な衰退銘柄になるかもしれませんね。
伸びるのは、ホントに競争力のある商品を作っている会社と、海外展開を加速してる会社だけ!みたいな!


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