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[決算][竹内製作所] 2023年度上半期(2023年3月~8月)
オリジナルデータ
竹内製作所2023年度上半期の決算が2023年10月12日(木)、東京証券取引所の引け後に発表されました。
決算を読む
今回の決算で目を引くのは業績予想の上方修正です。1年間の純利益が前回予想の1.4倍。
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下の表からも分かるように、竹内製作所は今年度売上の5割超を北米で、4割超を欧州で稼ぐ見込みなので、昨今の円安は円建てで見た売上や利益を思い切り押し上げます。
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今回予想の為替想定は1ドル=137円、1ユーロ=149円、1ポンド=174円
さらに、竹内製作所の工場は日本国内(長野県)に3か所、米国に1か所あります(北米工場の開設は2022年9月と、まだかなり歴史が浅い)。日本の製造業が強くて加工貿易で経済成長を遂げていた古き良き時代を彷彿とさせるこの状況、円安メリットは為替換算の見かけの数値を押し上げるだけに留まらないでしょう。相対的に人件費が低下した日本で生産できることがコスト面で有利に働きます。
そんな追い風が吹く中、この半年間の営業利益率は16.1%と、前年同期の10.8%を大きく上回っています。2年前、3年前の営業利益率は12~13%くらいなので、もともと利益率高めな会社ではありますが、今年は特に上振れています。
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配当予想も1株当たり115円から158円と大幅に増えました。前期の配当98円から60円、2年前の配当68円からは90円の増配。
円安の影響を考慮すると見かけほどには増えていないことには注意する必要がありますが、実質目減りしている平均賃金と違って確実に実質的にも増えている(※)のは心強い限りです。
※2年前の為替レート1ドル=109円で2年前の配当68円をドル換算すると62セント(0.62ドル)になります。そして現在の為替レート1ドル=150円で配当158円をドル換算すると1.05ドルになります。これならインフレ率が10%だったとしても負けません。
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