決算数字
Press Release の決算数字の確認はこちらの記事に。
この記事の概要
この記事では、FY23 Financial Results Presentation の前半(CEO発表)を確認します。
この記事で確認するCEO 発表の部分は、Presentation というよりも Press Release には載っていない、決算数字の背景(経済状況や業界の動向、Micron Technologyの開発進捗状況など)や次期の見通しなどの詳細を記載した文書です。
かなり分量があるので、3つの記事に分けており、この記事は2番目です。1番目の記事はこちら。
End Market Highlights
Data Center
この記事でも引用した個所全部を訳すのではなく、私が注目した個所だけ選んでみていきます。
AI向けのサーバ需要は強いものの従来型サーバは弱く、2023年の間はサーバ全体の出荷は減少する見込み(2016年から続いてきた成長トレンドはいったん途切れる)。2024年はAI向けが牽引して再び成長トレンドに戻る見込み。
Micron Technology にはその成長に乗れる高性能の強い製品群がある。HBM3E、DDR5、LPDRAM、データセンター向けSSD。
HBM3Eは2024年初めに量産を開始予定。2024年度に大きく売上げる期待は大きい。
DDR5規格の Micron D5の(たぶん出荷)量が前世代の Micron D4 を上回り始めるのが2024年初め頃の見込み。
AIアプリケーション向けに高性能DDR5規格の高性能製品(大きなダイ1個で構成、128GB)を既にサンプル出荷しているが、これが正規製品になって売上に貢献し始めるのが2024年4~6月期。
CLX 2.0 対応のメモリ拡張モジュールのサンプル出荷を開始した。
データセンター向けSSDで現在高シェア。来年も高シェアを維持する見込み。
PC
PC向けは2023年は減少しているが、24年~25年はAIを動作させる高性能PC向けの需要で上向く見込み。
23年度4Qは薄型ノートPC向けのLPDRAMの出荷が堅調だった。次の1Qはプロセスノード1-βのD5の出荷が増える見込み。
232層NVMe型SSDはOEM先で概ね検証に合格したので、量産に入る。
QLC NAND型SSDも順調に出荷数量増加してきている。
Mobile and intelligent edge
モバイル(スマートフォン)向けは2023年は減少、2024年は増加に転じる見込み。
自動車向けは過去最高売上を記録した。自動車1台当たりに搭載されるメモリやストレージは、ADAS(先進運転支援システム)や車内アプリケーション向けの増加もあって今後も増加する見込み。
産業向けは2023年度第4四半期(6~8月)時点で既に回復の兆しあり。23年後半から2024年にかけて回復が継続する見込み。中長期的には、IoTデバイス、AI、機械学習向けに強い成長を見込んでいる。
Keywords
CLX
Compute Express Link。
CPUとデバイス(メモリなど)を高速に接続するための規格。
データセンターで使用されるような高性能コンピュータ向けに設計された。
ADAS
Advanced Driver-Assistance Systems。先進運転支援システム。
Design Win
https://note.com/inspired_by_3m/n/neb537cbda0e8#b486b309-5995-4a48-aedd-c9703d6b18c6