決算数字
Press Release の決算数字の確認はこちらの記事に。
この記事の概要
この記事では、FY23 Financial Results Presentation の前半(CEO発表)を確認します。
この記事で確認するCEO 発表の部分は、Presentation というよりも Press Release には載っていない、決算数字の背景(経済状況や業界の動向、Micron Technologyの開発進捗状況など)や次期の見通しなどの詳細を記載した文書です。
かなり分量があるので、3つの記事に分けており、この記事は3つ目です。1つ目の記事と2つ目の記事はこちら。
CAC Decision
CAC(Cyberspace Administration of China)は日本語だと「国家インターネット情報弁公室」。CACが実施したサイバーセキュリティー審査の結果、Micron Technology の製品は不合格になっている。
特に中国国内のデータセンター、中国国内のネットワーク関連市場でMicron Technology の業績に影響している(既に影響が出ている)。
Micron Technology の今の関心は「マーケットシェアを落とさないこと」。
Outlook and Capex Plan
中長期的には、DRAMの需要は平均的に15%前後で伸びていく見込み。NANDの需要は20~24%で伸びていく見込み。2023年の伸びはこれを下回っている。
2024年は、需要の回復、在庫調整の完了、AI分野の成長に関連する製品需要により、DRAM、NANDともに堅調な成長を見込む。成長率は中長期的な平均(DRAM15%前後、NAND20~24%)と同じ程度になる見込み。
2023年のDRAM、NANDの供給量は前年比でマイナス。現状で生産量は需要量を下回っているので、2024年は業績回復すると(Micron Technology自身は)信じている。
需要減に伴う生産調整で、Micron Technology の生産設備は現在「遊んでいる」状態。これを最先端のプロセスノードの生産にまわすことで(「support」と書いてるので主役ではなく補助的な役割にまわすと思われます)、生産能力を減らしている(→需給が引き締まる方向に作業する)。旧プロセスノードの生産能力は2024年も過剰が続くが、最新プロセスノードは特に年後半で需要>供給となる(Micron Technoogyにとっていい状態になる)見込み。