未来の「当たり前」になる技術ってなんだろう? ―富士通の技術から得るインスピレーション―
富士通には、将来を見据えて開発された多くの技術があります。
そんな様々な技術からインスピレーションをもらおうと思い、知財ハンター協会でお世話になっている越境クリエイター集団 のKonelさんとともに、富士通テクノロジーホールに見学に行ってきました。
気になった技術3選
富士通テクノロジーホールは、武蔵中原駅にある富士通施設の地下1階にあります。
2024年8月現在、見学コースは2つあり、1つは「おすすめの先端技術を見るコース」もう1つは「自分たちで見たい技術を選択するコース」。
私たちは「自分たちで見たい技術を選択するコース」を選びました(実は1回の見学では見たい技術が見切れなかったので、別日に「見学のおかわり」もしました笑)。
どの技術も「これはこういうところに使えるかも、こんな風に社会を変えるかも」と妄想が止まりませんが、ここでは特に好奇心がドライブされた技術を3つご紹介します。
技術その1:量子コンピュータ
富士通のすごい技術の代表格といったら量子コンピュータ。
何度聞いてもその構造がなかなか理解できない量子コンピュータ。
わからないのにロマンを感じ、なぜか心惹かれる量子コンピュータ。
とても自分の言葉で解説できる気がせず、こちらのサイトが参考になったので貼っておきます。
創薬や金融工学などで使われることが想定されているとのことですが、それだけでなくSNSのアルゴリズムやフィルターバブルを中和したり、反対にセレンディピティに特化したりすることで、新しいサービスが生まれえるかもしれません。
また、数十年後には「1人1台量子コンピュータ」なんてこともありえるかも。
その時、私たちの生活はどんな風に変わっているのでしょうか。
技術その2:ソーシャルデジタルツイン
ソーシャルデジタルツインの正しい定義は別のサイトでご覧いただくとして、ここでは「ものすごくカジュアルに、どういうものなのか」を書いてみたいと思います。
「デジタルツイン」とは、現実のモノやシステムをデジタル空間に再現する技術のこと。
中でも「ソーシャルデジタルツイン」は「人」や「社会」に焦点を当てています。
現在この技術は構想段階ですが、今後実装できるようになると「国の施策AとB、どっちにすべきか」をソーシャルデジタルツイン上でシミュレーションし、その上で意思決定することもできるようになると考えられます。
また、2024年に富士通では「カーボンケーキ」というプロジェクトを行いました。
ケーキの材料には、ソーシャルデジタルツイン™のシミュレーションにより抽出した環境データに基づく量のCO2とPM2.5が配合されています。
また、レーダーチャートで環境・社会・経済のバランスを示しています。
詳しくはこちら。
「ケーキ」といった身近なもので普段は見えない「空気」を可視化されると、未来に向き合う良い機会になるなと感じました。
技術その3:表情筋に基づく高精度表情認識
最後は、顔の表情から人の心理状態を高精度に推定するこちらの技術。
実際にデモでいろいろな表情をしてみると、「笑顔」「驚き」「怒り」…などが抽出されます。
この技術を使って自分の表情を感知してもらい、「疲れた後の会議ではリラックスできる音楽が自動で流れる」「一人で真剣に資料を作成している時には集中力を高めるアロマが自動で焚かれる」といったことができたらいいな…と妄想しました。
ちなみに富士通の一部の技術は、「Fujitsu Research Portal」で試すことが可能です。よかったら触ってみてくださいね。
技術を起点に、様々な人との対話で未来を探索する
見学の後には、Konelさん&インスピラボメンバーで気づきの抽出会。
「どんな技術が面白いと思ったか、可能性を感じたか」「デザイナーとしてどんな風に技術をいろんな人に届けていきたいか」などを話しました。
共通して語られたことは、「現段階では実用性がわからない技術であっても、未来のある瞬間に不可欠な要素になるかもしれない」ということ。
そしてこうした「未知」の部分を受け入れ、多様な人との対話を通し、さまざまな組み合わせを模索し続けることが、新しい価値を生んでいける一歩になるのだろうと感じました。
もしこの記事を読んで興味を持たれた方は、(予約制ですが…!)ぜひ富士通テクノロジーホールにお越しください。
技術を起点に未来の可能性を一緒に探ってみましょう!
・インスピラボのご紹介
・インスピラボ窓口:fj-design-research@dl.jp.fujitsu.com