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「犬と猫の殺処分問題」について少しだけ
メインビジュアルの写真。犬と猫の性格の違いが垣間見れる感じがしていいですね。
犬と猫の殺処分問題について
この問題に触れると、読んでくださる側のことを無視して長文になってしまうので、少しだけ触れたいと思います。
ちょっとだけQ&A
ということで、Q&A形式でちょっとだけお付き合いください。
Q1:犬猫の殺処分問題と言われますが、頭数は犬と猫のどちらが多いと思いますか?
A:猫
犬の方が多いと思われがちですが、にゃんと実態は犬:猫=約20%:約80% という比率で猫になっています。
参考)犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況
Q2:ここ数年、「犬猫の殺処分問題」を良く聞くようになりましたが、殺処分問題は過去35年でどのくらい改善されていると思いますか?
A:1987年=101.5万頭 /2022年=1.4万頭
良くなってきている認識がある人が多いと思いますが、こんなに極端な形で改善できている現状を知らないの方の方が多いのではないでしょうか?
参考)全国の犬・猫の殺処分数の推移
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/r04/dog-cat_4.png
Q3:猫の保護活動において、重要な活動(野良猫の数を削減するために効果的な活動)は何でしょうか?
A:(優先順)
飼い猫の不妊去勢手術>TNR>保護譲渡活動>終生飼養施設の設置
一般的に「譲渡」活動は目を引きますが、実は「効果」という意味では一番ではないことが論文を参考にした情報からわかります。
参考)ピラミッドで示す、保護活動における優先順位
おわりに
タイトルに「少しだけ」と付けたように、これで終わりです。
いかがでしょうか?「なんとなく」考えていたイメージと違っているのであれば、ぜひアップデートしてもらえればと思います。
よくある誤解として、下記のように思われてるケースがあります。
・犬猫殺処分問題→犬が多い→ペットショップの売れ残りが原因
・犬猫殺処分問題→犬が多い→飼育できなくて捨ててしまった人が原因
・犬猫殺処分問題→解決方法→譲渡活動が最適解
・犬猫殺処分問題→毎年たくさんの犬猫が殺されていて改善されていない
正しく情報を知ることで、取るアクションも違ってくると思うので、「正確に知る」ということは大切だなぁ、と思います。