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【dbts2024 レポート】SQL Server 技術支援のための動作の調査 – dbts2024 版 –

こんにちは、コンサルティング部の北條です。
db tech showcase 2024 2日目のA11のセッションである「SQL Server 技術支援のための動作の調査 - dbts2024 版 -」のレポートをお届けします。

セッション概要

普段は、SQL Server のデータベースの技術支援に携わらせていただいております。

前回の db techshowcase 2023 では、技術支援でどのような調査を行っているかをお話させていただきましたが、お伝え出来なかった内容がまだまだたくさんあります。
今回 db techshowcase 2024 版として、前回はお伝えすることができなかった調査方法をお話させていただきたいと思います。
前回同様、マニアックな内容が含まれているかもしれませんが、この機会に動作確認を行う際の手法の一例を是非お持ち帰りください。

スピーカー名:小澤 真之 様

はじめに

本セッションでは、Microsoft MVPを14年連続で受賞されている小澤様に、SQL Serverの性能調査の手法についてデモ形式にて紹介いただきました。

まとめ

  1. 情報取得によるオーバーヘッドの考慮

    1. 性能分析のためのクエリストアや拡張イベントの情報取得を追加することによって、ワークロードにどのようなオーバーヘッドが発生するかのデモ実演。

    2. 情報取得の追加をすることによってクエリの実行数の指標であるBatch Requests/secが低下することを確認。

    3. クエリコンパイルが多く発生する環境では、クエリストアの情報取得によりBatch Requests/secが大きく低下する。

  2. オンライン再構築による同時実行性の低下の有無

    1. インデックスの再構築をオンラインで実施したとしても、構築後に新旧インデックスをスイッチするタイミングでSch-Mロックが掛かる動作となるため、同時実行性が低下する。

聴講した感想

データベースの性能分析を実施するためには、まず情報取得が必要となりますが、この情報取得作業によるシステム影響について具体的に説明できる方は少ないと思います。それゆえに作業承認を得るためには心理的なハードルが高いと感じます。今回のセッション内容を参考とすることで、情報取得によるオーバーヘッドの見える化が可能となり、心理的なものではなく、具体的な数値をもって判断できるようになるため、とても有用なものだと感じました。

また、インデックスのオンライン再構築に関して、私も以前関わった案件で同様の事象が問題となり、システム影響が発生している環境がありました。こちらのお客様は「オンライン再構築」という名前から同時実行性が下がることはないと考えていらっしゃいましたが、やはりこのような詳細な動作内容を把握しておくことが安定なシステム稼働に繋がるものだと感じる機会でもありました。
トランザクションログから簡易的にロック状況を確認できることは今回初めて知った内容であるため、今後の業務に活かしていきたいと思います。

今回のセッションは終始デモ形式で紹介いただいたため、マニアックな内容にしてはとても理解しやすく、聴講することができてとても良かったです。

アーカイブ動画配信のご案内

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※一部対象外セッションあり

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