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4年と11ヶ月前の入社を振り返って

みなさんこんにちは、しげのです。私事で大変恐縮ですが表題のとおりもうすぐ丸5年を迎えます。そこで当時のことでも思い出してみるかな、ということで筆を執っておりますので、少しお付き合いいただけますと幸いです。

ビズリーチとの出会い【無関心】

当時私はセールスフォース・ドットコム社(以下、SFDC社)に務めていたのですが、ビズリーチはそのお客様でした。営業担当が仲の良い先輩ということもあってある日の訪問に同行することになりました。当時のビズリーチは教育系のアプリ事業を立ち上げており、SFDC社の教育体制などについてのディスカッションしながら共有するという内容でした。このときはそこまで魅力的な会社に映らなかった、というよりもお客様として接していましたし、まさか自分が誘われるなんて思っていなかったので文字通りの無関心でした。打ち合わせはかなり盛り上がり、数回の打ち合わせを経て"採用"というテーマで南壮一郎と二人で食事にいくことになったのですが、こそでは追々自分がビズリーチへの転職するとは思いませんでした。

南壮一郎との出会い【衝撃】

「はじめまして、南壮一郎です。」
第一印象は”Smart”。事前に経歴も知っていましたし、紳士的な振る舞いに正直にそう感じました。お互いの自己紹介などで場が和んだ後は強く誘っていただいたのですが、一番印象に残ったのは「ビズリーチに来ることで、僕が教えられることが沢山ある」です。いま思えばここまで強烈に誘えるってすごいことだと思いますし、それを全力でできるのが南壮一郎という人間なんですよね。と、いまでこそ尊敬する言動ですが当時の私からすると「え?なにこの失礼な人...絶対一緒には働けんわ...」という感情でして、会食が終了したあとの銀座線でお断りのメールをしたためながら帰路につきました。いまでも忘れない雨の赤坂見附、肌寒い時期だったのですが私の心も冷えっ冷えでした。

多田洋祐との出会い【転機】

南の誘いを断ってから半年が経っていました。そのころにはビズリーチとの関係も付かず離れずという状況で、そこまで深く関わることはありませんでした。そんな中、当時ビズリーチ事業の責任者を務めていた多田洋祐(現 株式会社ビズリーチ社長)がSFDC社を訪ねてくることになったのです。SFDC社のビジネスや体制、オフィス設計に至るまでを学び、ビズリーチに取り入れるための訪問でした。

「茂野さん、ビズリーチさんよく知ってるよね?インサイドセールスチームの紹介もあるからアテンドして?」

誰から言われたのかもはや覚えていませんが、これがひとつの転機だった気がします。そこで初めて多田洋祐と出会うのですが、打ち合わせの最後にこんなことを言われます。

「茂野さん、南が半年くらい前に誘ってますよね?やりきれていないからいますぐ転職できないという茂野さんの思いはわかっていますが、副業で助けてくれませんか?」

いきなりの提案だったので正直驚きました。そんなに役に立てるとも思っていませんでしたが、純粋にお客様の成功の助けになるのであれば、そして自分としても良い経験になるような気がしてお受けすることにしました。しかし、ビズリーチはお客様ですから個人的な金銭の授受には抵抗があり、そこはお断りしました。

いま思えばこの提案がなければ転職することはなかったのでは?と思うほどのことできっかけを作ってくれた多田には感謝ですし、もしどうしても採用したい人がいれば実務支援要請から初めてみることはとても良い手法なのですのでぜひご検討ください。

多くの仲間との出会い【好意】

インサイドセールス立ち上げの外部支援、SFAの設計、トレーニングと体制構築、大手企業への営業手法など様々なプロジェクトに関わらせてもらったおかげで多くの方々と接することができました。プロジェクトの成果については不安な部分もありましたが、個人的にはここでの出会いがビズリーチの印象を大きく変えることになります。

それまでは南壮一郎が先頭に立ってとにかく引っ張っているというイメージでしたがまったく違いました。メンバーひとりひとりが意思を持ち、経営メンバーによる強烈なリードがありながらも基本はボトムアップ型の組織であったこと、良いカルチャーがありそれを体現している人が多かったこと、新しいことにとにかく興味があり貪欲で変化することを当然と思っていることなど、それまではまったくわからなかった部分を理解することができたことで「こんなひとたちと働いたら楽しいだろうな」と感じたことを覚えています。

※この取り組みは多田との出会いから入社までの約1年半続きますが、どうやらミーティングのネタが後半は枯渇してきて「今日は茂野さんとのミーティング!誰か相談したいことない!?」と多田が社内を奔走していたそうです。 当時その件でご迷惑をかけた皆様、申し訳ございませんでしたm(_ _)m

竹内真との出会い【安堵】

外部支援を続けながら事業長や部門長の方々との面談も平行して進めていたのですが、CTO竹内真との出会いは転職を決断した大きなきっかけになりました。それまでは多田とのコミュニケーションがメインでしたが、彼はセールスのキャリアも長いので話も合いましたし、共感するポイントも多く、そこに不安はありませんでした。一方でこれからはものづくり側との仕事をしていかなくてはいけない、いままで関わったことがないのでそのトップと会ってみたいと思っていたところで多田が設定してくれました。

「いま大切にしていることは◯◯です。」
※事業に関することなので伏せ字でご容赦ください。

これが衝撃でした。その前日に多田と話したことがそっくりそのままCTOを口から出てきたのです。それまではビジネスサイドとテックサイドは人種が違う、思っていることも大切にしているものも違うという偏見があったのですが、ほぼ一言一句おなじ言葉が出てきたことで「この会社は経営層からメンバーに至るまで意思統一がされている。しかもそれは忖度や無関心ではなく議論のうえに成り立っているんだろうな」と感じることになる大きなきっかけとなりました。

補足)入社後にこのエピソードを話すと多田から「あー、ちょうどその2日前にオフサイトやっててそれで同じ言葉出てきたんすねーw」と教えてもらいました。それでも私にとってその言葉の価値は変わらなかった、むしろそのプロセスを大切にしている、意味のあるものだと前向きに捉えたのを覚えています。

そして実際の第一声は「茂野さん、南とはそんなに関わらないから大丈夫だよ!あんまり気にしないでw」でした。南が苦手と伝えてはいたのですが、社内で南が殿様という扱いではなく、かつしっかりとした人たちが周囲にいることでこの企業は成長してきたんだなと確信しました。昔、師匠から「ついていく人間を見極めるときは周囲の人間を見なさい。Yesしか言わない人がいたらそれは君の将来像だよ。」と言われたことを思い出しました。

南壮一郎との3時間の面談【決断】

最初から3時間の予定など組むはずもありません。そうです、当初1時間だった面談の時間が3時間に伸びたのですw ほんと関心しますよね、3時間ですよ?3時間ほぼ一方的に話すんですよ?もちろんその大半が「なぜ必要なのか」「どうしてチャレンジしないのか」といった言葉なのですが、それを3時間続けられる体力というか胆力と言うか...本当にこの人は超人だなと思いました。しかしこれは根負けしたということではなく、その熱量もさることながら最後の一言が決め手となりました。

「茂野さん、もうわかっていると思うけどあなたを評価し、あなたを一番ほしいと思っているのは僕ではありません、多田です。僕はビズリーチを多田に任せようと思っています。そんな僕のいまの仕事は彼が働きたいと思った人、彼に必要だと思った人を採用することなんです。多田を助けてあげてくれませんか?お願いします。」

この人の中身はこれが本物なんだ、なるほど、だからみんながこの人を支えようと思うんだな、そう感じたことで心を強く惹かれたことを覚えています。

けじめと整理

自分の中で決断したからといって「明日やめます」というわけにはいきません。ましてや自分で設立したチームですからその責任は重大です。可能な限りドキュメントに落とし、自分で後任候補を採用し、一定期間の引き継ぎ期間を経て退職することになりました。この期間はひとの優しさとありがたみを感じ、人の偉大さを知る時間となりました。いくつかもらった言葉を抜粋して掲載します。※役職などは記載しませんので誰かは想像にお任せします。

千葉さん
「絶対に成功するまでしがみつけ。君が失敗すれば”あの会社は人材はダメだ”と後輩が困ることになる。成功することが卒業生としての責務です。」

小出さん
「再現性と言われたらなにも提案できないな。でもタイミングだけはベストなときを選択しなさい。いまがそのときなら応援するよ。」

伊藤さん
「いつでも戻ってきなさい、これがそのチケットだよ。」
※木彫りのブーメランをいただきました。飾る場所めっちゃ困りましたw

自分のメンバーが転職を選択したとき、もしくはそんな相談を受けたときは当時のことを思い出しながら話している気がします。みなさん、本当にありがとうございました。

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入社してからの話

入社してからは色々なことがありましたが、詳細はこちらのnoteに記載がありますのでぜひご一読ください。自分が持っているスキルとはなんなのか、そんなことを見つめ直すきっかけになれば幸いです。

ということで色々あったのですが、そのカルチャーの素晴らしさは仲間になってからさらに感じるところでしたし、新しいことへの挑戦、成長の過程での変化と入社前の期待値を圧倒的に越えてきたことは間違いありません。

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まとめ

南壮一郎との出会いから入社まで約2年。入社まで本当に多くの方に時間を作っていただき、それでも入社後はたくさん迷惑をかけましたが個人的には多くの挑戦と学びがあり、一瞬で過ぎてしまった5年間でした。転職は人生の大きな転機、だからこそしっかり時間をかけるべきだなと思います。逆に採用側も刹那的な付き合いではなく、共に過ごす時間を増やしたり、その人のタイミングがくるまで待つことが重要なんだと身を持って感じました。

ただの個人的な雑記ですが、採用する側と転職する側にとってなにかの参考に、また仕事中の少しの息抜きになれば幸いです。

しげの

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