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【高校生の探究心をともに育む】好奇心を引き出す学生ディレクターの役割 Vol.1

今月の特集記事は、過去BEAU LABOに参加した学生ディレクターと参加高校生の活動の様子をまとめたものとなります。今回は大学生のディレクター4名と参加高校生4名の合計8名の方にお話しをお聞きしました。
今回の特集は、非常に内容盛りだくさんとなりましたので2回シリーズに分けて皆さんにお届けしたいと思います!本記事はVol.1です。

高校生が自らの好奇心を深めるために挑んだ3ヶ月間。その背後には、学生サポーターの支援がありました。彼らは高校生の興味を引き出し、探究をサポートしながら、共に学び、成長してきました。この3ヶ月間の活動を通じて、高校生は何を学び、どのように成長したのでしょうか。

学生ディレクターの意義と魅力に触れながら、高校生と大学生が共に歩んだ探究の道を振り返ります。



ー 地域コミュニティラボではどのような活動をしましたか?

ここは(高校生参加者):BEAU LABOはグループ探究が基本ですが、私は個人探究で行いました。テーマは福井と海外を繋げることで、福井在住の外国人の方にインタビューをしました。BEAU LABOに参加するのは3回目ですが、今までで1番いろんな方からお話を聞くことができてよかったです。

ー 3回目ということで、今回はどんな3ヶ月にすることを目指しましたか?

1回目と2回目は、国際問題ラボに参加しました。高校生が集まって話し合ったりするいい機会でしたが、行動に移す点では思うようにいかないこともたくさんありました。その反省を活かして、3回目は地域コミュニティラボを選択し、色んな方から話を聞く機会を作ることを目的に参加しました。

ー 今回は外国の方にインタビューされたそうですが、国際関係に興味があるのですか?

小さい頃から英語が好きで、将来は英語を活用して働きたいなと思っています。そのために、言語だけでなく海外のことを知りたいのと、これからも生まれ育った福井に住みたいので、自分の地域のことは1番知っておきたいという思いから、福井市で働く外国人の方にインタビューをしました。

ー実際にインタビューをしてみていかがでしたか?

福井市の観光誘客課に勤められている外国人の方にインタビューさせていただきました。地域ならではの物が好きだと聞いて、福井の伝統工芸品や漆器などの焼き物があるのですが、そうした福井の魅力に触れることができる地域イベントを通して、国際的な繋がりを作ることができるのではないかと考えることができました。

また提携先である企業のお三方からは地域イベントに関してお話を聞きました。その中で、地域イベントは利益を求める場合と、利益よりも人の輪を作ることを目的するなどイベントによっても目的が違うことを学びました。私が想像していた地域イベントは参加費がかからない形でしたが、イベントには色々な方が関わり、動いているからこそ費用もかかっているのでお金についても考えていく必要があると気づきました。

お話を伺った上で、人口減少や過疎化する地域においては外国人の方も含めてコミュニティ形成していくためにもイベントは大切だと思うのでより関心が強まりました。

ー素敵な気づきですね。そうしたラボ活動をサポートしてくれた大学生の優良さんはどんな存在でしたか?

インタビューの場に優良さんも同席していただき、私が情報不足で知らなかったことや分からなかったこともフォローしてくれました。企業の方が説明して下さったことを噛み砕いて私がわかるように解説してくれたのがとても助かりました。私と興味・関心が似ているので、とても話しやすく、常に私たちのことを考えてとても協力してくれて嬉しかったです。


ー優良さんはディレクターとして関わってみていかがでしたか?

優良(学生ディレクター):ディレクターとして、高校生の興味を引き出すことの難しさを知りました。私との対話や高校生同士で話す場合と、ラボ全体で話す機会を通して、一人一人が自分のしたいことを具体化できるように意識してミーティングを行いました。ラボの方向性や何をしていくかなど、なるべく全員が納得する形で決めようと心がけました。

また地域コミュニティの中でも地域でやってみたいことや知りたいことは、一人一人違うので、ラボ全体やグループとしてどのように動いていくかまとめるのが難しかったです。地域コミュニティラボでは、複数のグループが同時に活動することになりましたが、ラボ全体としての活動をゼロにしないために、定例ミーティングの最後に各グループの活動を報告し合い、私からのアドバイスや他のグループの活動にも参加してもらうことでラボを一つのチームにできるように意識しました。

私自身、高校生と関わることや人と話すことが好きなので、ラボ生に寄り添いながら、みんなの好奇心を高めたり、学校ではできない経験に対して、一緒に挑戦できたと思います。

ー ここはちゃんの印象はいかがでしたか?

ここはちゃんは3期目の参加ということで、今期初めてディレクターとして参加した私よりBEAU LABOでは先輩だという印象でした。個人での活動をしてみたいとのことで、やりたいことも明確であったため、絶対にやらせてあげようと思いました。ここはちゃんは、誰とでも気さくに話せて、グループをまとめることも得意だと感じたので、他のグループと両立しても、意見を出したり、まとめてくれたりする安心感があり、私自身も頼っていた面が多かったです。 

ー3ヶ月を通してここはちゃんが成長したと感じたポイントは何ですか?

以前のBEAU LABOでは具体的なアクションができなかったとのことだったので、色んな方に話をきけたり、海外の方へのインタビューを実施できたりしたことが本人の満足度も含めて成長につながったのではないかと思います。

精神的な面では、自分の活動への主体性だけでなく、他のグループへのアドバイスや意見だしもしていて、柔軟に考える力を育めたり、グループ活動へも献身的に取り組む力も個人探究と両立しながら伸ばしたりすることができるようになったと思います。

頼りになる存在であることが、私にとっても他の高校生にとってもここはちゃんの魅力です。高校生同士で数名のグループにして話し合いをしてもらったときは、ここはちゃんのいるグループは話し合いが途切れることなく、論点をしっかり深めている印象でした。これは、ここはちゃんが話し合いを深める問いや、意見をだしてくれているおかげだと思います。

3ヶ月で個人の目標だけでなく、チームとしての成長に貢献したここはちゃんの成長が伝わりました。ありがとうございました。




ー地域経済ラボではどのような活動をしましたか?

かずと(高校生参加者):最初は高校生が経済についてどの程度知識があるかアンケートを実施したり、経済とは何なのかを調べて萌衣さんに授業をしていただきました。その後は自分達が興味のある企業について調べ、最終的には一つの企業を選び経済的な面で分析したことを発表しました。

ー探究のテーマは何ですか?

最初はNISAやお金について調べて、みんなにPRすることをテーマにしました。しかし、中間発表での意見を踏まえて、経済の面白さを知ってもらおうというテーマに変えました。

ーなぜ経済に興味を持ったのですか?

半沢直樹などのドラマをみる中で、お金を扱うってかっこいいなと思い興味を持ったのが始まりです。興味を持ったものの、経済とはどのようなものなのか基礎を知らなかったので、行動経済学とか株のことにもう少し詳しくなるためにみんなで探究をしました。

ー探究を通して、興味・関心が深まったことはありますか?

興味のある企業を挙げてみて、決算書をみてみたり、有名なケーキ屋さん2社の経営戦略を比較しました。地方に集中して経営をするという戦略を取っている企業と、それに対して都会を中心に店舗展開している企業を調べて違いを分析しました。

探究を通して、経済にはミクロ経済とマクロ経済があるのですが、世界の経済よりも会社とか小さい単位のミクロ経済への関心が強いことに気づきました。

ー今回の探究では、大学生ディレクターの授業があったりと関わりが深そうですが萌衣さんはどういう存在でしたか?

少し上の先輩としてアドバイスをしてくれたり、考えるヒントをくれたりと引っ張ってくれました。


ー萌衣さんは経済学部で学んでるので、高校生にアウトプットする機会でもありますね。ディレクターをしてみていかがでしたか?

萌衣(学生ディレクター):BEAU LABOに入るまでは、私が主になって計画して行動するような活動は経験がなく、初挑戦でした。ラボ生が話している時にみんなの意見が取り入れられ、みんなが楽しいと思ってもらえる活動をどう作れるのか考えていました。その上で、自分がスライドを作って授業してみたり、この子は何を面白いと思ったのかを考えながら行動しました。

今までは積極的に前に出て話すことは出来なかったのですが、BEAU LABOの活動を通して、まとめる立場をやってみたりとか、色々なことに挑戦できる様になりました。

ーディレクターも成長できた期間ですね。かずとくんは3ヶ月の目標を達成できましたか?

BEAU LABOを通して興味を深めて経済の中でも何の分野が面白いのか見つけることと、他のラボ生がいるので、仲良く交流したいと思ってました。最後の方にはラボ内で白熱した討論ができたので、目標は達成できたと思います。

自分の考えを主張しながら相手のことも考えて発言し、あくまで批判するのではなくそれを生かして一つのことを解決するという雰囲気を作ることができました。

ーこれからBEAUでの経験をどのように活かしたいですか?

BEAU LABOの活動のなかで、アイスブレイクとして各自ニュースを持ち寄り、その解決方法をみんなで考えることをしました。ちょっとしたニュースに耳を傾けて疑問を持ち、これはどうなんだろう、どうしたら解決できるだろうというのを考えてみたら想像力も高まり、頭の回転も早くなるのではないかと思うのでこれからも日々のニュースに関心を持っていきたいです。

ー萌衣さんからみてかずとくんが成長したと感じることはありますか?

振り返ってみるとかずとくんがチームの中で一番引っ張っているリーダー的な存在でした。活動が終わった後にラボの子たちと1on1をして振り返りをしたのですが、「印象的だった子とかいる?」と聞いた時にかずとくんに関する話が多かったです。

私としても、私が質問した時には1番に返してくれたり、共有した本を読んでくれていたり、素直に受け取ってくれるところも魅力だと思いました。

元々はリーダータイプではなかったというかずとくん。新たな魅力が光った3ヶ月でしたね。ありがとうございました。


今月の特集記事は、過去BEAU LABOに参加した学生ディレクターと参加高校生の活動の様子をまとめたものとなります。今回は大学生のディレクター4名と参加高校生4名の合計8名の方にお話しをお聞きしました。
今回の特集は、非常に内容盛りだくさんとなりましたので2回シリーズに分けて皆さんにお届けしたいと思います!
次回(Vol.2)は、10月11日公開予定です。お楽しみに。


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