【合格体験談】京都大学大学院通信情報システム専攻に、外部生が合格した話
「通信情報システム専攻に合格した外部生の記事を読みたかった。」
当時自分が思っていたことです。故に書きます。
ここからは、詳細に当時を振り返っていきます。
受験のきっかけ
自分は大事な決断をする際、それを行う理由が6つ揃うか否かを考えています。(自分は飽き性なので、理由が複数ないと続かないのです、、、、、)
院試勉強に踏み切った理由は以下の6つです。
1. 院試を通して、専門分野の知識を付けたかった。
2. やりたい研究テーマがあった。
3. IT系の就職を決めていた。
4. 環境を変えたかった。
5. 一人暮らしへの憧れ
6. 学歴UP・肩書がつく
詳しくはこちらの記事をお読みください
東大院受験をきめてから
1月7日に東大院受験を決めました。(京大院は第二志望でした。)
東大受験を決めてから、まずは試験本番までのスケジュールを月単位でざっくり決めました。
ざっくり決めたスケジュール感
1月7日 東大院受験を決意する。英語・専門科目の復習
2月 英語・専門科目の復習 数学(微積・微分方程式・線形
代数)を一度理解しきる。
3月 専門教科の基礎が一度完成する。
4月末 英語TOEFL80点獲得 英語勉強終了
数学(微積・微分方程式・線形代数)を一度理解しき
る。
5月 過去問を解き始める。専門科目2週目開始
6月
7月末 専門科目・数学が仕上がる。
8月 院試本番
因みに、実際のスケジュールは以下の通りでした。
実際のスケジュール
1月7日 東大院受験を決意する。
2月 自分の大学の講義資料を復習する。
3月 専門教科の講義資料が一度完成した。
4月 TOEFL70点獲得
5月 英語、第一優先で勉強 過去問を解き始めた。
6月 英語試験を終えた。(結局70点で提出) 過去問作成
7月 過去問作成 専門科目・数学の基礎確認
8月 院試本番
落とし穴は、
1. 志望理由書作成に実時間35時間かかった。
2. TOEFL ibtで80点以上が、なかなか取れなかった。
3. 研究室の研究時間の見積もりが甘かった。
の3点です。
「志望理由書」の作成はかなり時間がかかります。特に外部生。
「大学院 志望理由書」で検索かけて下さい。肌感が分かります。
通信情報システム専攻 各科目の配点
通信情報システムの合格者の決定方法は以下の通りです。
筆記試験の成績(800 点満点)+TOEFL/TOEIC テストの成績(200点満点に換算)の合計により、「有資格者」を定めます。
面接が無いというのが通信情報システムの特徴かと思います。
筆記試験は専門基礎A 専門基礎Bに分かれています。
(ア)
専門基礎Aについての補足 「数学(微分積分、線形代数)」、「数学(複素関数論、フーリエ解析、微分方程式)」、 「電磁気学(静電磁気)」、「電気電子回路」、「情報理論」、「データ構造とアルゴリズム」、 「計算機アーキテクチャ」、「プログラミング言語」、「グラフ理論」の9題が出題され、各受験者は解答時にこの中から4題を選択して解答する。
(イ)
専門基礎Bについての補足 「情報通信工学(情報伝送、通信ネットワーク)」、「通信基礎論」「電波工学(電磁波、 アンテナ、伝搬)」、「論理回路」、「計算機システム」、「オートマトンとアルゴリズム 論」、「プログラミング言語処理系とOS」、「計算と論理」の8題が出題され、各受験者 は解答時にこの中から4題を選択して解答する。
自分は、専門基礎Aから「数学(微分積分、線形代数)」、「データ構造とアルゴリズム」、「計算機アーキテクチャ」、「プログラミング言語」
専門科目Bから「論理回路」、「計算機システム」、「計算と論理」、「オートマトンとアルゴリズム論」を選択しました。
東大院コンピュータ科学専攻の受験科目で、京大院通信情報システム専攻の受験科目は7つ網羅できました。「計算と論理」は、対策そこそこで臨み、白紙で提出しました。
TOEFL iBTの勉強と受験
大学3年生の9月くらいから就活用にTOEICの勉強は始めていました。
以下、TOEICのスコア推移です。
以下、TOEFL iBTのスコア推移です。
TOEIC440点からのスタートでした。
今の段階でスコアが低い方は、危機感を持って頂きたいです。
東大院志望ならTOEFL必須。京大院志望ならTOEFL必須の学科あり(システム科学)その他の学科でもTOEFLはTOEICに比べ有利です。
自分は、TOEIC690点でしたが、TOEFL iBTで70点を持っていた為、
通信情報システムにTOEIC換算700点以上で出願できました。
P.S.
通信情報システムの受験を考えている方は、東大院の併願も視野に入れてみてもいいかもしれません。
英語の勉強法
結論、自分は「英語脳」というサービスを利用しました。
英語と専門分野の勉強法は大きく異なります。
英語はいかに「コツ」を掴むか。
専門分野はいかに「理解できない事柄を理解できるか」
自分なりの解釈は以下です。
深める(「コツ」を積み重ねる)
↑ (英語)(研究室での研究)
理解する
↑ (専門科目)
理解できない
英語は理解が出来る科目です。大学院を受験する皆さんは「基本的な単語」や「文法」は理解できています。
その上で、TOEICとTOEFL iBTは、試験対策に違いがあると思います。
まず、TOEICは、受験者がどれだけ「単語を知っているか?」「解答のコツを積み重ねているか」を測っていると感じます。
それに対してTOEFL iBTは、4技能の試験ということもあり、英会話をする能力が身についているか、という実態を測っていると感じます。
ただ、いずれの場合も、高得点を狙うには読み書きだけでは通じません。
リスニングやスピーキングの力を持っている必要があります。
また、TOEIC、TOEFL iBTの制限時間は厳しいです。
これは、受験とは違って、実際に使える「スピード」をとても重視しているからです。
いかに「コツ」を用いて英文を素早く理解し、高速リスニングを聞き取れるかをTOEIC、TOEFL iBTは試しています。
詳細は別記事に書いてます!
興味がある方は、こちらがコンタクト先です↓
「英語脳:mtachihara@eigo-nou.com」
専門科目の勉強(方針)
基本的に、自分の大学の講義資料を復習していました。
「受験先の大学院で指定されている教科書」で勉強する方法もありましたが、
1. 基礎が固まるまでの時間短縮
2. 自分の大学の講義資料で試験範囲が十分網羅できた
以上の2点より自分の大学の講義資料を使いました。
数学は、マセマの「微分積分」「線形代数」「常微分方程式」を使用しました。
専門分野は、オライリー社の「コンピュータシステムの理論と実装」が神書籍です。
本書では、NANDゲートからアプリケーションを動作させるところまでを実装します。本書を使えば、論理回路、オートマトン、計算機アーキテクチャ、機械語、コンパイラ、OS等の繋がりが実感できます。自分は、ALUを自作できた際、メモリがフリップフロップ回路の集合体だと知った際に特に感動しました。「コンピュータシステムの理論と実装」で検索をかけてみて下さい。
院試の結果
東大院 不合格
京大院 通信情報システム合格
自分の大学 合格
振り返り/反省
院試勉強中の挫折は、最低80点獲得を狙って、6/19に受験したTOEFL iBT。
自分にとって最後のTOEFL iBT受験。80点を獲得しなければならない場面で、
そこで67点を出した時でした。
悔しさが残りました。
振り返るとするならば、
1. 英語勉強の効率的な方法を早く知っておきたかった。
2. 院試勉強をもっと早く始めるべきだった。
精神を壊さない程度に、より自分を追い込んでいれば結果が変わった可能性は在りますが、やはり主要因は上記2点だと思っています。
勉強時間管理アプリをより早く使用していれば、というものは在ります。
勉強時間が伸びました。
最後に
ここまで読んでくださった方に、メッセージです!
「専門分野の本質理解」「時間管理」「寝る前の暗記」は徹底してください!!!
いずれ、脳の暗記量には限界があるのだと気づく日が来ます。
上辺だけの解法暗記をし続けるのではなく、数少ない本質からその解法を導出できるようにして下さい。コンピュータの仕組みの本質が掴める「コンピュータシステムの理論と実装」は読む価値があります。私たちの記憶領域は少ないです。皆さんは後悔しないで下さい。
4月までは自分の勉強時間を管理していませんでした。
いざ、時間を計ってみたらびっくり。実時間6時間勉強するだけでしんどかったです。
あまりの勉強してなさに愕然としました。時間管理アプリを一度試してください!
自分は「studyplus」というアプリを使っていました。
休養も大切です。個人的には「サウナ」「温泉」「ランニング」がおすすめです。
以上で合格体験記を終えます。
皆さんに夏桜が咲くことを心より願っております。それでは。