毒と媚薬を作れ■マメハンミョウ養殖編!
種名:マメハンミョウ
用途:媚薬・暗殺用の毒・漢方
サイクル:
年間平米あたりの収穫量:300
養殖難易度:難
設備等:囲い
儲かり度:多分儲からない
総合評価:☆★★★★でもおもしろい
はじめに
私は昆虫を育てるのが好きで、趣味でいろんな昆虫を育てたり、リサーチしたりしています。この養殖シリーズでは私の自育経験や調べた内容をもとに養殖方法をまとめたり、模索したりしています。昆虫養殖は発展途上です、間違った点もあるかと思いますが、何卒!
今回はカンタリジンを生産するツチハンミョウの仲間。マメハンミョウについて面白い記事を見つけたので紹介させていただきます。
媚薬にも、暗殺用の毒にも、漢方にもなるやばい化学物質カンタリジン。
中国では微量を漢方薬としても用い、イボ取り・膿出しなどの外用薬や、利尿剤などの内服薬とされたそうです。江戸時代初期に渡来した本草綱目にハンミョウの毒について記載があり、マメハンミョウを粉にして暗殺に用いられたとされることもあるという大変万能?な物質を作るマメハンミョウ、養殖方法の記事を中国の古い書籍から見つけました、
マメハンミョウ養殖に関して
概要
マメハンミョウ(豆斑猫)は、コウチュウ目(鞘翅目)・ツチハンミョウ科(Meloidae)に属する有毒昆虫として知られている。 「ハンミョウ」と名がついているが、ハンミョウとは別の科(Family)に属する。しかし、ハンミョウの方が派手で目立つこと、名前が似ていることから、混同される場合がある。 wikiより
社会的・経済的価値
中国ではタオバオにツチハンミョウの乾燥したものが多く流通しているようですね。民間ではいまだ幅広く利用されている証拠です
画像を見ると確かにツチハンミョウの一種だとわかりますが、日本にはいない種類のようですね。調べてみたらHycleus cichoriiという種でした。
用途
マメハンミョウの養殖
Hycleus cichoriiに関してはあまり情報が見つかりませんでしたが、日本にも生息しているマメハンミョウの養殖方法を見つけました。日本でもすぐに応用可能な技術ですね!一部記載させていただきます。
養殖に関して
コンクリート製の飼育プールを作りそこでイナゴを飼育する、プールの土に卵を産み付けさせる
マメハンミョウの成虫を入れる。食草として、大豆などのマメ科植物を植える。成虫は(雌雄半数ずつ)地中に卵を産み付けるようにする
マメハンミョウ幼虫が羽化し、自動的にイナゴの卵袋を見つけて住み着く。
また、イナゴの卵塊は圃場で採取し、5℃以下の冷蔵庫で保存しておくと予備になる。
又、丁寧に飼育するときは、イナゴの成虫を集めて集中飼育し、卵塊を採取して、広口ビンにイナゴの卵塊を入れ、底に5~8cmの細かい土を敷き、自然含水率(16~20%)を保ち、マメハンミョウの幼虫がイナゴの卵塊を探せるように、1ビンに1~2個のイナゴの卵塊を入れ、上部を土から少し露出させる。
幼虫はそのままそこで卵を食べながら育ち、蛹化する。
成虫が羽化したら収穫する。
自然界の生態系バランスとマメハンミョウの持続可能な利用を確保するため、採集は各群から1/2を採集し、繁殖する個体も残すなど、管理された方法で行う必要がある。
安全対策: 成虫の採取には手袋を着用し、皮膚接触中毒を防ぐための注意が払われています。また、乾燥し、適切に保存される必要があります。
以上が飼育方法でした。
想定内の飼育方法ですが、孵化後の管理などは大変参考になりますね。完全養殖ではなく、半養殖な点も勉強になりました。
収穫後
成虫が収穫され、湯通しで殺されて、天日干しにすることで長期間保管が出来るようになります。
この昆虫をすりつぶして粉にしたものが、漢方の原料となります。
此処から先のレシピは見つかりませんでしたが、用法を間違えるとただの毒になりますので、有識者以外はおすすめしません。
養殖するのはいいですが、日本ではカンタリジンは劇薬指定されています。仮に大量に生産できても、ニーズもないし法的に売れない笑
でも、ここまでして中国の人たちはこの物質の薬効を求め、現在でも盛んに利用されている。
多分本当に効くからなのだと思います。
決してカンタリジンで、殺人をしたり、媚薬を作ったり・・・・
しないでくださいね笑
参考文献
特种昆虫养殖