期待値のある船券とは何か?
前回まではボートレースとパチスロの期待値的観点から構造の違いについて解説しました。
今回は実際に期待値のある船券とは何かについて考えていきたいと思います。
まず、大前提としてですが、船券は購入した時点で25%控除されております。つまり100円で買った船券は全体の平均として75円でしか戻ってきません。パチスロなら仮に設定①で出玉率が95%としたら大きく違いますね。
※パチスロの場合、投入枚数に対する出玉率です。1000円使って950円帰ってくるという意味ではありません。
「それではいつまで経っても絶対に勝てないじゃないか」そんな声が聞こえてきそうですが、これはあくまでも全体の平均の話です。
3連単であれば120通りの買い目がありますが、その全てが75%には当然なりません。中には100%の期待値を超える買い目が存在するのでそれを見つけてあげれば良いわけです。
具体的に分かりやすく2連単を例に解説します。
2連単では30通りの買い目が有りますが、更に分かりやすくイン逃げに絞って考えてみましょう。
【オッズ】
1-2 3.0倍
1-3 3.5倍
1-4 6.0倍
1-5 8.0倍
1-6 16.0倍
上記はよく見かける程度の仮オッズです。
これだけではどこに期待値があるかわからないので、次にそもそものイン逃げ率と6通りそれぞれの的中確率を予想します。
予想なので完全に主観で構いません。
(寧ろ、この主観がとても大事です)
イン逃げ率 70%
1-2 30%
1-3 25%
1-4 20%
1-5 20%
1-6 5%
次にイン逃げ率と各買い目の的中率を掛け合わせ、トータルの的中率を算出します。
%は整数に変換しています。
1-2 0.7×0.3=0.21 (21.0%)
1-3 0.7×2.5=0.175 (17.5%)
1-4 0.7×0.2=0.14 (14.0%)
1-5 0.7×0.2=0.14 (14.0%)
1-6 0.7×0.05=0.035 (3.5%)
これで上記5通りの最終的な的中率が出ましたね。
最後に各買い目の的中率にオッズを掛けてみます。
1-2 0.21×3.0=0.63 (63%)
1-3 0.175×3.5=0.61 (61%)
1-4 0.14×4.5=0.63 (63%)
1-5 0.14×8.0=1.12 (112%)
1-6 0.035×16.0=0.56 (56%)
ここで出てきた数字がそのまま回収率、つまり期待値の指標となります。
上記の例で見ると回収率が100%を超えているのは1-5だけなので他は買ってはいけない船券ということになります。
的中だけが欲しいのであれば1-2の一択となります。但し、このレース1回は的中したとしても長期的に見ると1-2は必ず負ける船券となります。期待値がマイナスなので当然です。
逆にこのレースの1回は外したとしても長期的にトータルで勝ちたいのであれば1-5だけを買ってください。試行回数が増えれば増えるほど勝ちに近づきます。期待値がプラスなので当然です。
上記は敢えて細かく解説しましたが、実際は船券を買う場面で細かく計算なんてできないと思います。
勝ったり負けたりすると思いますが、常に期待値の高い船券を意識しながら、予想を繰り返していくことで、もっと直感的に「回収率が高く期待値のある船券」が見えてくると思います。
大切なことは目の前の的中ではありません。例え目の前のレースを外したとしても長期的に勝ちが見込める船券だけを買うことができるかどうかに尽きるのです。
次回は本命党と穴党どちらが良いのかについて解説していきたいと思います。
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