営業職は消耗が激しかったので1年かけてWebエンジニアに転職しました
はじめまして。関西在住、27歳の井上と申します。
2020年12月からプログラミング学習を開始し、2022年4月から受託+自社開発企業でWebエンジニアとして働くことになりましたので、振り返りも兼ねて記事にしてみました。
これからエンジニアを目指そうとしている方に向けて、以下3点に絞ってお伝えしたいと思います。
内向的な人はエンジニアになると幸せになれるかも
まずは自分がエンジニアを目指した経緯から。
2年遅れで文系学部を卒業し、2019卒でネット広告代理店に入社しました。学生時代から営業やWebマーケティングの仕事をしていたので、自分としては自然な選択でした。
2年半ほど勤めて2021年8月に退職するのですが、仕事内容はゴリゴリの営業でした。累計6000件ぐらいテレアポしたり、数ヶ月間、毎日3~5社と商談したりしていました。
学生時代から営業でわりと成果を出せていたので、不得意という訳ではないのですが、20代後半に近づくにつれエネルギーの消耗を自覚するようになりました。
相手の表情や声色から色んなことを推察したり、話す内容についても頭の中に複数パターンが現れてどれが最適か選びながら話すみたいなことをしてしまうので、商談1時間ごとにHPが20%ぐらい持っていかれます。
エンジニアを目指した理由の1つは、自分にとってエネルギー効率の悪い営業職を長く続けることは難しいなと感じたからです。人生100年時代で、ずっと疲れる仕事をしていたら保たないですからね。
営業職と比較してエンジニア職は1人で思考したり作業する時間が長いので、管理職でもない限り、ずっと人と話していることはないと思います。
また、営業と明確に違う点は、人間ではなく主にコンピュータを相手にする点です。営業はグレーゾーンが多くを占める一方で、コンピュータは0と1の電気信号で出来ているため、間違った指示を出すと明快にエラーを出してくれます。
人間が相手だと、内容が論理的に破綻していても、話し方に説得力があったり、その人のキャラが魅力的だったら話が通ってしまうことがあります。
何を言ったかではなく、誰がどう言ったかが優先される的なことです。
そういう主観的でコントロールできないことに対しては、なんだか努力のしがいがないなと思ってしまいます。
自分にとって頭の中で思考をグルグルと回してコンピュータと対話しながら試行錯誤するのは楽しいですし、営業の仕事より省エネルギーだなと感じます。何より論理的な正しさがそのまま結果に反映されるのが良いです。
自分のように論理的に考えるのが好きで、内向的な人は、エンジニアになると幸せになれるんじゃないかなと思います。
300時間ぐらい学習してエンジニアに向いてるか判断
エンジニアを目指すとなった時に、まず判断すべきは向いてるかどうかです。
向いていないのにエンジニアとして就職してしまったら、最低でも1日8時間、週40時間は苦痛に耐えなければならなくなります。どれだけお金を稼げるとしても、それは全然幸せではないですよね。
向き不向きの判断の仕方は、主観的な視点だと、プログラミングを学んだり書いたりするのが楽しいかどうか。客観的な視点だと、周囲の人と比較してどれぐらい習得速度が速いかが1つの目安だと思います。
プログラミングが楽しいかどうかはお馴染みの「Progate」でHTML/CSS/Rubyあたりまでやってみれば大体判断できるのではないでしょうか。少なくとも苦痛でないし、1日3時間ぐらいできるならOKかと思います。
客観的に向いてるかどうかを判断するには、教育経験のあるエンジニアにフィードバックをもらうことです。
(周囲に比較対象となる未経験者がいればなお良し)
それを叶える選択肢としては以下が挙げられます。
・知り合いのエンジニアに教えてもらう
・MENTAなどでエンジニアのメンターを見つける
・現役エンジニア講師がいるプログラミングスクールに通う
自分はRUNTEQというスクールに通って、100名以上の未経験者と5名以上のエンジニア講師がいる環境で学ぶことで適正を判断できました。
後述しますが、このスクールで800時間のカリキュラムをこなし、2ヶ月半かけてポートフォリオを作成したことで、結果的に6社から内定を頂くことができました。
自分はRUNTEQに通ったことで結果的に上手くいきましたが、他にも良い選択肢はたくさんあると思います。
例えば社内でエンジニアの方と仲良くなってメンターになってもらったり、完全に独学でやっていく道もあります。
自分は学習の方向性を間違えてムダな努力をしてしまうことを防ぎたい、エンジニア仲間を増やして将来的に仕事を紹介し合いたいといった理由から、RUNTEQに通うことにしました。
長々と書きましたが、300時間ぐらい学習して簡単なアプリを作れるようになるまでやれば、向き不向きは自己判断できるのではないかと思います。
より精度を高めるなら、周囲に同じ未経験者がいる環境で学んで、習得速度の違いを元に判断すればいいのではないでしょうか。
エンジニアの仕事をどれだけ理解できているかが転職の成否を分ける
自分は2020年12月から学習を開始し、2022年2月まで約1年かけてWebエンジニアへの転職を叶えることができました。
エンジニアに限らず未経験の職種にチャレンジする上で、最も重要なことは解像度を高めることだと思っています。
解像度が高まれば、正しい方向性で努力できるようになりますし、就活においても説得力の高いプレゼンができるようになるからです。
解像度が低い状態とは、インフルエンサーが喧伝する「エンジニアになれば自由に仕事して年収1000万」を鵜呑みにしてるような状態です。
逆に解像度が高い状態とは、
・実際に開発してみて、どうすればアプリケーションが動くのかを理解できている
・採用市場で未経験エンジニアの年収相場は300万ぐらいだと知っている
・2年目になれば年収500万を超える人もわりといるし、時給3000〜5000円で副業できたりすることを知っている
といった状態です。
ちゃんとエンジニアの仕事を理解した上でそれでもやりたい、自分はこういう形で貢献できます、と話す求職者の方が魅力的だし、企業はそういう人を雇いたいと思うはずです。
逆に解像度が低い状態で面接に臨んでしまうと、
「イメージとのギャップが大きくてすぐに辞めてしまうかも」
「向いてるか分からないから教育コストがムダになるかも」
といった懸念を抱かれて、お見送りになってしまう可能性が高いです。
自分は以下のようなことをして、解像度を高めることができました。
・知り合いの方の紹介で業務委託で仕事させてもらう
・個人開発アプリをリリースして、ユーザーからフィードバックを頂く
・基本情報、応用情報技術者の学習でコンピュータの仕組みを理解する
・1000時間のプログラミング学習を行う
解像度が高まっただけでなく、応募書類にこれらの資格や経験を書けるので、「自分は本気でエンジニアになりたいんです」と言わなくても企業に伝わるようになっていました。
結果として、2022年1月後半から転職活動を開始して約1ヶ月で6社から内定をいただき、納得のいく形で就活を終えることができました。
自分が1年以上に渡って学習を続けられたのは、プログラミングが苦痛ではなく、もっと知識やできることを増やしたいという気持ちを保ち続けることができたからです。
「努力は夢中に勝てない」とよく言われるように、向いていれば自然と続けられますし、気づいたらエンジニアとして就職できるレベルになっていると思います。
最後にtipsとして、解像度を高める上で「エンジニア転職チャンネル」は非常に有用でした。年収相場や未経験採用のリアルなどネット記事には書かれていないようなことが語られています。
まとめ
結論として、適性のある人が、適切な環境で、適切な量の学習を積み重ねれば1年ぐらいでWebエンジニアとして転職できるはずです。
こう書くとただの当たり前の話ですが、プログラミングに面白みを感じられなくて途中で辞めてしまったり、努力の方向性を間違えてしまっている人が一定数いる気がします。
とりあえずProgateでプログラムを書いてみたり、エンジニアの知り合いにどんな仕事をしているか聞いてみて、なんだか楽しそうだなと思ったら目指してみるといいかもしれません。
1つ注意なのが、学習初期は「何が分からないか分からない」状態で面白みを感じづらいかもしれません。簡単なCRUDアプリ(掲示板やToDoリストなど)を作れるまでやれば、「こんな機能を増やしたい」という気持ちが芽生えて楽しくなってくると思います。
自分の場合は、学習時間が増えるにつれて楽しさもどんどん増していきました。
また、「お金が稼げそう」「安定してそう」のような理由だけでエンジニアを目指すのは全然おすすめできないです。採用してもらえるまでに半年〜1年ぐらい学習を続けた上で、就職してからも2~3年は経験を積み、それ以降も継続的に技術をキャッチアップしていかないと経済的な安定を得られないからです。
営業は主観的だからどうこう言っておきながら、かなり主観的な内容のブーメラン記事になってしまいましたが、それも一興ということでここらで締めたいと思います
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
追記: RUNTEQに入って何が良かったか
本記事では、プログラミングが楽しいと思えるかという意味で、適性が大事ということをメインに書きましたが、「適切な環境」と「正しい努力の方向性」も非常に重要だと思っています。
自分は1人で1000時間の学習をやり切れるほど強い人間ではなく、RUNTEQ内でたくさんの方と交流して励まし合うことで学習のモチベを保つことができました。
また、800時間のカリキュラムを完遂する上でRUNTEQのバディさんと定期的に面談させてもらったことも大きかったですし、技術面では考え方や学習の方向性を間違えていないか現役エンジニア講師に何度も相談させてもらいました。
就活においては、書類添削(Wantedlyプロフィール、職務経歴書)、自己分析面談、複数回の面接練習など約2ヶ月に渡りサポートいただきました。
特にWantedlyは添削後、1日に2、3社のスカウトがくるようになり、1ヶ月で約50社からスカウトをいただくことができました。その内3社の自社開発企業様から内定をいただいたので、RUNTEQのサポートなくしてはここまで上手くいくことはなかったです。
また、RUNTEQは卒業後もコミュニティに残り続けられるので、エンジニア仲間が増え続けていくことも非常に大きなメリットです。
将来的に副業をしたり、転職したりする際に、リファラル採用(紹介)は最も確度が高いため、エンジニアの繋がりは何にも代えがたい資産といえます。
繰り返しですが、少なくともプログラミングが苦痛でなければ、適切な環境で学習を積み重ねることで、エンジニアとして就職できるようになると思います。
他の環境は経験がないので分かりませんが、RUNTEQは最後までやり切ればエンジニアになれる環境だと自信を持って言えます。これから学習を開始される方は検討いただけると嬉しいです。
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