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【世界情勢:考察】日本に核武装は必要ない。

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 タイトルは「池上彰のニュースそうだったのか!! のウクライナ情勢の論理的な解説に拍手した」「日本に核武装は必要ない。」「地方紙だけではなくて、朝日新聞や日経新聞のような全国紙が読みたい」のいずれかにしようと思っています。
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 特定の個人、団体、組織を攻撃または誹謗中傷する意図は無いことをここに明記しておきます。
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 2022/4/2(土)放送「池上彰のニュースそうだったのか!!」でウクライナ情勢について徹底的に解説してくれるというので、七時から番組を見続けた。

 終わった九時。私は立ち上がって拍手した。ロシアがウクライナに軍事侵攻理由が明確に分かったからだ。プーチン大統領の危機感もよく分かった。

 お昼のワイドショーで「ロシアはソ連の再興を目指している」とかわけのわからない理論(本当にソ連の再興を目指しているのならば、カザフスタンなど軍事的に弱い地域から侵攻するだろう。)に振り回されることがなく、明確に理由が分かった。

 簡単に言えば、《《かつてのワルシャワ条約機構加盟国とソビエト連邦本体との扱いの違い》》が全てだったのだ。もうそれだけだ。

 「ポーランドやチェコなど、かつて東側と言われていた地域がNATOに加盟しても、バルト三国がNATOに加盟してもロシアは全く動かなかったのに、なぜウクライナがNATOに加盟することを目指した途端に軍事侵攻を始めたのか……妙だな」という気持ちを持っていたが、今回の解説で全て謎が解けた。ポーランドやチェコなどはワルシャワ条約機構に加盟していただけで、ソビエト連邦の一部ではなく、また、バルト三国もソビエト連邦が崩壊する以前から、既にソビエト連邦からは独立していたので、ロシアはポーランドやチェコがNATOに入ることを容認していたし、バルト三国がNATOに加盟することも容認していたのだ。要はこれらの国々はソビエト連邦終焉の時代には既に赤の他人(他国という言い方が正しいか?)になっていたのだ。しかし、ウクライナはソビエト連邦崩壊のその日まで、ロシアとソビエトの連帯を共にした仲間だったのだ。

 そのウクライナがNATOに加盟することを目指したのだ。もしも、ウクライナがNATOに加盟することを容認したらならば、ウクライナの国土から、アメリカのミサイルがモスクワに近づく。かつての《《キューバ危機とはまるで正反対のことが起きようとしていたのだ。》》これにはプーチン大統領は危機意識を持つのは当然で、「かつて同胞だったウクライナよ、どうしたのだ。アメリカに寝返るのか? ロシアを追い詰めるような行動に出るのか? わかった。制裁を課そう」というわけでプーチン大統領は突然の軍事侵攻に出たのだった。プーチン大統領が「軍事侵攻しながら《《平和維持活動を行うための特別な軍事作戦》》」と言い続けていたことも理解した。かつて同胞だったウクライナが「アメリカ色」に染まることは、かつてのソビエト連邦の同胞だった《《ウクライナの歴史を汚すことになる》》ために、「平和維持活動」という言葉を使ったのだった。要はウクライナの歴史を間違った方向に進めることは、ウクライナの為にもロシアの為にもならない、と、そういうロジックで「平和維持活動を行うための特別な軍事作戦」と言い続けていたのだった。

 すなわち、ロシアは確かに突然軍事的な侵攻を始めて、わけのわからない理論を振りかざしながらも、何の理由もなく隣国を破壊活動したわけではなかったのだ。ちゃんとした歴史的背景と地理的な要因とがあっての、ウクライナ侵攻だったのだ。

 その証拠に2022年4月2日現在。《《首都キエフに大規模な破壊活動は行われていない。》》本当に侵略を狙うならば、まずは首都陥落を空爆なりミサイル攻撃なりして、政府の転覆レベルの攻撃を行うだろう。しかし、今日まで、首都キエフの破壊活動は行われていない、どころか撤収を始めた。残りは不凍港である南東部のクリミア半島に繋がる領土を、ロシアのものにするだけに注力している。そこだけは、欲しい、という狙いはあるのだろう。

 ここまで、歴史的軍事的ロジックがあって、始めて電撃の軍事作戦を決行したのだ。ここで、日本に話を戻そうと思う。

 日本が電撃戦をされるとしたら、中国かロシアだろう。それで、第二次大戦後、かつて《《中国やロシアと国を同じにするほど連帯した歴史はあっただろうか?》》 答えは否。もともと東側と西側で仲が悪い、それを《《了承したうえで中国やロシアとは外交を続けてきたのだ。》》「政治思想や政治体制は異なるけど、お互いの利益のために、まあ、仲良くしていきましょうや」とそういうノリで外交関係を築いてきた。なので、今回のように「裏切り」による突然の先制パンチのようなことは起こりえない。また、国際法上、宣戦布告や最後通告を出さない限り、突然の侵略戦争にはなりえない。

 北朝鮮は別だが。しかし、北朝鮮に対しては、日本が核武装をすることによって、北朝鮮側は「西側諸国における挑発行為で、わが国がいつ狙われるか分からない」と日本に対して軍事的衝突への緊張感をより一層高めるだろう。日本が核武装した場合には、挑発行為とみなされそれこそ宣戦布告という最悪なシナリオも考えられる。北朝鮮に関して言えば、日本が核武装した際には抑止とは反対の効果を上げてしまう危険性のほうがよっぽど大きいだろう。

 以上より、日本は核シェアリングや、核武装といった抑止力を持つ必要性は全く無い。むしろ周辺国には「挑発行為」とみなされ逆効果を生んでしまう危険性があることをここに記しておく。

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井上和音@統合失調症・発達障害ブロガー
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