ブランド以外で大学に行く必要性が無くなった令和という時代。幼い頃から良いスマートフォンと良いパソコンと本を買い与える教育をさせるかどうかで子供たちの格差が拡がっていく時代になった。
──『お酒は大人になってから。車も大人になってから。大人になったら楽しみが解禁されると信じられるから、青年時代を生き抜ける』──
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2023年10月13日(金)。21時55分。
昨日のことです。仕事中に「今出来ることは何だろう。今持っている物は何だろう。今私が出来る最善手は一体何だろう。今の時代にしか出来ないことは何だろう。今日本に居るから出来ることは何だろう。今熊本に居るから出来ることは何だろう」とか色々考えていました。
例えばスマートフォンだったりするものは私が高校生の頃にはありませんでした。徐々に浪人してからみんなが持ちだして、LINEとかが急速に流行りました。そんな中でガラパゴス携帯を持っていた私は、大学受験でも情報は必須だということで、スマートフォンをねだりましたが買ってもらうことは出来ず。どうしてもスマートフォンが欲しかったので、当時持っていたガラパゴス携帯を逆方向に半分に折り曲げて、「これで通信手段は無くなったね。スマートフォンを買うか買わないかは親次第だね」と脅迫のようなことをしたのちに、買ってもらうことも無くただ通信手段を無くしただけで浪人生活を送りました。
スマートフォンが世の中を変えると早々に気が付いていましたし、人間の得られる情報も、テレビのようにただ流れてくる情報では無くて、自分から選んで得られる情報へと進化していったと感じました。こんな中でスマートフォンを持たないなんてただ人生を損しているなとしか思っていませんでした。
そんな人生を損した青年時代を送りました。大学時代に入り、ようやくスマートフォンを買ってもらいましたが、統合失調症になり四年でスマートフォンは終わることになりました。統合失調症になった後は、もうスマートフォンを持つ価値もない人間になってしまったということで、自分が選ぶことも出来ずに1円のスマートフォンを買わざるを得ませんでした。ここでもまた情報による格差が生まれてきてしまい、圧倒的に情報的に不利な状態で生きていくことになりました。
アルバイトのお金と障害年金のお金を貯めた結果、ようやく自分勝手にスマートフォンを買うことが出来ました。Xperia 1 Ⅳ というめちゃくちゃ高いのを買いましたが、買う必要性があったと今でも思っています。情報の基盤となる上位モデルのスマートフォンを手に入れたときにはもう既に28歳を迎えていました。28歳まで情報に圧倒的に不利な中で生きてきたことになります。
Xperia 1 Ⅳを買わなければインストールできないアプリもたくさんありましたからね。ようやく時代のスタンダードに乗れたというわけです。
何でも出来るようになりました。PokémonGOは電波がよく通るし、コンパス戦闘摂理解析システムというゲームもスマホで出来るようになりました。イヤホンもSONYイヤホンの最高級を買ったので、サブスク音楽にも出会えて音楽が無限に手に入るようになりました。何しろ時間がだいぶ節約出来るようになりました。自分で車も運転するようになりました。どこにでも行こうと思えば行けるようになりました。
早くね。早くこういう状態にならなくてはいけなかったのです。本来ならば大学に入学するくらいには。若ければ若いほど投資する価値は上がるのです。
で。ようやく投資の基盤に入った私でしたが、仕事中に「これだけ設備を整えられたのだから、今出来ることで最も良い投資と思えるものは何なのだろうか」と冒頭のような疑問が次々と湧いてきました。
アルバイトを続けることは当たり前として。最低ラインの収入と暇つぶしはあったほうがいいと経験上分かっています。
今の時代、その気になれば語学を勉強するハードルは極端に下がったのではないかと思うようになりました。中国語の単語集とか紙の本でちゃっちいのはあったように思えますが、キクタンなどでキクタン中国語入門編が出たのは2020年のことでした。
私が大学時代にはキクタンの中国語はほぼ存在していなかったということです。2023年の今となってはKindleで中国語だけで6冊のシリーズが出ています。
ツイッターを眺めていないで、1700円くらいお金使ってスマホ上でキクタン中国語入門編を眺めていたほうが、将来の自分に対して大きな投資になるのではないかと思うようになりました。
昔は留学して頑張った人だけ、留学できるお金持ちの人だけが外国語を話せるようになるのが世間のスタンダードだったかに思えますが、今では、良いスマートフォンを持ち、Kindleに5000円くらい掛けられる人が中国語を読める可能性が出てきた時代に私は生きているのだと仕事中に思ってしまいました。
今って勉強のチャンスじゃない? これ以上に情報量に革新的な時代ってある? 良いスマホを持った意味って確か自分の可能性を拡げるためでは、とか思いました。
Web3とかVRとかどうでもよくて。
実際に庶民の私が受けられる恩恵も、探してみれば今の時代でしかあり得ないことが大量に存在していることに気が付きました。
こんにちは。井上和音です。
そんな感じで、キクタン中国語入門編を買いました。「あの時あの場所あの記憶の方へ」と好きな名言のような言葉があるのですが、時間と空間とで自分が出来ることの最先端を自分で選べる環境にある人はとんでもない人物が現れる可能性があるのではないのかなと思うようになりました。
大学時代にこういう生活やスマートフォンを持てていたら、ずっと勉強していたかもしれません。
というか。そもそも思ったのが、先ほどは留学した人だけが語学が堪能になる時代は終わったと書きましたが、大学に行く本質である学びそのものが、大学に行く必要性が無くなってきていませんかと思うようになりました。
私は大学ではフランス語を専攻していましたが、今では良いスマートフォンとお金と時間さえあれば中国語だろうとハングルだろうとアラビア語だろうと学ぶことも出来るし、動画なんかで生の言語を聞くことだって出来ます。統計学が学びたければ統計学の本を買えばいい。心理学ならば心理学の本を買えばいい。物理だろうと化学だろうと、予備校が出している本を買えばいい。解析だろうと歴史だろうと哲学だろうと本を買えばそれで終わり。商学部に行かなくても簿記は誰でも時間とやる気さえあれば取れます。大学に高いお金を払うのが馬鹿らしくなってきた時代になってきたのではないのでしょうか。
大学にブランド以外に価値が無くなってきた時代なのかもしれません。ではもう有名私立か旧帝大くらいしか大学に価値は無くなってきたのでしょうか。
多分無くなってきたのだと思います。同志社大学に行っても自分の頭ではフランス語のテストを乗り越えることは出来ませんでした。そういう人の為の講義を見つけることが出来たのでなんとか突破できたのですが。でも今、フランス語をもう一度学べと言われたら、90分×15回の1350分をただじっと座って聞いているよりも、その1350分でキクタンフランス語を読んでいたほうが確実にフランス語の実力が付くと自信を持って言えます。私が講義を受けても何のことやら分かりませんでしたから。とりあえずは語学に関しては単語に触れるのが先です。単語を知らずに動詞の変形を無機質に覚えさせたところで、フランス語の文法には詳しくてもフランス語を話すことは到底できないでしょう。単語を全く知らないわけですから当然です。
長くなってきたので総括しますが、今の情報があふれる時代、良いパソコンと良いスマートフォンとKindleや本を買うお金があれば大学に行く必要性も、留学に行く必要性もありません。それよりも幼いころから自分で情報の基盤を整えていて──もしくは親などがそういう自由な教育を進めていって──どこにいても学習できる環境に居られる青年期を過ごしてこれた、これからの子どもたちの中には化物のようにあらゆる分野でパーフェクトな人材が大量に出てくるのかなと思っています。私も負けないように自己投資を続けていこうと思いますが、若い人達の自分を抑制する力には勝てません。酒もたばこもパチンコも知らない若者たちが、自己投資の返済率が非常に高くなっているこの令和の時代から傑出した才能が次々と出てくることを願います。
願っているだけでは老害なので、自分も傑出した才能に少しでも近付けるように頑張ります。