金融用語でオフショアとは?
オフショア(offshore)は、
原義では「off(離れて)」と「shore(沖)」から沖合を意味することから、国または本土の沿岸から遠く離れた地域(海外)のことをいいます。
これは、金融用語では、非居住者(外国人)に対して、「租税環境を優遇している国または地域」を指す意味で使われています。
現在、オフショアとされる国や地域では、
歴史的な経緯や環境的な事情などもあり、
外国の投資家や企業の資産管理を積極的に受け入れるために、金融面や税制面に対する合法的優遇措置のある特別金融区を設けています。
また、この区域においては、投資や事業によって得た収益に対して税金がかからない(少ししかかからない)などのメリットがあるため、別名で「タックスへイヴン(租税回避地)」と呼ばれていたりします。
オフショアは、世界中の企業や資産家(富裕層)などが活用しています。
一般的には魅力的な金融商品、安全性や安定性、守秘性や保護、非課税といった点で資産の運用先としてメリットがあります。
しかし、その一方で欲しい情報が簡単には入ってこないというような側面もあります。
金融市場には、国内の投資家や企業間で行う取引と、取引相手のみが国外の投資家や企業などである取引、さらには、取引する両者がともに国外であるという3つのケースがあります。
取引するどちらかが国内の投資家や企業である場合、オンショア市場と呼ばれており、取引時にはその国のルールを適用することが原則です。
けれども、両者が国外の投資家や企業などであるオフショア市場の場合は、国や地域によっては金融規制や税制の面において合法的に優遇措置を受けられることがあります。
優遇措置のある特別区域は「タックスヘイヴン(租税回避地・低価税地域)」と呼ばれ、投資や事業を通して収益を得ても税金がかからなかったり、通常より少なかったりといったメリットを受けられる地域を指します。
税制上の優遇措置を地域外の企業に対して戦略的に設けると、海外からの企業や投資などを呼び込みやすくなります。
オフショアには、独自のオフショア金融センターを備え、先進国並みに法制度を整え、政治や経済も安定しているところもあります。
オフショアの代表的な地域は次の通りです。
<アジア・太平洋・アラブ>
香港、シンガポール、マカオ、バヌアツ、セイシェル、ドバイ など・・・
<ヨーロッパ・地中海>
マン島、ジャージー島、ガンジー島、チャンネル諸島、モナコ、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン など・・・
<大西洋・カリブ海>
ケイマン島、ヴァージン諸島、バハマ、パナマ、バミューダ、セントクリストファー・ネーヴィス など・・・
<アメリカ>
アメリカ東部のデラウェア州などがあります。
『海外投資×オフショア=投資効果は絶大』です。
このあたりの詳細も追ってご説明していきますね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?