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無題

あるのか無いのか未だに分からなくて
ああ、やっぱりないやって無情になって
この家にいると表情が一人暮らしの時よりも減る
泣いたり笑ったり忙しいほうが嬉しかった
こんなに無情ではなかった
20年くらい能面みたいだったねって母親から言われたのは一人暮らしを決めた時だった
一人暮らしを10年くらいはやっただろうか
あとの数年は同居人が居たけどあれは多分夢みたいだったからきっと幻と暮らしてたんだろう

東京で過ごしてた時期は感情がちゃんとあったなあ楽しかった、とても
楽しかったから本も音楽も漫画も読むのが楽しかった
アニメーション書いたり映画作れたのも一人の開放感と爽快感があったからだろう
子供の時の反動は大きい
今はまた子供時代をすごした町に戻ってきてしまった
今も本当は1人で関東に住みたい
でも移植したら尚更先のことが不安すぎて一人暮らしなんて出来ない怖い
決まった時間に薬を飲まないといけない縛りが死ぬまで続くと思うと出来ても旅行くらいだろう
そもそも移植の後がかなり難関だからそこで死ぬかもしれないし
そう思ったら思い出を頭に詰め込んでおいて本当に良かった
探してやっと見つけたバンドとか音楽とか魅入った感性を持った人たちと同じ時間を過ごせた記憶が死ぬまで動かして支えてくれる
ちからになってくれているもの達や人達に感謝と愛情が残せてたら良い
そしたら後悔ないな

臓器移植は終わってすぐリハビリ
食べれるものはかなり制限されてお風呂も浴槽には暫く入れないしマスクは外に出る時一生付けなきゃ行けないし通院も一生いかなきゃ行けない
生物が全部長い間食べれなくなるらしいから今の内に野菜とお寿司とか食べておこう

今日もお風呂以外はほぼベッドの上
ドール用のお部屋作りたいけど作業台動かしてくれないと楽しい作業に手も付けられない
悩む、、酸素上げて息あげながらものは作れるのかやってみるか
心臓に水が溜まりすぎたら心肺移植になる可能性出てくるから下手に負担がかけれない
悔しい
心臓の負担が怖くて移植コーディネーターも主治医もリハビリについては一言も言わなくなった
あんなに体力が落ちないようにって応援してくれたのに心臓の数値見たら焦るようにリハビリをほぼしないように言われてしまった
このまま移植の順番が来てしまったら移植出来ても日常生活出来るまでに半年以上リハビリにかかる気がする
親なんてもう一生在宅酸素のままがいいなんて言い出す
一生酸素ボンベと車椅子で外出なんて頭狂う
このままもう生で好きな音楽もきけないで死んでいく可能性はある
臓器移植まで耐え切れるのは希望者の半分
あとの半分は移植まで持たない
統計と言えどもそれはずっと言われてるから覚悟はしてるんだ
自分を甘やかして好きにライブに行っててよかった
寝たきりになる前にライブにたくさん行っててよかった
友達が出来て良かった
音楽の繋がりが出来て良かった
よかったよ

見たい光景が見れるかもしれないから両肺移植までなんとか体が持ちこたえたら良いな
可能性だけここに置いていく