婚姻法問題:婚姻の廃止こそがスマートな解決策

50歳未婚率が上昇する一方です。

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/17/backdata/02-01-01-02.html

男性3割、女性2割が生涯未婚になるのです。未婚が増えているのは、婚姻制度が使いにくいからです。

子が生まれたら、夫婦が共同して子の扶養義務を負うのは当然だが、夫が妻の扶養義務までは負えない。そんな金はないぞ。

保護必要なのは夫婦関係ではなくて親子関係

下世話に言えば、婚姻とは、男のやり逃げを防ぐためにあります。

男のやり逃げを防ぎたいなら、養育費支払いを法的に支援すればそれでよく、婚姻による親子関係の保護は、コストがかかりすぎます。

夫婦関係は親子関係を保護する手段なのに、夫婦関係のコストには、妻の扶養コストまで入っているからです。現代日本の婚姻法では、夫に妻の扶養コストを負わせるので、離別した場合の費用が膨大になっている。

子の養育費だけならともかく、婚費請求とか財産分与なんて、妻の権利を保護しすぎでしょう。

手段の自己目的化という、よくある現象です。

親子関係の保護という本来の目的に立ち戻ると、婚姻は不要であり、養育費支払いを義務化するだけでいいのです。養育費支払いは、監護親からの請求があれば家裁が命令するため、すでに義務です。

しなしながら、母子関係はともかく、父子関係は一見してわからないという生物学的問題があるので、民法772条による嫡出推定があります。

婚姻関係がないと、嫡出推定が使えないので、父子関係が確定せず、子の養育義務を父に負わせることができない。

(嫡出の推定)
第七百七十二条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

民法

ところが、現代では、DNA鑑定によって、父子関係は確定させられるため、嫡出推定は不要になっています。

親子関係は婚姻関係がなくても確定し、子の扶養義務は父母に生じるため、婚姻関係が不要なのです。

「婚姻は不要かもしれないが、あってもいいじゃないか」

狭義の婚姻(法律婚)が残っていると、広義の婚姻(事実婚)が普及しません。事実婚が普及しないと、非嫡出子は増加せず、少子化は止まらない。

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