あれこれ工夫するのではなくて、丸ごと撤退した方がいいことがある

サトマイさんの動画で、「過剰サービスを止めるには」というトピック。

私は、以前、訪問や外来のクリニックを3つ持っている医療法人にいたことがあります。

ある地域で成功した医療法人が他地域に分院を出してもうまくいかないことが多いんだが、ここは分院展開で成功していました。少ない投資でクリニックを出して、うまくいかなかったら、すぐに閉院するということを繰り返したからです。コンビニやチェーン飲食店とほぼ同じです。

現在は3つだが、いったん開業して、潰したクリニックを入れると、6つばかり設立していました。6つ作って、3つ潰したのです。

飲食店やコンビニや美容室と同様に、医療需要は地域と固着しています。外来患者の移動距離は非常に短いです。せいぜい、半径2kmくらいしかない。遠距離の顧客は存在しないです。

こちらから往診する往診クリニック、訪問クリニックも、規制の片道16kmどころか、8km以内くらいしか動かないことが多いです。

医療需要に地域性が強いです。いったんクリニックを作ってみて、訪問や外来の患者数が見込みほどでなかった場合は、あれこれ工夫するより、さっさと撤退した方がいい。需要がないんだからどうしようもない。

作っては潰す戦略をその医療法人ができたのは、固定設備がないのに加えて、電子カルテと郵便と転送電話などを利用して、法人本部にバックオフィスをやらせていて、各クリニックには、医療事務1医師1看護2くらいしか置かなかったからです。

動き回る仕事は、無任所の営業にやらせていました。

年中、作っては潰しているコンビニやチェーン飲食店だって、各店舗には、バックオフィスや工場はありません。長期雇用前提の職員なんて最初からいないのです。

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