ヤンキーの乱闘:何をしたいのかわからない
「爆音列島」
アフタヌーン連載当時、ろくに読んでいなかったので、kindleで読んで記憶を補完しています。
爆音列島 - Wikipedia
作者、高橋ツトムの実話に基づいているんだそうで、乱闘も根も葉もない話じゃないと思うんですが、暴走族たちが、いったい何をしたいんだか、よくわからない。
相手を威嚇するだけで、大したことをしないです。本気で相手集団を倒す気だったら、手に入る限りの凶器を持ってきて、敵対集団のトップを殺さないといけないだろう。
この話だと、一番マシな凶器が、リーダーの一人が持ってきた日本刀でした。他の武器は、棒切とか投石とかです。準備してきた火炎瓶は撹乱に使われただけです。
政府が崩壊している途上国ならともかく、日本では、派手な乱闘をやったら、即座に、逮捕、訴追されてしまうので、大したことはできない。
ヤンキーの暴力とは、警察に捕まらない範囲内で、一般人や敵対集団を威嚇しているだけらしい。暴力団、ヤクザも大差ない。
ヤンキーややくざと比較すると、犯罪はもちろん、国家転覆までやる気になっている左翼セクト間の闘争は本気だ。威嚇するんじゃなくて、いきなり殺す。
特に激しかった中核派と革マル派との闘争では、死者100人、負傷者5000人にもなった。これは、もう、内戦だった。
これだけ多くの犠牲者が出ていた左翼セクト間闘争を、公安警察がなぜ放置していたのかは、よくわからない。
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