金銭補償で、農民の土地を取り上げて、何が悪いのか
タイトル画像は、細野不二彦の漫画「うにばーしてぃぼーいず」1988年連載
1988年の慶應義塾大学のキャンパスが舞台の漫画で、カジュアルに「成田闘争」という言葉が出てきて、学生自治会主導で学生がデモに参加したりしている。
左翼闘争のテーマは、60年代は安保、70年代はベトナム、80年代は成田だった。
成田空港建設反対運動は、すでに過去の出来事となり、世代交代して忘れられようとしている。
私は成田空港から20kmぐらいの土地が生地なので、子供のころから成田には出入りしていたのだが、周囲の話をいくら聞いても、
「空港公団が金銭補償してくれるんだから、住民は立ち退いたらいいだろう」
という感想しか持てなかった。
首都に近くて、かつ、国際空港に適した、平坦かつ広大な土地が無人であるはずがなくて、何らかの利害関係者がいるに決まっている。
とすると、彼らには立ち退いてもらって、空港を建設するしかないじゃないか。
土地収用の金銭補償の金額で交渉するなら、わかる。結果として裁判になることもある。しかし、物理力で抵抗してはいけないだろう。
追記:
全国報道されず、知られていない話だと思うのだが、成田闘争では、以下のような(政府側にとって)恥ずべき局面があった。