「子どもは風の子」:こどもに寒さを我慢させる慣習
私が、小学校のころに学校行きたくなかった理由が、「学校が寒いから」だった。
当時は、自宅にエアコンはなくて、ストーブも大半の部屋にはなくて、電気コタツに潜るしかできないのだが、それでも、小学校よりはマシだった。暖房もないのに、薄着で一日生活しなくてはいけないのだから。
現代でも、学校で生徒に暖房なしで薄着させる慣習が残っていることに怒りを憶える。
こどもだからといって、寒さに強いわけじゃない。
予算の問題で、暖房が制限されていることは仕方がないのだが、だったら、厚着させるべきだろう。
こどもに手袋を買い与える慣習も当時はなかった。
私は、毎年、手指が霜焼けになり、膨れて、ひび割れて、出血していた。
とても痛かったが、親も教師も、私の霜焼けを見咎めて、手袋を買い与えるとか、水作業をやめさせるということはなかった。
今でも、手指がすべて残っていることは僥倖でしかない。