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鈴木羽那GRADについて

はじめに

ネタバレ注意です(鈴木羽那の他コミュを含む)

ストーリーに沿った解説・考察を「あらすじ解説」に(長々と)記してあります。

考察では、ストーリーの考察に基づく自分の解釈を記してあります。

※考察はあらすじ解説を基に行っておりますが、鈴木羽那のことを大体把握できている方は、飛ばして考察から読んでいただいても良いかと思われます。

見づらい、分かりづらい部分が多々あると思われますが、何卒ご容赦ください。



あらすじ解説

ビジュ120点♡ラブストーリー

恋愛ドラマのヒロイン役に抜擢された羽那に対するバッシングが目についたプロデューサーは、ツイスタのコメント欄の実質的な閉鎖を提案します。

今回の件に限らず、人気急上昇中の新星的な立ち位置の羽那にアンチが生まれることは避けられない、そういうことも踏まえてのこの提案を羽那は受け入れます。


下手すぎ

ドラマの稽古が始まるのですが、羽那は台詞にもっと感情やニュアンスを乗せるよう監督から指摘を受けます。

これはもちろん彼女にとって初めてのドラマのお仕事であり、経験値の少なさからくるものと見ることが出来る一方、

彼女が純粋であるがゆえに、目には見えないものを感じ取ることが難しい、つまり台詞に込められたその人物の感情を読み取ることが彼女にとって難しいことを意味しているとも解釈できると思いました。

演技が「下手」な羽那は、相手役の央路くんから痛烈な指摘を受けます。

ですが、彼はただ感情に任せて羽那を叱責しているのではなく、この作品をただの話題性によって消費されるものではなく、良い作品に仕上げたいという思いから来ているのだ、という、

そのような央路くんの思いは至極真っ当なものと言えますね。


彼女なりに

撮影現場に訪れ、央路くんに挨拶をしたプロデューサーは、二人で話がしたいと言われ、そこで羽那の意識の低さについて詰問されます。

この指摘は的を得ていると言わざるを得ないと思います。283プロダクションはアイドルの主体性を尊重するという方針ですが、それは裏をかえせば「放任主義」であることに他ならないと思います。

プロデューサーは央路くんに対し、至らない所は多いかもしれないけれども彼女には人を惹きつける魅力がある、だから羽那をまだ見限らないでほしいと訴えますが、

対して央路くんは、プロデューサーのその姿勢を担当アイドルに対して「盲目なだけ」と切り捨てるのです。

ここでこの議論について述べることは時期尚早かもしれませんが…
央路くんとプロデューサーのどちらの主張が正しいかを結論づけることは出来ないですよね。

アイドルがどうあるべきか、それに関わる価値観の違いによってその正解は変わってくるものだと思います。


このチャプターは央路くんと羽那の熱愛報道が流れたところで幕が下ります。


スキャンダル

羽那は央路くんのマネージャーから、央路くんがスキャンダルによって傷ついていることを知ります。

これ以降、羽那は自分が居ること、央路くんと関わることによって、彼を傷つけてしまっているのだと思うようになり、彼と関わることを意図的に避けるようになります。

これには、前提としてブライダルSSRで登場したHanakoちゃんとの出来事があると思われます。

羽那は「彼女代表」の人気投票で一位になり、Hanakoが2位に敗れてしまったことで泣いている彼女を見つけます。

羽那は泣いているHanakoを見て、プロデューサーに辞退したいと進言するのですが、それを聞いたHanakoは怒ります。当然ですね。

羽那が彼女代表の座をやすやすと手放すことは、Hanakoのその座を掴むために懸けていた思い、そして積み重ねた努力を踏みにじることと同義ですから。

……少々脱線してしまいましたが、つまり彼女はHanakoちゃんとの出来事から、自分の存在もしくは行動が、無意識に(意図せずに)他人を傷つけてしまっているのではないかという気付きが生まれていました。

言い換えると、もっと周りの人の気持ちを知ろうという意思の芽生えでしょうか?


一方、スキャンダルの処理に追われているプロデューサーは、ドラマのプロデューサーから、企画を盛り上げるために熱愛報道を否定する声明を出さないでもらいたいと言われます。

今回の仕事そして業界への体裁を考えれば、要望に従うべき、しかしスキャンダルが長引けば、羽那のイメージダウンそしてGRADへの悪い影響は避けられない

そんなジレンマに悩まされた結果、プロデューサーは沈黙を守ることを決断します。


呆気ないもの

ドラマのロケ地の校門で央路くんと出くわし、逃げ出す羽那。央路くんはその後を追いかけ、逃げる理由を問いただします。

羽那は央路くんをこれ以上傷つけたくないという思いを打ち明けます。

しかし、央路くんがスキャンダルで傷ついているというのは、彼のマネージャーの嘘でした。

そして、央路くんは自らのSNSでスキャンダルは嘘である旨の投稿をし、熱愛の疑惑を一瞬でかき消します。

さらに、央路くんはここで羽那に大切なアドバイスを送ります。

少しだけ、一枚目のSSR「Eyes On You」のお話をさせてください。


カメラの向こうには、誰がいる?

羽那にとってカメラの向こうにいる人、つまり自分のファンのことを意識することはとても難しいことでした。
自分を応援してくれる人がそこに見えるのならまだしも、見えないものに対して意識を向けることは、純粋な彼女にとって難しいことなのですね。

そこで彼女が出した結論は、「カメラの向こうにプロデューサーを意識すること」でした。
……まぁPも一人目のファンなので間違ってはいないんですが。。。


さて、本編(羽那GRAD)に話を戻します。

央路くんが羽那に伝えたいことは、

ファンや関係者など、アイドルとして生きていく上で関わってくる人たちのことをもっと意識するべきだという事、
言い換えると、プロデューサーのことだけ考えていてもうまく行かないよ、ということですね。

プロデューサーのことだけを意識していた今までから、それ以外の人(主にファン)の事を意識できるアイドルへ成長する、

央路くんのアドバイスは、鈴木羽那というアイドルが一歩成長するためのきっかけとなる“筈”でした(不穏)

羽那から、スキャンダルが央路くんによって収束したことを聞いたプロデューサーは驚くとともに、自分が無力であることに悔しさを覚えます。

ここは解釈が分かれる所かもしれませんが、
プロデューサーがスキャンダルで傷ついている羽那を自分の力で助ける、守ることが出来なかったことに対する悔しさだと私は解釈しています。


及第点

ドラマの放送がスタートした後、生配信の現場でプロデューサーと央路くんが再び相まみえます。

央路くんは「(鈴木羽那について)満足いただけましたか?」という問いに対し、及第点、と評価します。

鈴木羽那のパフォーマンスについて、自身は満足はしていない一方、
世間ではそれでも好評であることに対し一定の評価をしたといった感じでしょうか。

央路くん自身は実力で評価されたい、されるべきという思いがある一方、
彼も芸能界でそこそこのキャリアを積んでいるでしょうから、

実力だけがすべての世界ではなく、世間にどう見られるかが重要であることを彼が理解していることが、この発言から窺えますね。

その後、羽那に央路くんと会ったことを報告するプロデューサー。
ですが、彼が「及第点」と評価していたことについては言及しませんでした。

羽那がツイスタのコメント欄について、制限を解除したいとプロデューサーに願い出ます。

央路くんからのアドバイスの場面でお話しした通り、

これは、自らのファンのことを意識するという一歩、
即ちアイドルとして成長しようという一歩を、

羽那自らの意思で踏み出そうとする瞬間でした。

しかし

プロデューサーはその要望を却下します

。。。

その理由は、羽那を守るため。

言い換えれば、羽那を傷つける可能性を排除するため、でしょうか。

この時の羽那の「そうなんだ~」はどこか寂しそう。
とても含蓄があるので、ぜひもう一度聞いてみてください。

自分の感想を述べたがるプロデューサー

この発言は、今までの羽那は
プロデューサーがどう思ったか、を最優先に考えていた
そのことをプロデューサーも感じていたがゆえの発言でしょう。

ですから、Pの感想よりも先に、ファンの感想が知りたいということを羽那から聞いたときは少々驚いたはず。

実際に感想を訊かれると戸惑うプロデューサー(え?)。

とっさに口から出た感想は、

普段の羽那とは違うタイプの役だったからすごく新鮮だった

とのこと。

こうして羽那GRADは幕を閉じます。



考察

ここからマクロ的?な考察を行います。


違和感

まず、このコミュはプロデューサーの言動に対して決定的な違和感を抱く場面があります。

それは、ツイスタのコメント制限を解除したいという羽那の要望を却下する場面。(「及第点」より)

あらすじ解説にも記した事ですが、これは羽那がアイドルとして成長するための、自発的な意思決定となるべきものでした。

一方シャニPはどのアイドルに対しても自主性、主体性を尊重し、本人が何をしたいのかを大切にする人であることは、今までのあらゆるコミュを見れば間違い無いと言って良いでしょう。

ではどうして羽那の意思を却下したのか?

否定的な意見から彼女を守りたいのだとしても、そのためにファンとの関わりを遮断することは私個人としては過剰に感じる所です。

「シャニPの違和感を感じる言動」
これこそが羽那GRADにおいて紐解くべき最も重要な要素であると言えます。


シャニPにとっての「鈴木羽那」とは

彼にとって羽那とはどういう存在なのか?を考えてみましょう。

まずツイスタの要望を却下した理由として「守るために決めたことなんだ」
と述べていることから、守りたい存在であることは確かですね。

そして、

あらすじ解説では、予選コミュ、敗者復活コミュ、決勝コミュについては省略してしまったのですが、そこにはプロデューサーの発言に一貫した特徴が見られます。

決勝前コミュ

それは、羽那はもっと大きいステージに行ける、だから今やっていることは全て通過点でしかない
という旨の発言です。

プロデューサーは羽那に大きな期待を抱いていて、もっとアイドルとして上を狙える、その確信があることが窺えます。

返せば、その羽那の持っているポテンシャルが、プロデューサーに
責任感、もしくはプレッシャー
としてのしかかっているのかもしれません。

もうひとつだけ紹介させてください。

このままじゃ、やっていけないのかな
(決勝後コミュ 敗北②より)

決勝で負けた羽那の、今のままじゃだめなのか?という疑問に対する回答。

たまたま上手くいかなかった、から既に見えてはくるのですが、

羽那はそのままで、いいんだ
から、
プロデューサーが羽那をどのように捉えているのか、
それが露骨に見えてくる気がします。


違和感のこたえ

これを踏まえて、
シャニPが羽那の要望を断った理由を考えてみましょう。

(ここからは、完全に推測の域となり、100%私の解釈となります。)

結論から述べますと、

シャニPはありのままの鈴木羽那を守りたいのではないか?

ということです。

つまり、

羽那は、ありのままで在るだけで、もっと上を目指せるのだから、
彼女の意思を厭わず、
それを邪魔する(可能性のある)ものを排除したい、

そういう気持ちなのかもしれません。

しかし、
これは今までのシャニPの「主体性を尊重する」という
行動原理から明らかに逸脱しているように思います。

羽那の、ツイスタのコメント欄を開放したい、という意思が
成長の顕れだとするのであれば、
その成長を妨げていることに他なりませんし…

では、どうしてシャニPは変わって(?)しまったのか?
それを語るのは現段階では余りにも机上の空論だと思います。

なので、

羽那GRADについての考察はここまでとさせていただいて、

机上の空論については余談とさせて頂きます。



余談

ここからは推測どころか私の妄想となりますので、
聞き流す程度で聞いていただければ幸いです。

では、
なぜシャニPは変わってしまったのか?
言い換えると、シャニPの行動原理を変えたものは何か?

それは他でもない鈴木羽那だと思います。

恐らく、シャニPの中で、鈴木羽那はそれ自体でアイドルとして完璧な存在として捉えられている可能性が高いです。

(ここでの「完璧」とは、パフォーマンスが完璧とかそのようなものではなく、アイドルとして必ず上手く行く、失敗することがないという意味で考えています。 実際、ドラマ企画では、羽那は演技がうまく出来ないものの、結果としてそれが良いという評価を世間ではされたように、不完全な部分も含めて肯定的に捉えられる、そのようなアイドルとして描かれています。)

羽那をありのままで完璧な存在、逆に言えばそこに何かを付け足せば、それはマイナスにしかならない、そのような見方をしていると思われます。

そのため、

自分に出来ることは、今の状態の羽那を守ることであり、
羽那自身には変わらないことを求める、言ってしまえば、彼女自身に成長してほしいと思わない

そのような考えに到達したのではないでしょうか。


最後に、

「ありのまま」の先にプロデューサーそして何より鈴木羽那自身は
何を見るのか?

その問いは既にシャニPの中にあるみたいですね。

WING編 「美しいままで」より


大変長くなってしまいましたが、私の現在の鈴木羽那に対しての思いを述べさせていただきました。
特に考察や余談は本当に私の推測でしかありませんので、
こんな考えもあるのか程度で聞き流していただければと思います。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。





















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