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アトピーリップと、赤に定着させる時に使う色素について

アジア人に多いとされるアトピーリップ。

当院のお客様のうち、約2-3割はアトピーの既往をお持ちです。幼少時にアトピーで大人になってからは治癒したため、忘れてしまっている方もいらっしゃいますので、唇の状態を拝見した時に少しでもオヤ?と思ったら確認することが大切です。

また、稀ではありますが、唇だけアトピーの特徴をお持ちの方もいらっしゃいます。

アトピーリップの攻略は非常に難しく、私自身も攻略した!とは到底言えませんが、350を超える症例を経験させていただく中でこうしたら失敗しない、という方法を蓄積することができました。

アトピーリップの特徴
・唇が乾燥しやすく皮剥けしやすい
・皮膚が薄く出血しやすい
・紫〜青白い不健康な印象を与える白さ
・軽度の茶くすみがある場合もある
・ステロイド使用歴がある場合は、部分的な色素沈着や色抜けを生じることがある
・血管収縮効果が強く出やすく、色の入りが分かりづらいことがある
・色を入れすぎると極端な青みピンク、蛍光色のようなピンクに定着してしまう
・縁は通常よりもさらに色が残りやすい
・シミや色素沈着を生じていることが多い

アトピーリップはいわゆる初心者向きとは言えません。
リップアートを始めた初期の頃はアトピーの方の施術は制限しており、状態に応じて対応の可否を判断させていただいておりました。

カラーチョイスや針の当て方、皮膚の見極め…etc
全てにおいて通常の皮膚状態よりも非常に難しいからです。

今回ご紹介する症例は下記の6症例になります。

[ CASE1・2:アトピーリップを血色感のある赤に定着させた症例 ]
[ CASE3:青みピンクに定着したアトピーリップを、暖色レッドに定着させた
他院カバーアップ症例 ]
[ CASE4:茶くすみのあるリップをピンクレッドに定着させた症例 ]
[ CASE5:紫くすみのあるリップを韓国系の鮮やかな赤に定着させた症例 ]
[ CASE6:色むらに定着したリップを、深い赤リップに定着させた
他院カバーアップ症例 ]

CASE1・2はアトピーリップの症例で、CASE3はアトピーリップの他院カバーアップ症例なのですが、これはかなり難しかったです。CASE4・5はアトピーリップに使用する色素とはそれぞれ異なる色素を使って赤色に定着させた症例になります。CASE6は他院のカバーアップ症例で、深いこっくりとした赤に定着させた症例です。
それぞれ赤に定着していますが、色の濃さや雰囲気が全く異なる仕上がりとなっています。今回の投稿では、使う色素による定着の違いを視覚的に比較していただきやすいようにしております。

最後までご一読いただけると嬉しいです。

[ CASE1:アトピーリップを血色感のある赤に定着させた症例 ]

上段:施術前/下段:初回施術から2ヶ月後の定着、グロスあり

皮膚:ステロイドによる皮剥けあり。
上・下唇:皮膚が薄い。色味がなく、紫っぽい白さがある。シミあり。
くすみ:下唇口角にやや黒っぽいくすみあり。
希望:色味がない唇がコンプレックスなので、ナチュラルで血色感のある唇にしたい。

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