やってみてよかった情報48「位取り表で10倍・100倍、1/10・1/100をわかりやすく」
10倍、100倍、1/10、1/100がなかなかイメージできない子のために作りました(⌒▽⌒)
大きな数は、結構鬼門です。
そもそも実感のない億だの兆だのをイメージするのって難しくて、
「位」の部屋の役割が大きいんですよね。
以前もこんな記事で紹介してますね。
正直、「1兆が⚪︎つ、百億が⚪︎つ・・・」的なのとか、
漢字で書かれた大きな数を数字で直すのとかは、
位取り表があればできる子が多くて、
問題は、「それをどう共有するか」だったりします。
・印刷したものを渡す
・ホワイトボードに油性ペンで書いておく
・ノートの端に書いておく(上の記事参照)
・端末に下地として入れておく
などなど。
その子が使いやすいものを選んでいくわけです。
ただ、位取り表があっても10倍、100倍、1/10、1/100がなかなかイメージできない子がいます。
「10倍、100倍は、最後にゼロを追加すればいい」
「1/10、1/100は、最後のゼロを消せばいい」と、
多くの子はそんなに迷わないんですが、
これが本当に「?」になっちゃう子がいます。
これ、ほっとくと、
×10も÷10も、筆算しないと答えが出せない状態になります。
筆算するのが悪いわけではないんですが、
どうしてもミスが起こりやすくなるし、
負担少なく処理できることはできるようにしてあげたいんですよね。
話を位取り表にもどします。
位取り表に例えば「360000000000」と書きます。
3600億ですね。
この10倍は、「最後に0をつければいい」わけですが、
数字で答えるならそれでいいんですが、
36000億ってしちゃう子がいるんですよ(^_^;)
正解は3兆6000億ですよね。
この「4桁の塊で単位が変わる」のを、
10倍、100倍した時でも意識するためには、
やはり位取り表を使いたい。
そうすると、現在「360000000000」と書いていたら、
その後ろにゼロをつけるのではなく、
全ての数字を一つ左の位の部屋に動かして最後に0をつけないといけないわけです。
でも、これ結構大変。
消しちゃって書き換える時に、元の数字や場所がわからなくなってしまう子もいますしね。
1/10にする時も同じです。
最後のゼロを消すということは、
数字が全部、一つ右の部屋に移動するってことですからね。
簡単なようで、苦手な子にとってはなかなか難しいこの課題。
なんとかできないかなと思って作ったのがこれです。
元の数を10倍すると0が増えて位の部屋が移動することを、
視覚的にも作業的にもわかりやすくしたいと思って作りました。
例を挙げて説明しますね。
元の数を赤枠の中に書きます。
10倍、100倍する場合、
すでに0が付け足された位取り表に、
数を赤枠と同じ位置に入れていきます。
黄色いマーカーを塗ったところには、初めから0が書かれています。
元の数をそのまま書き写すと、勝手に0が増える上に、
位の部屋がずれて、数が読みやすくなります。
1/10、1/100の場合は、
0が消してある位取り表に空き写していきます。
これだと、元の数を消さずに、
書き間違いも少なく、解決することができます。
位の部屋が変わる意識もつけやすいです。
ただ、この「位取り表の方が動いてくれることでわかりやすく」が、
かえって混乱する子もいます。
そういうケースだと、
・位取り表は動かず
・数字を1部屋ずつずらして書く
方がいいので、こんなパターンも作りました。
どちらもデータを置いときますね。
どちらも上に大きな位取り表をつけてます。
これ単体で使うこともあるし、その際は色々書いてない方がいいので、
とりあえずつけてます。
このデータを、下地教材として端末に入れて使う手もあれば、
先日紹介したシートに挟んで使う方法もあります(⌒▽⌒)
なかなか説明されただけではできなかったお子さんが、
最初は負担の少ない「位取り表の方が動く」パターンのものを使い、
「部屋が動く」ことの意識がついてきてから
自分でずらして書くバージョンを使うようになり、
それに慣れると、元の数だけあれば、
頭の中でずらして捉えることができるようになったことがあります(⌒▽⌒)
・どんなフォーマットを
・どんな方法で
・どう使うか
は、いつもながらその子次第だなと思います。
あっ、まだやったことないですが、
上で紹介したクリアポケットは、表も裏も書けるので、
・2つのフォーマットを表裏に入れておいて、使いやすい方を選んで使わせる
もできますね。
これからも色々試してみたいと思います(⌒▽⌒)