雑記(レイジングファイアとか)
刃牙メシの話題になるとジャックが食べてたTボーンステーキとかがよく挙げられるが、何より刃牙パパ曰くコニャックによく合うとされる安物のキャンディが気になる伊能です。カロ…
「マンダロリアン」を観始めたんだけど、これがドラマで観れるってどうかしてるし同じことをバキ翼でも思った。というか「ザ・ボーイズ」の時点でその感覚はあったなと。ドラマのいい点はハマりさえすれば観たいものを映画よりずっと長い尺で観続けられる点にあるなと気付いた。
ただまあ「マンダロリアン」「ファルコン&ウィンターソルジャー」「ザ・ボーイズ」全てに追いかけたくなる強烈な魅力を持ったキャラが出ているので、少なくとも僕がドラマを完走するのに必須な要素がそれらしい。
「結婚できない男」も好きだがあれは(この歳になってみて改めて思ったことではあるが)この世に実在していたらそれはそれはヤバいおじさんが主人公なのでやはり“追いかけたい力”のようなものが強い気がする。あんなおじさんが隣に住んでたらそれはもう地雷物件だ。リアタイしてたのは僕の場合小学生だったのでおもろいおじさんに見えてたが、26歳の今考えるとあれは奇人の極みだ。
あとこれはもう金のかけ方の問題でもあるだろうが映画と比べても遜色無い画の綺麗さ、豪華さ魅力の1つ。MCU等上質かつ金をかけたハリウッド映画を観る習慣がつくとどうしたって「画がしょぼいな~」と感じる場面は増えると思うのだがエンドゲームあたりと比べでもしない限り上記3作品はさほど見劣りしない気がする。多分他のドラマもそうなんだろうな。
若干話変わるしここまでのと逆説的に聞こえるかもしれないが、今後映画が重要視するべき部分は画質とかそういうのではないのではと思ったりもする。
僕は数年前に観た「HALO5 Guardians」のシネマティックトレーラーを超えるアクションシーンを実写映画で未だ観たことがなくて、これは“迫力のある大規模バトル”を描いた場合映画はゲームに勝てないところまでゲーム産業は成長したと個人的には思っている。美麗グラフィックで「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」の雪山バトルのカメラワークでお送りする超大規模戦場ムービーが「HALO5」のそれなんだけど、ほんとに他では観れないクオリティなので是非。
「タイタンフォール」シリーズのシネマティックトレーラーもここ数年で映画館で観たどの映像よりも研ぎ澄まされたセンスを感じる迫力があるものになっているし、数年前の映像でそれなので、僕が追えてないだけで最新のものとなるともっと差がついている可能性もあるわけで。
なので映画の尺、90~120、130分あたりでできる一番面白いことを探すのが映画をやる上で一番大事なことなんじゃないかなと思うようになったんだけど「レイジング・ファイア」なんてそれの(個人的な)理想系というか、2人の因縁を描きそれを最後にぶつけるっていうシンプルなことを126分でやるっていう、逆にドラマだったり漫画だったりの長い尺でやってもあんまよくないんだろうなこれっていう。そういうバランス感覚がすごくハマってたと思う。いろんなキャラの因縁がどうこうでラストに一気に収束して~(MCUはこれだけどあれは漫画を実写でやってると思ってる)みたいなのだったら漫画やドラマの尺の方がいいと思うんだけどタイマン物語って多分映画が一番合うんですよ。感覚の話でしか無いけど。
「レイジング・ファイア」は暑苦しさ、銃撃戦、格闘、クドい演出と香港映画!感満載の映画だけど、1つ異質なのはここ数年の香港アクションだとああいうポリティカルアクションでは基本銃撃戦メインのものが多くてあそこまでガッツリ格闘をやる作品はあまり無いような気がするなと。多分。要はあの映画1本で色々やり過ぎなのだけど、なんせ主演がドニーさん、2番手にニコツェなので怒火に関してはああなって当然で、むしろああならなかったら不満の声が上がりまくる“いい意味での”キャストありきでの映画だと思う。しかも他の俳優ではあの「レイジング・ファイア」にはならなかったんだろうな…って気もするし。ドニーさんがボン、そしてニコツェがンゴウを演じないとあんな怒火怒火しい映画には多分ならなかった。
ドニーさんの演技はイップマンシリーズでも評価高いけど、ドニー・イェンここに極まれり感がありましたもんね。ボンとンゴウが見つめ合うラストのドニーさんの顔、あれだけで「アクション俳優なんか~」って揶揄する声は全部消える。当然向かい合うニコツェもすごいし感情に直で訴えかけてくるのはニコツェの顔と演技なんだけど、それを満点にするのがドニーさんのあの顔だったと思う。どういう顔なのかっていうのを言語化できない感じ。
信じられないくらいアクションがすごい映画なんだけどアクションだけで語られるのはもったいない本物の傑作が生まれたな…と。
あれを形にしたベニー・チャン監督は偉大なんて言葉ではとても足りないくらいの人物ですね。