『絶体絶命でんじゃらすじーさん』の神回から学べること
今回は、私が衝撃を受けた漫画の話をしよう。
その名は『絶体絶命でんじゃらすじーさん』である。
簡単にあらすじを紹介すると、世の中の危険から助かる方法を教えるプロの「じーさん」とその「孫」が繰り広げるハチャメチャギャグ漫画である。
当時子供だった私は毎月『コロコロコミック』に連載されている『でんじゃらすじーさん』を読んで腹がよじれるまで笑っていた。というか、大人になった今でもブックオフでこれを立ち読みすると思わず吹き出してしまう、それぐらい面白い。
さて、タイトルにあるじーさんの神回を早速紹介しよう。
漫画の冒頭でじーさんは突然こんなことを言い始める。
「子供ってさあ。『うんこ』好きだよね。」
続けて、じーさんは衝撃の宣言をする
「……だから……今回の漫画は……「うんこ」としか喋らないことに決めた!!!」
この言葉通り、次のページからセリフと効果音がすべて「うんこ」になっている。
うんこーーー!!!うんこうんこうんこ!
うんこうんこうんこうんこ!
うんこっっ!!!
うん…………こ……………?
うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
全国のちびっ子たちの腹筋を崩壊させたこの回は、約10年の歳月が経った今でも語り継がれている……
さて、ここまで読んだ皆様の中には、こんな感想を抱いた方もいるのではないだろうか。
「いや、そんな漫画俺でもかけるし」
「誰でも思いつくやろ、こんなん」
では、そんなあなたに2点お伺いしたい。
①あなたは自分がギャグ漫画家だとして、このじーさんの話を聞く前に、自分の漫画をうんこで埋め尽くそうと思いますか?
②仮に①の質問にYESだった場合、実際にうんこまみれの漫画を世に出すという行動をとれますか?
上の2つの質問に即座にYESと答えられる人はそういないだろう。
普通は思いつかないし、万が一思いついたとしても実行できる人はかなり稀だ。
この話、まとめるとこうだ。
一見誰でも思いつきそうなことでも、それを最初に考えたり、行なったりすることは至難の業
でんじゃらすじーさん伝説のうんこ回は、アイデアを生み出すことの難しさを私に教えてくれた。
ちなみに、なぜ「うんこ回」が出来たかには理由があって、当時28歳の作者が自室でうんこを漏らしたからだそうだ。
作者は「この時は、ネーム作業があっという間に出来た。」と語っている。
まさにコロンブスの卵ならぬ、コロンブスのうんこである。
それではまた!うんこ!