今。
雨が降っている。
遠くの景色が、白く靄がかかったようになっていて、その先は途切れたように何も見えない。もしかしたら、あの先は絶壁になっていて本当に何もないのかも、と考える。昔、地球は平らで、その端っこは滝のようになっていると考えられていた、という話を思い出す。
雨の日は好きだ。
降る音を聞きながら、本を読んだり勉強したり(パソコン基本操作に不自由しております)、好きなことをする。独り言を呟きながら、お茶を入れて飲んだり、和菓子を食べたりする。
電車に乗って少し眠る。起きると、水滴が横に流れていて、一瞬自分の向きがわからなくなる。少し焦る。寝そべって降る雨をみているわけじゃなかったのか、と気付く。
さっきより近いところまで、靄がやってきている。やわらかいオーガンジーの生地が、向こうからゆっくり重なって増えてきているような感じ。もうすぐ触れそう。