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vol.11聴き分ける
ナレーションの学びかたでも紹介した「聞く力」をもう少し詳しく解説します。
聴き分ける
ナレーション練習の基礎であり土台となるのは「聞く力」なんです。耳が鍛えられていないと練習が”空回り”なんてこともしばし見受けられます。
練習の一つである「ナレーションコピー」はしっかり音が聴き分けられてこそ。一音一音が聴き分けられるようになって、そのように話すことが可能になるのです。
練習が”空回り”している人は「聞き流してる」人が多いんです。こんな人は困ったことに、ナレーションだけでなく人の話も聞き流してしまってることがあります。
音の環境
昨今、スマホに入れたボイスサンプルを聞かせてもらうことが多くなりました。そんな折、しばし、とんでもない音で聴いている人がいるんです。
「お風呂で響くようなエコーがかかった声が自分の響きだと思っていた」(Liveや重低音機能をかけている)「音の輪郭が全体にぼやけている」(安価すぎるイヤホン)「声が引っ込んでしまってる」
これらはプロ、セミプロでも結構いました。これは聞いているイヤホン、ヘッドフォン、スピーカーの特性問題なのです。その「音」環境にずっといると、自分では気づけない恐ろしさがあります。
最初の土台作りの部分で手を抜いていると後々に響いてきてしまいます。
モニタースピーカー
録音スタジオでは必ずモニタースピーカーを使っています。スタジオバーズではFOSTEXというスピーカーを使用してます。
モニターとは「フラット」な音を再現し、音の基準値を目指しています。音楽を楽しむだけなら必ずしも「フラット」である必要はありません。しかし音作りには必須な要素なのです。まずは「フラット」ではない音、凹凸のスピーカーを説明しておきます。
【凹型】やけに低音を響かせすぎたり、高音をキンキンさせたりした音。
通称『ドンシャリ』。POP曲などは高低音が強調されることによって迫力ある音が再現できます。
残念ながら低価格な日本製のオーディオ機器は、凹型で作っているものがほとんどです。これが前述の「声が引っ込んでしまってる」音の原因です。
【凸型】中音域を強調したもの。通称『カマボコ』
中音域は人間の声が前に出ます。ボーカル曲などで声が全面に出ます。
【□型】高音中音低音がそれぞれ出ているもの。これが『フラット』。
凹凸型と聴き比べると迫力不足を感じたりします。慣れると音の輪郭が分かり一音一音が粒立って聴こえます。
ヘッドフォン、イヤホン
ヘッドホン
下記リンクがモニターヘッドフォン。日本のスタジオにおける音の基準。どのスタジオにも置いてあります。
それほど高価ではないのでプロなら持っていても間違いはありません。■SONY MDR-CD900ST http://goo.gl/uhd0XQ ¥15,980
イヤホン
携帯性やスマホとの関連で一番身近な機材はイヤホンでしょう。
そこで個人的にいろいろ聞き比べてのおすすめです。評価基準は以下。
1.全音域がしっかり出ていてフラットに近いこと。
2.音の解像度が高い。すなわち一音一音がしっかり聴こえること。
3.音場の広がりがあり臨場感があること。
これを3つの音源(ナレーションサンプル、ノイズのあるライブ音源、オーケストラ)でチェックしてみました。
個人的な感想ですが、下記は比較的フラットでナチュラルな音でした。ナレーションを聞くのにも向いています。アメリカの音響メーカーKlipsch(クリプシュ)です。
■Klipsch Reference R6 https://goo.gl/rW8VR4 ¥5,436
この値段でこの音は素晴らしい
■【Klipsch X10】 https://goo.gl/jKiQJw ¥22,490
名機として名高いです
ナレーション練習の基礎作りはまず「聴き分ける」ことから始めましょう。
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