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『瀬長亀次郎とマルワン・バルグーティ』沖縄と同じようにパレスチナにはリーダーが必要(日本の歴史)

 沖縄とパレスチナ。この一見まったく関係のなさそうな地域には共通した歴史がある。戦後沖縄はアメリカに支配されていたが、日本に返還された。パレスチナはイスラエルに支配され、自治政府は自立できていない。つまり、アメリカに支配されていた沖縄の状態にあるのがパレスチナだ。

 沖縄が日本に返還されるプロセスで、瀬長亀次郎氏の果たした役割は大きい。そこで、7月5日に瀬長亀次郎氏の資料館「不屈館」を訪ねてみた。

 もともと彼の存在を知ったのは、次の映画からだった。

 この映画にも描かれているが、 米軍の沖縄支配は、カメジロウさんが那覇市の市長になると水道を止め、さらに琉球銀行を通じ那覇市への融資を止め、市の資産の凍結まで行い。カメジロウさんが本土に行けないようにパスポートの発行をしなかった。これはまでるで、イスラエルのガザを含むパレスチナ支配と同じだ。

 しかし、亀次郎氏は屈しなかった。資料館はその精神から「不屈館」と名付けられている。TBSが作成した20分程度のビデオを鑑賞してから館内を観覧すると、次のような写真を見つけた。

 米軍は墜落したオスプレイに何を積んでいたのだろうか。調査している米軍は防護服を来ている。

 返還前の沖縄では、1,200発(最大時には1,300発)の核弾頭を中距離ミサイルメースBに配備し、13,000トンのマスタードガス、サリン、VXガスをも保管していたとのことだが、これらは北朝鮮やシリアのアサド政権の比ではない。

 亀次郎氏が投獄されたと同じように、パレスチナにも投獄されているマルワン・バルグーティというリーダーがいる。この二人を比較すると、そのカリスマ性と性格がそっくりだ。

 「不屈館」を出るとき、スタッフの人に1冊の本をもらった。

 タイトルは『水攻めの沖縄』だ。米軍はセナガが那覇市長であるあいだ、水源地の水は那覇にやらないという「水攻め政策!」を実施した。以下は、投獄された裁判での亀次郎氏の演説だ。

「セナガを投獄することはできようが、80万県民をぶち込むことはできない。セナガの口をふさぐことは容易であろうが、80万の口を封ずることはできん。またセナガの2つの眼をつぶすことはできるがだろう。だが、らんらんと輝いている160万の眼の監視からのがれることは不可能である。県民80万人はやがて米軍の弾圧をはねかえして、日本民族として対米総抵抗に立ち上がるだろう。」

 今回の旅は、沖縄の美しい海、おいしい食べ物に隠されている沖縄復帰までの歴史が、パレスチナの自立の歴史につながることを祈りたい心境になった。

※ 沖縄での米兵女性暴行事件と公表しなかった政府の対応は、日本への返還を意味のないものとする愚行だ。沖縄には今でも瀬長亀次郎氏のようなリーダーが必要なのかも知れない。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。