見出し画像

『イスラエルボイコットとパレスチナ』(10−4)エルサレムのマクドナルド

 12月25日はクリスマスということは日本人の誰もが知っている。欧米というと一般的な日本人はキリスト教を思い浮かべる。クリスマスの習慣をもつ欧米人とイスラエル人は同じだと認識している日本人は多い。

 イスラエル人(ユダヤ教徒)はエンジェル投資のことを「プライベートインベストメント(個人投資)」という。決してエンジェル投資とは言わない。私たちは日常的に使っているカタカナ言葉の由来を日常的に意識することはないが、ユダヤ教徒は人(プライベート)と天使(エンジェル)は明確に違う、という感覚を持っている。同じようにGive&Takeという言葉は欧米的(キリスト教)なものだが、輸入されたカタカナ英語のまま日本人はビジネスで多用する。

 欧米 ⇒ Give&Take

 しかし、イスラエル人の金銭感覚はGive&Takeというより、Take&Take More Moreとイメージしておいた方が間違いない。

 イスラエル ⇒ Take&Take More More

 ベングリオン空港からヨーロッパの空港へ移動するとき、イスラエルでビジネスを行った欧米人と隣になることが多くあるが、彼らは口を揃えてイスラエル人はタフ・ネゴシエータだとため息をつく。

 つまり、日本人はイスラエル人と欧米人は考え方が違うという認識をもった方がいいということだ。

 ある日、いつもの道でエルサレムで常宿にしていたモリヤホテルに帰ることができなくなってしまった。近くにマクドナルドが進出したからだ。当時のマクドナルドはコーヒーにはミルクを入れていたため、これとハンバーガーの牛肉とが、「子山羊を、その母の乳で煮てはならない」から派生した「乳製品と肉が同時に胃の中にあってはならない」というユダヤ教の食物規定(コーシェル)に違反するからだ。

 その他にも、豚肉、血液、イカ・タコ・エビ・カニ・牡蠣・貝類などの食べられないものがある。それぞれがエピソードあるので紹介しておこう。

ここから先は

757字

スタンダードプラン

¥500 / 月
初月無料
このメンバーシップの詳細

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。