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『地域創生の失敗研究』(9−1)武者小路実篤の「新しき村」

 シーズン9では、Creative Organized Technologyのフローチャートにある地方創生の「失敗研究」についてを考えてみたい。

UchuBiz連載より

 ユダヤのことわざにも、次のようにあるように、失敗から学ぶことは人生において貴重なことだ。

「愚か者は失敗に学ばず、才人は己の失敗に学ぶ。そして賢人は、他人の失敗からも学ぶのだ。」

 失敗研究は、Creative Organized Technologyのプロフェッショナルマネージャー(PM)の責務だ。システム分析ででてきた案について、それぞれ最低でも20、できれば100の失敗要因を洗い出して検討するのが、失敗研究(Failure Study)だ。

 日本において、人口減少社会の到来は避けて通れない。その環境変化により、労働力は100万人足らなくなり、消滅する行政地区もあると予測されている。人口動態の予測は外れにくいため、今のうちに手を打っておかないと手遅れになる。

 そこで、題材として、武者小路実篤が1918年に提唱し、九州の日向でできた「新しき村」の一部が埼玉県に移転して「新しき村」なっている。そこで、自発的な意志で造られた「新しき村」について考察する。 武者小路のこの構想は中国共産党主席毛沢東に影響を与えたことで知られているにも関わらず、なぜ衰退していったのか。小さなモデルとして「新しき村」の失敗研究をすることは、地域創生の本質を知ることにつながる。


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