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『働き方改革のイノベーション』(1−4)成果が上がればライフの質が高まる

 ワークライフバランスという言葉がある。
 (1−3)働き方改革を「引いて考える」では、ワークを減らすには、個人の労働生産性=成果/労働時間の分母だけで考えるより、分子の成果を追求したほうが労働時間が減るという、一見矛盾するアウフヘーベンを紹介した。

「もっとも成果が上がる方法が、もっとも効率がいい」

という考え方で、私の場合、既存営業の仕事が平均1日で1時間で終わるようになった。
 これは私が58歳で入社した会社の環境が居心地のいい環境でなかったことから生み出した「小さなイノベーション」の成果とも言える。

 今回はライフについて考えてみたい。
 平均1日で1時間で仕事が終わるということは、7.5時間労働として、6.5時間はやることがないということになる。営業が営業をやらず、営業活動として最終顧客への説明会を行うことをミッションとすると、6.5時間の空き時間ができてしまうのだ。そのとき考えたことは、定年後の自分の姿だった。60歳定年であれ、65歳定年であれ、いずれその仕事から離れることは間違いない。そこで自分の未来に対し、3つのシナリオプランニングを試みた。

 シナリオプランニングとは、今後起こりうる環境変化の可能性を複数の未来シナリオとして描き出し、その未来に対し戦略を策定することを指す。考えたのは次のシナリオだ。

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