サビ猫ロックとはなにものなのだ?
こんにちは。猪又酒造です。
こちらの画像、サビ猫ロック JUNMAI LIVE TOUR 2020 PHASE1 のポスターです。
2020年のライブツアーが始まります。
アーティスト名が「サビ猫ロック」。ツアー名がJUNMAI LIVE TOUR 2020 PHASE1です。
サビ猫ロックは、一人バンド・一人ユニット・一人プロジェクト・ソロプロジェクトなどなど呼び方は多々ありますが、ひとに聞かれた際の例えとしてT.M.R西川さん、スネオヘアーさんのようなものと答えています。50歳以下の方は大概それで納得してくれます。(母談)
では、西川貴教さんや渡辺健二さんにあたる人物は誰なのか。
飼い猫の「あんこ」です。
一人(一匹)4役。
それは、猫と音楽と日本酒を愛するすべての人々に捧げるオルタナティヴなお酒の物語
型にはまらず“既成概念にとらわれず→”新しいことに挑戦”したオルタナティブな純米酒シリーズと位置づけ、ジャケットのみならず、内容についても新しく色んなことに挑戦する、それが「サビ猫ロック」が目指す日本酒。
★その猫はある日突然に
蔵元猪又家では代々猫を飼っています。5代目の猫がモデルになったサビ猫の「あんこ」です。
とある秋の日、どこからやって来たのか、屋根をつたい二階の窓から毎日通うようになりました。寒い冬の始まりの頃、外の生活を捨て家猫になり現在に至ります。
高音で綺麗な声とキュートでボーイッシュないでたちから、「バンドのかっこかわいいボーカルみたいだね」と誰かしらから放たれた一言で「サビ猫ロック」妄想(構想)が生まれました。
ギターとベースをがしがしかき鳴らすサビ猫のあんこが奏でる音楽は、やがて家業の日本酒とのコラボの形で2016年2月にデビュー、様々な挑戦を試みながら歩み続けています。
★衝撃的なデビュー
2016年2月22日猫の日に発売した猫ラベルのお酒。その名も「サビ猫ロック」。 「赤サビ」「黒サビ」の二種類を同時発売。
一堂に?????である。そもそもサビ猫自体の知名度は低く、猫の種類(毛色)であって、メジャーな三毛猫、トラ猫などと比べるとかなりマイナーな立ち位置の猫。
「サビ猫」とは黒地に茶トラ柄がのった黒と茶のまだら模様の猫で赤毛(茶)が多いのが「赤サビ」黒毛が多いのが「黒サビ」と呼ばれているなどとわかる人が少ないのが当然であった。
「どちらか一方で発売となると赤と黒、どっちを選べばいいのか?いや、いっそ赤も黒も一緒に作っちゃえば?!」
「それじゃぁ、赤と黒の違いはどうする?もちろん違う仕込みだよね?純米の飲み比べはどう?」
「せっかくなら新しい仕込みにも挑戦したい!生と火入れでどう?原酒と加水は?あの新しい酵母使ってみる?火入れ温度をいつもと変えてみよう!」
「ラベルはどうする?猫のイラスト誰に頼む?時間がない!!ベタに猫の写真にすれば?そうだ、猫の写真撮ろう!」・・・急いで何百枚も撮りました。
猫じゃらしで釣って目をまんまるにさせたり上目遣いにさせたりと。そもそも猫って気まぐれだし、すぐ飽きるし、それにうちの猫は太眉柄のせいで怒ってるような顔してるし、かわいい顔をさせるのにかなりの時間を費やしようやく完成したのがあのラベルです。
一年目の赤サビは 原料米/たかね錦 精米歩合/60% ろ過あり 加水瓶火入れ53℃ (※1)、黒サビは 原料米/五百万石 精米歩合55% 無ろ過 生原酒 新酵母G9CRを使用と、結構違いを持たせました。
名前も内容も今までの猪又酒造のイメージとは真逆のこの新商品。
おそるおそるお得意様にご案内したところ一週間で1000本完売のスマッシュヒットを記録しました。(※2)
※1 通常火入れとは殺菌や酵素を不活化させるために64~65℃で加熱処理します。場合によってはもっと高めに火入れすることもあります。
53℃で火入れを行うことは通常火入れとは認められません。では何故53℃で加熱したのか?その目的は生酒のフレッシュ感を残しつつ火入れ酒の輪郭ある口当たりを表現できないか?という味わいに対する火入れであり、殺菌、酵素不活化を目的とはしておりません。よって生酒と同じ扱いをしていただきたく考えております。
※2 あくまで当社比です。
★オルタナはつづく
二年目の2017年は2月に加え、6月と10月の計3回、火入れ温度、ろ過の有無、熟成時間の違いでの味を楽しんでいただこうと、 一年目の赤サビと黒サビほどの大きな違いはあえて持たせず、一年を通じての味の変化のみを追求しました。
ボトルデザインを3パターン変えて、ライブハウス→ホール→アリーナと大きくなっていくハコをイメージ。
三年目以降は2月22日「猫の日」8月8日「世界猫の日」の年2回発売を軸にしていくことが決定しました。
●赤サビはたかね錦、黒サビは五百万石を使用する
●PHASE1、PHASE2赤&黒共にベースとなるお酒は同じものとし、酵母は同一の酵母とすることで酒米それぞれの違いを表現する。
●火入れ、ろ過の有無、保存条件等変えて一種類のお酒の変化を一年を通して楽しむ。
●キャッチーでかわいい、かっこいいボトルデザインを楽しむ
そして五年目の2020年からは、売上金の一部を動物愛護協会へ寄付し、動物の保護活動に役立てていただこうと決めました。
サビ猫のあんこと出会って生まれた「サビ猫ロック」の恩返しが始まります。
本人。年齢9歳(推定)。