【2021BY】新酒しぼりたて生酒 発売開始です!
こんにちは。猪又酒造です。
大変お待たせしました。2021BY新酒しぼりたて生酒の発売の準備が整いましたのでご案内致します!
12月より発売予定のお酒は6種類ございますので、はじめにそれぞれの記事にアクセスしやすい様にリンクをまとめて載せさせて頂きますのでご確認下さい。クリックもしくはタップをお願いします。
こちらです↓
①本醸造生酒3兄弟編
②純米・純米吟醸直汲み生原酒編
③shubonneしぼりたて編
はじめに
今年は例年よりも大分遅れての販売開始となりました。
多数のお問い合わせを頂きました。発売時期を確定することができずご迷惑をおかけしております。申し訳ありませんでした。
以下に、なぜ2021BYの新酒の発売が遅れたのか?簡単ではありますがまとめさせて頂きましたのでご確認下さい。
・溶けやすい酒米
昨年の硬い酒米(非常に溶けにくい)とは打って変わって今年の酒米はやわらかく、非常に溶けやすいお米となりました。
気をつけないと醪中の糖分が多くなりすぎて発酵のバランスが崩れやすくなってしまいます。
そうならない為に、
・醪の追い水をしっかりする(濃糖状態をやわらげる)
・醪を低温で熟成させて、糖化を抑えて酵母の活動を優位にする
・麹の仕上がりを調整する(酵素力のコントロール)
・掛け米の水分をギリギリまで少なくする。放冷機で強制的に蒸し米を冷やさず、広場に蒸し米をさらしてゆっくり冷やしてから仕込む(β化)
などその他多数・・・。気を遣う面が多岐にわたり、例年よりはるかに大変な作業になっております。
一般的には酒米がよく溶けたお酒はしぼりたての時点で旨味がたっぷりな一口で美味しいお酒になりやすいですが、お酒のもちも悪くなります。
弊社が目指すお酒は丈夫で簡単に劣化しない寝かせるほどに美味しくなる。一杯目より二杯、三杯と飲むほどに美味しい、長く楽しめるお酒です。
その為に総力をあげてお酒造りに取り組んでいます。
以上の条件から通年よりも更に低温での醪経過をとっておりますので、発酵が緩やかに経過します。
搾りのタイミングも先に伸び、発売日が中々確定できませんでした。ご迷惑をおかけしております。
私たちはいかなる年であろうとも理想とするお酒に仕上げる事を最優先に考えております。ご理解の程、何卒宜しくお願いいたします。
・前半新酒の印象
実際の新酒のしぼりたての出来も、昨年のような透明感、ガス感がしっかりある筋肉質な印象を受けたお酒とは表情が変わりました。
お米のふんわり感のあるソフトな口当たり。甘旨味を辛味がまとめあげ、静かにフェードアウトします。ガス感は昨年よりは穏やか(溶けやすい酒造りの為)
全体的にとげの無い優しいお酒の印象を感じました。
アミノ酸も高くなるのではないかと予想しておりましたが低く推移しており、ホッとしています(低温仕込みの効果)
綺麗なお酒に仕上がりました。
納得の出来になったとみんなでお酒を利き酒しながら一先ずは安堵しました。今後の熟成具合を注視していきます。
おさけづくりは始まったばかりです。
序盤の経験を活かしながら更に磨きをかけ、社員一同頑張っていきます!
引き続き猪又酒造のお酒造りを宜しくお願い致します。