フィンランド旅行記🇫🇮二日目〜オーロラ観測、サンタクロースに会う〜
2日目
7時に起床。この日はヘルシンキから北上して北極圏に入り、ロヴァニエミという場所にオーロラ観測へ行く。
チェックアウトしようとホテルの一階に降りると朝食バイキングが!
この時間から食べられるの知らなかった…おかずがたくさんあって美味しそうだが時間がない。昨日サーモンスープを飲んだ時にセットでついてきた美味しいパンがあったので、一枚だけ食べて慌ててチェックアウト。
ウーバーでヘルシンキ空港へ。スーツケースを転がしてバスを乗り継いで行くのが少々不安だったので、思い切ってウーバー移動。
海外ではタクシーよりウーバーの方がぼったくられないという噂を聞いて、ウーバーを使うようにしている。たしかに事前に距離と金額が出るので安心感がある。
ウーバーの運転手さんに「さっきそこで朝ごはん食べてたね」と言われた気がする。そうだ、たしかに朝食会場の窓は道路に面していてスケスケのガラスだったから見ていたのか!僕を待たせて朝ごはん食べた?笑 ってこと?
あ、ソーリー…と言った。
20分で空港着。昨晩、日本人の方に教えてもらってオンラインチェックインを済ませておいたので、荷物を預けるところから。機械でタグを出して自分でコンベアーみたいなやつに乗せる。サクッと終わってとてもスムーズだった。
1時間暇だったので空港で充電できるカフェを探してコーヒーを飲む。と、呑気なことをしていたら搭乗口でラストコールされていて大慌て…
ロヴァニエミ行きの飛行機はLCCでとった。
英語で心配だったが、翻訳アプリを駆使しながらなんとか取れた。LCCなので荷物預けるのも細かくオプションがある。最初から手荷物預けられる&座席の上に荷物入れられるプランにしておかないと、後から追加料金を取られるので注意!1時間半ほどでロヴァニエミ空港に到着。
外に出ると寒すぎてびっくりした。ヘルシンキの比にならないくらい寒い。深呼吸なんかしたら内臓が冷えまくってしまうんじゃないか。
ウーバーでホテルへ。10分ちょっとくらい。
11時半くらいにホテル着。
荷物を預ける際、予約確認のためパスポートを見せると「Sakuraって美しい名前だね。」と言ってもらえた。
「flowerのSakura?」と聞かれて、名前の意味は「漢字で書くと、楽しく咲いてほしい」なんですと答えたかったが「そうです!フラワー!」と元気に答えた。そういえば海外に行った時、名前を褒められることがとても多くてその度に嬉しくなる。両親にすごく感謝していることの一つが名前。ありがとう!
📍Original Sokos Hotel Vaakuna, Rovaniemi
夜はオーロラ観測ツアーを予約していて、それまで時間があるのでロヴァニエミ名物のサンタクロース村へ行く。
ここには年中サンタクロースがいるらしい。子供にとったら夢のような場所だろうなあ。
行きたかった焚き火焼きサーモン屋さんへ。三角の可愛らしい建物に着くと、前に8組くらい並んでいた。
せっかくきたし、案外すぐ入れそうだしと思って並んだが、想像を絶する寒さに何度も諦めようかと思った。手足がどんどん冷えてきて、スマホの電源も80%から一気に50%、そしてすぐに落ちた。寒すぎてみんな足踏みをしている。前に並んでいる子供は寒すぎて泣いている。
寒いとだんだん悲しくなってきて、あれ、、悲しい。そういえば私ってなんとなく最低かも…と、全然関係ない悲しみをどこからか引っ張り出してきて考え出す。寒いなってところからどういう連想ゲームをやったらそこに辿り着くんだ?と自分でも解読不可能な連想ゲームが始まってより寒くなった気がする。
ということで待ち時間は全然あっという間じゃなかった。40分くらい待ってようやく入れた。
建物の中に入ると、真ん中に暖炉?があってその脇で大きなサーモンが網に挟まれて焼かれている。
その暖炉を囲むように席があって、上を見上げるとハシゴを登っていくサンタさんの装飾が!可愛らしかった。
狭い店内を4人の男性の店員さんが、こちょこちょと器用に動き回るのがまた素敵。
メニューはシンプルで、食べ物は焼きサーモンともう一つと、デザートだった気がする。焼きサーモンとホットコーヒーを注文すると、肉厚のサーモンの他に、パンとタルタルソースのようなポテサラがきた。
なんかおもしろい。見渡すとみんなこれを食べているのもさらにシュールで面白かった。
炭火で焼かれたサーモンは肉厚でジューシー、脂がとろとろのところや、しっとりとサーモンの肉感が楽しめるところなど、一切れでたっぷりと楽しめた。
口に残った塩分でパンを齧る。これで合っているのだろうか。
熱々のコーヒーが体に染み渡って、じんわり温まった。正直店内はそんなに暖かくないが、食べていたらいつの間に温まっていた。このじんわり感は、火の遠赤外線効果なんかもあるのかな。
寒くて痛かったけど、本当に並んで良かった。
ゆっくりしたいところだが、寒い中待っている人もいるので店を後にする。
サンタクロース村の中心地に戻って、サンタクロースと写真を撮るために長蛇の列に並ぶ。
子供が多いかと思いきや意外と大人もいた。
待つのは屋内なのでとてもあたたかい。スマホの充電も復活して、日本にいるマネージャーさんと連絡を取ると、仮押さえが一つ外れて仕事始めが一日遅くなることになった。これもしかしてもう1日、フィンランドにいられるんじゃ…?というかフィンランドからすぐ行けるエストニアのタリンにも行けるのでは?
マネージャーさんに帰国を1日遅らせてもいいか?確認してオッケーが出たので、まず航空券を変更する。今回、フィンエアーをJALを通して予約していたので、JALのアプリから、翌日の同じ時間で変更した。
エコノミーでとっていたので、変更手数料は2万円+差額分を支払うのだが、変更後の航空券は変更前より1万円安くなっていたので、差額を計算すると+1万円で変更できた!プラスだけどマイナス!ラッキー🤞
そして次にタリンに行く船を確認する。ヘルシンキ→タリンは船で2時間半で行けて便数も多い。船は3社あって値段も少しずつ違う。時間の都合もあって行きと帰りは別々の会社でとった。往復で8000円くらい。
手数料を1000円取られるのが嫌で、公式サイトで取ろうとしたけど英語の解読に時間がかかりそうで面倒になってしまい、ダイレクトフェリーズというサイトでチケットをとる。英語がスイスイわかればどれだけラクだろう。いくらスマホの翻訳機能が優れているとは言っても、何日もいて何をするにも最低限英語が必要で、やはり億劫になってくる。
サイトを見ていると日本の伊豆諸島で使われている東海汽船なんかも登録されている。船にもこういうのがあるんだ。助かる〜
そして次にホテルをおさえる。旅系のYouTubeを見て、良さそうなところでパッととった。7000円で取れた。ヘルシンキより圧倒的に安い。
変更手続きをしているうちに順番が回ってきた。いよいよサンタさんに会える。
サンタさんがいる扉の手前には大きな鏡があってみんなそこでメイクや髪を確認していて微笑ましかった。ビデオを回して…と思ったら、撮影禁止だった。
扉をぐいっとあけると、そこには白い髭をホワホワに伸ばしたサンタさんが!
誰もが想像するサンタさんがそこにいた。
どこからきたんだと聞かれ、日本と答える。
コンニチハ〜と言ってくれた。今日はオーロラ観測にいくと伝えると、きっと見える!と言われてオーロラの期待が高まる。
中にいたカメラマンさんが3枚写真を撮ってくれた。中に入ってから出るまでだいたい1分弱くらい。
外に出ると売店と受付があり、そこでさっき撮った写真が購入できる。金額を見ると…なんと50ユーロ!日本円で約8000円。
テーマパークの絶叫アトラクションの写真は買わないタイプだが、店頭でさっき撮った超楽しそうな写真をぶらぶらと見せられ、しかも撮影禁止なので記録はそこにしかなくて、北極圏まできてサンタさんに会える機会なんてこの先ないかもしれない…と思って買ってしまった。
少し小さいサイズで45ユーロ。データでの送信も同じくらいの価格だった気がする。ぐぬぬ。。これがサンタビジネス!
でも、やっぱりサンタさんに会えたのはとても嬉しい。私の子ども心ってここにあったのか!と心のどこかがピコーン!と光った気がした。
サンタ村にある売店でカメラを持ってうろうろしていると、急におじさんに話しかけられた。僕を映さないで!ってことかと思って急いでカメラをおろすと、そうではなかったらしく「そのカメラはどこで買ったんだ?」と聞かれた。私が使っているカメラは最近流行りのOSMO POCKET3という小型のカメラだ。
フィンランドではこのカメラを使っている人は一人も見かけなかったが、こっちでは珍しいのだろうか。
すごく興味津々で、このボタンを3回押すと内カメ、また押すと外カメになるということをやってみせると、Amazonに売っているか帰ったら調べてみるみたいなことを言っていた。おじさんが興味を持ったのはカメラだけど、嬉しい!
サンタさんと写真を撮れてご機嫌な気持ちになり、外へ出て一つくらいアクティビティをしてみることにした。
犬ぞり、スノーモービル、などいくつかあった中で、トナカイそりがすいていたのでやってみる。
大きなソリにトナカイの毛皮が2枚敷かれていて、そこの間にゴロンと寝転がる。この毛皮がとても保温力があって温かい。
お兄さんの指示でトナカイがゆっくりと動き出す。雪が積もった木々の間を、おしりをゆさゆさと揺らしながら歩くトナカイに引かれて通っていく。
小学生の頃に読んだナルニア国物語の世界みたいだと思った。
井上家では課題図書のように読まされていたナルニア国物語。トナカイに引かれるシーンなんてあったかな。でもナルニアだと思った。
15分くらいでトナカイソリは終わった。終了後、お兄さんが手袋を外して私のスマホで写真を撮ってくれた。
こんなに寒いのに…今日も何百人と案内しているだろうに、いち客でしかない私の思い出のために、マイナス20度の極寒の中、わざわざ手袋を外して撮ってくれる。なんて優しいのだろう。
出会ってきたフィンランドの人は、流れ作業をしない気がする。ご飯屋さんに行っても、どこへ行っても、動きを流さない。ちゃんとこちらにベクトルを向けてくれるのですごく嬉しい。
陽が落ちてきてイルミネーションがキラキラしていてとても綺麗。雪と合わさると幻想の世界へやってきたようで、ぼーっと見ていたかった。
ずっとここに居たいけど、一人だし特にやることもなくなったので近くのマックへ。
ロヴァニエミのマックは世界北端らしいので時間があったら記念に行ってみようと思っていた。ハンバーガーのほかにラップサンドなどもあったり、シェイクも種類が豊富だった。
とにかく、世界最北端に来られたことが嬉しくてツイッターに
「世界最北端のマックに来ました!」と写真付きで投稿。
しかし「最北端マックはロヴァニエミではなく、、2024年の夏にできたノルウェーのマックが世界最北端になったそうです」とリプライが来た。まさか!?と思って調べるとどうやらその情報は本当で、投稿してしまったことはもちろん、これが正解最北端マックだ!とウキウキしていた自分が恥ずかしくて空を見上げた。
リアクションもある程度来ていたので消すこともできず、うう…どうしよう。
恥ずかしすぎて、いつ訂正しよう…と思ったままずるずる。今も訂正できずにいる。世界最北端はノルウェーだそうです。
一度ホテルへ戻り、チェックインしてホテルにあるサウナに入ってあたたまる。
19時半から予約していたオーロラツアーに参加。オーロラツアーの待ち合わせ場所の建物に着くと人がごった返していてぎゅうぎゅうだった。私はどこへ行けばいいのか…背の高い人々に埋もれてあわあわしていると、「Sakura〜!」と手を挙げているガイドさんらしき人が見えた。「はーい!」と答えてそこにいくと、その人はいない。あれ!?いない。キョロキョロしていると今度はさっき私がいたところから「Sakura〜!」と聞こえてきた。「はーい!」と答え、今度はぴょんぴょんして手を挙げてそちらに向かう。しかし、その人はまたしても見当たらない。
これをもう一度繰り返して泣きそうになっていると今度は電話がかかってきた。
建物の中にいます!今外にでました。と半泣きの英語で伝えてようやくガイドさんと落ち合えた。こんなに足を引っ張ってしまったのに笑顔で迎えてくれた。
そこからは迷子扱いで、移動中はずっとガイドさんの隣の助手席にのせられ、移動する時は必ずガイドさんのピッタリ隣。子供になったきぶん
ツアーは私含めて8人だった。日本人は私以外一人もいなかった。
集合場所から30分くらい移動して、森の中へ。しんとしてて、寒くて暗い。
果たしてオーロラは見えるのだろうか。
しばらく歩くと、焚き火が3つくらい見えた。他のグループが焚き火をしながら何かを食べている。私たちのグループも焚き火を囲み、オーロラを待ちながら軽いバーベキューをする。串にソーセージを刺したものが一人一人に渡され、好みの焼き具合になるまで焚き火で焼く。
早く食べたいので火にすごく近づけたら、ガイドさんに「もっと離すんだよ」と3回くらい言われた。みんな近づけているのに迷子になった私だけ、最後まで面倒見てもらえる。焼き上がると冷たくて平たいパンを渡され、そこにソーセージを挟んでスペシャルソース(って言ってたけどマスタードだった。)をかけてガブっと食べる。マイナス20度の極寒で食べる、よく焼けたパリッとしたソーセージが美味しくて、書きながら味と共に情景が思い出される。
サーモンスープもあたたまって美味しかったな。「ソーセージかサーモンスープおかわりする?」と聞かれた。本当はソーセージが食べたかったけどちょっと食いしん坊すぎかなと思ってサーモンスープのおかわりをもらった。
デザートにマシュマロを串にさして焚き火で焼いて食べる。ふわふわでとろとろ。
いろんな国から来た、今日出会った人とマシュマロを焼いている…としみじみ楽しむ。
あたたかいブルーベリージュースも水筒から注いでくれたところで、北欧の先住民族「サーミ族」の話が始まった。
私が英語が苦手なのを察知してくれたのか、ガイドさんがスマホで、リアルタイム音声翻訳のページを開いてくれて、そこに向けてしゃべってくれた。残念ながらその音声翻訳は正確ではなくて話はよくわからなかったが、あとで車の中でゆっくりの英語で説明してくれた。正直、ゆっくりの英語で説明されたところで理解できないのだけど、これだけ熱心に話してくれるんだからわからなくてもわかるところから一旦考えてみようと思った。北海道のアイヌと共通点があるっぽい、言語や生活にnarrowとつけていたので、何か窮屈な歴史があった?神話なのだろうか。など、結構なボリュームで話してくれていたがそれくらいしかわからない。実際は全く分かってなかった。
あとで調べてみると、サーミ族とは北欧に住む先住民族で、独自の言語や文化を持ち、トナカイ飼育や狩猟を中心とした伝統的な暮らしを続けてきた、EU内で唯一の先住民族だそう。
北海道の「公益財団法人アイヌ民族文化財団」と「フィンランド国立サーミ博物館(SIIDA)」の連携協定が締結されているなどアイヌとの関わりも深いらしい。
ガイドさんの男性から、伝えたいという気持ちが言語の壁以上に伝わってくる気がした。
結局オーロラは見えなかった。すごくすごく残念だったけど、ツアー自体がとても楽しかったのでロヴァニエミまで来てよかった。
そして、見えないのも何かの縁で、また見に来なさいよってことなのかなと思った。
帰りももちろん助手席。車の中では日本のシティポップがかかってきて驚いた!
日本のシティポップは大好きで、ドライブにちょうどいいらしい。二人で大盛り上がりだった。集合場所に戻ってきて解散したあと、迷子扱いの私はガイドさんがホテルまで送ってくれた。「今日は落ち込んでいたけど君のおかげで楽しかった!明日ランチ行かない?」と言われたが、翌日は朝9時50分の飛行機でヘルシンキに戻るので行けないと伝える。
最後まで陽気に話しながら歩き、ホテルに着くとハグしていいかと聞かれ、ハグしてバイバイした。日本人にそういう文化がないから律儀に聞いてくれたのだろうか。
そういえば、昨日サウナの予約をとってあげると言ってくれた方から電話があって、本当に予約してくれていたらしいらしく、明日はサウナに行くことになった。
絶対に嘘だと思っていたので驚いたが、予定していなかったことが起こってワクワク。
ホテルにあったFAZERのホットチョコレートと、日本から持ってきた茅乃舎の出汁スティックを飲んで寝た。