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ParisBrestParis2023挑戦記④
復路振り返り②
PC10 Fourgeres ~ PC11 VILLAINES-LA-JUHEL
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フージェールを出ると午後になり気温が上がり灼熱地獄。顔面や首筋に水をかけながら進む、私設エイドや応援も多く水の補給には困らなかった。
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暑さのあまり熱中症予防で時々木陰で休むことにした。木陰で昼寝している人も多かった。
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PC11 VILLAINES-LA-JUHEL ~ PC12 Mortagne-au-Perche
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PC11 VILLAINES-LA-JUHEL 17:06到着 1017km地点(70時間51分経過 制限時間19:36)。往路で仮眠をとったPCに到着。地元の人たちが沿道にずらりと並びランドヌール&ランドヌーズが通る度に声援を送ってくれる一番賑やかなPC。暑さに苦しんだが貯金2時間半作れたことに加え、食欲も出てきたためレストランでステーキ🥩にチャレンジ。注文してから焼いてくれて、焼き加減まで指定OKでペロリと食べれた。深夜の往路と違いメニューも豊富だった様な気がする。チキンやパスタなど5−6種類メインメニューがあった様な気がする。しかもPCとは道を挟んでいるため意外に気づかず利用者が少ないため並ぶことはほとんどないのもGood。
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食欲も回復してきて、残り200kmを17時間でこなせばOK。これは行けるでしょうと自信を持つ。少し眠いが芝生はなく、仮眠所で寝るほどの余裕もないことから出発することに。ここからのコースは往路とほぼ同じで傾斜は緩い。無理せずマイペースで淡々と進む。夕暮れ時のひまわり畑を通り過ぎ、陽が落ち周りが真っ暗な中次のPCへ向かう。
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PC12 Mortagne-au-Perche ~ PC13 Dreux
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PC12:Mortagne-au-Perche 22:17到着 1099km地点(75時間2分経過 制限時間2:22) 往路はWelcome Pointだったところだが、復路はPC12となっている。貯金は4時間まで拡大。ここでも、レストランへ。米が食べたくなり何とかピラフと書いてあるものと、タンパク質として白身魚のクリーム煮、カットフルーツをチョイス。ゴールも近いため前祝い用?でビールやワインも多くあった。
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フランスでは多少のお酒は飲酒運転にはならないそう。ピラフの上に、魚のクリームをたっぷりかけられて不安になるが、これが当たりで見た目地味だが一番美味しかったかも。貯金もたっぷりあり、夜だったが雨が降る直前の生ぬるい暖かさがあり雨降るまで寝ようと芝生の上で1時間ほど仮眠した。
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結局雨は降らず。あと100kmで間に一箇所コントロール刻むので安心感が滲む。もう一つ進んでからは明るくなるまでゆっくりして進もうと考え出発。しかし、ここからが一番苦しかった。PC出てすぐにきつめのアップダウンをこなした後は、ルート上は緩やかな下りになっているが、脚を回さないと進んでいかない。周りに街灯がなく、どんなところを走っているかも分からない。正面のライトが照らす部分しか見えないトンネルの中を走っているような暗闇無限地獄。道も単調で仮眠をとったにも拘わらず眠くなり何度も寝落ちしそうになる。水や補給食が切れそうになり節約しながらの走行で辛い。残り100kmで間に一つPCを挟む安心感で油断してしまった。50km程度で夜間走行で食事も取ったことから、補給食なし、水も満タンではなかったが足りるだろうと思い込んでしまったが、実際には77kmも残っていた。途中に1箇所夜中に開けてくれていたレストランで補給をすべきだった。
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眠気覚ましに立ち◯ョンをする。後続から綺麗に背を向ける立ち位置を探していると先に立ち◯ョンしていた白人男性とほぼ同じ立ち位置に。用を終えた白人男性から、”This plant is the symbol.Don't touch this!(多分こんな感じ)”と立ち○ョン位置の引き継ぎを受けた!それでも暗闇無限地獄は終わることなく、明かりが見えコントロールか?と思うと違うを20-30キロ繰り返しでメンタル削られ、ボロボロでようやく大きめの街に出てコントロールへ。後ろを走っていた白人男性が抜きぎわに”Thank you,my friend”と言った。大した会話はしていない(自分は寝落ちを堪えるので精一杯だった)が単独走行では、孤独で押しつぶされそうに感じたはず。近くを走っていただけで支え合っていたような感覚だったのだろう。
PC13 Dreux ~ GOAL Rambouillet
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PC13:Dreux 4:28到着 1176km地点(82時間13分経過 制限時間8:47)
暗闇無限地獄と寝落ちの危機を脱してゴール前最後のコントロールへ到着。貯金は4時間と十分にある。補給少なくハンガーノック気味でしっかり食事をとろうとレストランへ。ラザニア、パリブレスト、謎スープと中は不明のパイをチョイス。
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やっとここで、このイベントが発祥のパリブレストを食べることができた。なぜかこのPCだけは現金しか使えなかった。パイは補給食用としてバックポケットに突っ込む。レストラン端では死体のように地面に寝ている人多数のカオス状態だった。まあ夜中のレストランはだいたいこうなのだが。自分はと言うと明け方の気温低い時ではあるが外の芝生で1時間ほど仮眠。目覚めた時には少し寒かったので防寒着を着て出発。しかしすぐ暑くなり防寒着を脱ぐタイムロス。しかし、ゴールは問題なさそう。すでにリタイアしている同行者へ最後のコントロールを出ることを連絡。完走を祝福してくれるような美しい朝焼けのなか平坦基調の道をゴールへ進む。
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尻が痛くてテンションは上がらないが、淡々と噛み締めながら進み、ランブイエの森を進みゴールへ進む。
Rambouillet 8:55ゴール (86時間40分経過 制限時間12:15)
ちょっと朝早かったためか、想像より淡々とゴール。コントロールで最後のサインをもらいメダル🏅を頂く、同行者も私を見つけてくれて写真を撮って頂く。前のジッパーをきちんと上げて取れば良かったが、その余裕もなかったのだろう。
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ゴール後に最後のスタンプを押してもらいメダルを頂く。首に掛けてくれるのかと思って頭を前に出すも、無情にもメダルは手渡し 苦笑。しかもブルベカードは回収されずに持って帰って良いと言われた。トラッキングシステムでの記録で大丈夫ということなのでろう。
正確な認定タイムは86時間36分(制限時間90時間以内)でのゴールだった。
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ゴール後は、食事券を渡され横のテントで食事を取ったが、出迎えてくれた同行者は完走していないので入れないと言われ1人寂しく食事を取った。
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下はゴール後に余っていたものをタダで頂いたのもの
流石に疲労困憊で軽めにしたが、完走を祝してビールを1杯頂く。カップは2ユーロ取られ返却すると返金してもらうシステムだったため、何の遠慮もなく記念に持ち帰らせて頂く。外に同行者を待たせているため、食べ終わったら外に出て同行者と共にホテルへ自走で正午くらいに戻った。もう1名の同行者も途中リタイアだったがブレストまで自走して観光していてまだ戻ってきていない。ホテルへ戻ったら部屋の準備はできているようで早めにチェックインさせてもらい、何時に目覚めるか分からないが、シャワーを浴びてバタンキュー(時代!)させてもらった。翌日まで寝てしまうかもと思ったが、4時間程度で目が覚めて、同行者2名と合流して夕食に行った。夕食は、ホテルibis Rambouillet近くのHOUSE WOKというアジア系のビュッフェでかなり美味しく、結局翌日の夕食もここに行くことに。
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事前のトレーニング・準備が功を奏して、無事に完走できました。楽しすぎて、4年後はもっとこのように走りたい、今回は私設エイドの子供にお礼のシール渡せなかったから渡したいななど自然と4年後のことを考えていた。次回出走を目標に4年間の自転車ライフを過ごして行きたい。
挑戦記としてはここまで。最後まで駄文読んでいただきありがとうございました。
※4年後へ向けて編へ