量産型ルブリスと行方の続報
13話でさりげなく挟まれた情報から、プロローグの量産型ルブリスについて新たに情報が出た、と思われる描写が
「出所はわかった?」「今はまだ何も、引き続き調べます」「ありがとうゴドイ」
たったこれだけのやり取り、何が何やら
だが12話まででプロスペラが知る由もなく、彼女の調査能力の要であるゴドイをもってしても掴めない情報、そして今まで言ってこなかった「お礼」をプロスペラが改めて述べている
これらの情報が紐づけられ、13話の中でその存在について語られたもの
ガンダムルブリス「ウル」と「ソーン」
この2機とその出自であると考えれば、上記の会話が成り立つ、以下それを裏付けると思う理由を述べてゆく
行方不明だった2機のルブリス量産試作タイプ
プロローグで登場した2機のルブリス、LF-01と02が行方不明で、21年経った今でも捜索されている話は以前した
参照で引っ張るほど長い内容でもないので、自分的な情報整理も兼ねて再度記していくので、以前書いた分を見にいかなくてもいいように書こうと思う
一度読んだ方は、その部分を適宜読み飛ばしてほしい
この2機の捜索の意味は以前より謎だった。しかし個人的に10話で地球寮が購入した中古船が「回収船」と呼ばれたのを、プロローグの船と結びつけて「あのスレッタの乗っていた船も回収船なのでは?」と考えた
こちらに関しては字幕で「回収船」でなく「改修船」と指摘があった。当時もつぶやいた後「船のデザインが違うな?勇み足だったか」と思ったものの、搭載された救命艇にターゲットされていた事実に変わりはないので、現在まで特に変わらず支持している自説
そしてそのターゲットにLF-03「ガンダムルブリス」サマヤ親子の乗ったあの白いルブリスが登録されていない点から、この2機を捜索をしている人物が03の行方を知るものである、ということも推測した
学園にエアリアルを運ぶ船、その船にあった2機のルブリスの情報、11話で判明したデリングとプロスペラのつながり、これらから「2機の捜索はプロスペラか、彼女から情報を得たデリングによるもの」と思われる
2機のルブリスと2機の正体不明のルブリス
ウルとソーンが発表された時「これはプロローグの量産試作タイプ2機を元に作られたのか!?」と話題になったが、その後小説などの情報で「量産試作タイプは複数機が製造され納入済み」と判明し、上記の情報から行方不明なプロローグの2機ではないのでは、という見方が濃厚になった
ところが、今回あのプロスペラさえつかんでない情報があり、それを必死に探すゴドイすら行方がつかめない存在がある、と示された
その条件に当てはまり、かつ12話に関係してきて、あまりに少ない会話からでも連想できる、つまりその回(13話)に登場しているであろうもの
となると、クエタを襲撃した2機のガンダム、という考えになった
そして重要なのが「礼を言った」こと
これまでもずっとプロスペラに献身的に使える謎の人物ゴドイ。しかし彼女が彼に礼を述べたことなど一度もなかったのだ、なのに口をついて出てしまうほど重要な「何か」となると
2機のルブリスと共にあるナディムとウェンディの遺体の行方ではないか
もう一つの可能性
夫と同僚の遺体、というウェットな問題ではなく、もっとドライで現実的な問題の可能性もある
プロローグではLF-01と02と呼ばれるが、恐らく販売時の型式番号はXGF-01である(白ルブリスはXGF-02)
フォールクヴァング内でどのルブリスを指すのかを区別するために与えられた番号がLFだと思われる。いわば呼び分けるほど特別である可能性があるのではないか
そう疑える描写として、ウェンディが量産試作タイプの「データ整理」を行っていたと小説で明らかになった
動かしてもない量産試作タイプの何のデータを整理するというのか?テストをしたのは白ルブリスだけだ
だとしたらそのデータは「白ルブリスの実験データ」ではないのか?
もしそれを量産試作タイプに反映させていたのだとしたら「反映させられるだけの互換性」があること、そして「特別な白ルブリスの実験データの蓄積が登録された特別な機体である」可能性が
その「白ルブリスに準ずるだけの機体」をベースに作られたガンダムであった場合、ウルとソーンの性能はエアリアルに匹敵する可能性を秘めている
唯一無二でプロスペラの復讐計画の要、クワイエットゼロ計画を掌握できるたった一つのカギであるエアリアルに取って代われるかもしれない機体、であるならその存在は決して放置できない。プロスペラは劇中今までにないほど焦っているのだろうか
恐らく敵は宇宙議会連合
それらを情報戦に強いプロスペラにも掴ませず、同じくペイルでもクエタ襲撃後の5号へのメールで「ガンドフォーマット」との情報は掴むも詳細までは知らなかった
何よりガンドフォーマット(シェルユニット)自体がペイルのそれとは別物で、ルブリスを流用していることがプラモデルの説明にある
つまり、プロスペラも知らず、ペイルでもない第3の勢力による製造ということになる
ここで疑われるのが第3の魔女、或いは「オックスアースの亡霊」だが、ここまでその存在が一切出てこないで突如出てくるのも考えにくい、オックスアースは匂わされてきたので可能性はまだある方だが
それよりは「新たに開発したり再現したシェルユニットではない」点に注目したい。カルド博士に直接師事したか怪しいプロスペラでも、ファラクトという「出自の違うガンダム」を作れた、にもかかわらずウルとソーンはルブリスを流用して作る、という方法を取った
これは「魔女が関係していないから作れなかった」ことを意味しているのではないか
オックスアースは魔女とは呼ばれないものの、ヴァナディースを買収して量産試作タイプを作った。ガンダムを作るノウハウは有しているだろう
そう考えると、ウルとソーンの製造方法とそぐわない気がする
フォルドの夜明けは「派遣先」で開発元ではない。と考えると劇中登場している組織はもう限られてくる。シャディクが秘密裏に開発したか、正体のわからない宇宙議会連合くらいしか
宇宙議会連合について
連合について判明していることは「ガンダムを監視している」「宇宙に新しいルールをもたらしたい」の2点のみ
そして「新しいルール」というのが、シャディクの「ガンダムはゲームチェンジャー」「視野も思想も狭い」「グループを解体する」という「現状の秩序の崩壊」と被ってくる
またノレアの性格も「地球を汚したスペーシアンがどの口で」と、スペーシアン本位のアドステラ世界の秩序崩壊を望んでいると思える発言がある
シャディクとノレアたちがつながっているのはほぼ間違いない。それでいてあの二人は反目している様子もある、恐らくノレアにしてみればスペーシアンの象徴であるベネリットグループの跡取りなんて同胞と見なさないだろうし、シャディクの方もその「視野の狭さ、狭量ぶり」が気に入らない
ということで、宇宙議会連合は一枚岩ではないし、何であればその多様性こそが連合の望む「新しいルール」より混沌とした秩序ない世界にして今一度世界の分布図を書き換えたいのではないか
そのためにはガンダムはうってつけだろう、圧倒糖的な暴力、振るえば振るったものすらただでは済まない、泥沼の混沌、そこを勝ち抜いたものだけがたどり着く世界で新たなルールが
スレミオの日本周遊最後の場所が大阪通天閣、その下に広がる一角、通称「新世界」だったのを見た時は象徴的だと思った
ともかく、シャディクもソフィノレアも議会に操られているのだと知れば、つながりもわかるし、プラントクエタ襲撃の報告会でソーンとウルに仮で与えられたはずの型式が「LF-T」と「LF-U」であることの意味が分かる
原型となったルブリスのLF、ソーンとウルの頭文字であるTとU
シャディクは2機のガンダムの出自を十分に知っている
様々な情報が宇宙議会連合か絡んでいる、と思える
確実にそうだ、とする決定的証拠でなく、あくまで状況証拠。特にシャディクの今後の動きによっては覆ってくる
そしてノレアが言った「出自の違うガンダム」という言葉
確かにエアリアルとウル・ソーンは同じ形のシェルユニットを持ち、プロスペラがエルノラなのならエアリアルの出自もまた同じヴァナディース、ということになるが
何故それを知っているのか プロスペラの正体を
シェルユニットの見た目が似ているから?そんな曖昧なことでしか判断しないのなら、ファラクトだって同じ「ガンダム」と呼ばれている
そうではない「何か」を掴んでいるからこそ、ファラクトのことを出自が違う、と断定して調べさせたのだろう
そしてそれを調べる命令を出したのがシャディクなら、5話から今までの間全く調べようとしなかった理由がわからない
あれは議会連合による指金だろう
以上が13話でのプロスペラとゴドイの短いやり取りと、ここまで積み重なった伏線から連想させる「裏」
決定的につなぐにはまだ情報の関連性は弱い。また、取りこぼした補強する伏線、否定する伏線もあるだろう。3ヶ月開いた今までと違い、もう間もなく14話が始まるので取り急ぎまとめてみた