ボゴールパインの攻防
道の駅に行ってきた。そしたら道の駅許田と、私の行った道の駅が交流をしていて、道の駅許田のボゴールパインが売られていた。ボゴールパインは私の好物なので、喜び勇んで買ってきた。福岡も初夏になるとボゴールパインがやってくるんだなぁ。嬉しいなぁ。それにしても、初めてボゴールパインを食べたとき(10年くらい前)はスナックパインって名乗ってた気がするけど。いつの間に名前が変わった?まぁ、美味しいから名前はどちらでもいいか。
何年か前の沖縄旅行でもボゴールパインをしこたま買ったなぁ。そして宅配便で家に送りつけてボゴールパイン祭りを催した。それも懐かしい。
ほくほくしながらボゴールパインを抱えて帰ってきた私を、夫が冷ややかな目で見ている。それもそうだ、昨年の初夏に疲れ果てていて、食べる機会を逃して、ボゴールパインを腐らせたのはこの私だ。今思い返してもなんてもったいないんだ。
夫は悲劇が繰り返されると思っているっぽい。
「見てみてボゴールパインだよ!」
と報告したら、夫は冷たく
「俺パインにはクールだから」
と吐き捨てる。
うで、本日の昼食後のデザートにボゴールパインを出した。
ボゴールパインは一房ずつ手でちぎってた食べる珍しいパイナップルだよ。
昨日の態度と打って変わって、ボゴールパインを貪り食う夫。お互い目で牽制しあいつつ、無言でパインをむしり合う二人。全く美しくない。がっつくってこういうことだなって思いながら、沢山食べた。夫も負けじと食べている。
あっという間で芯だけになるボゴールパイン。ボゴールパインの素晴らしいところは芯も食べられるところですよ!
芯を包丁で二等分にして、それに齧り付く。
そして芯の置いてあったお皿にパインの汁だけがこぼれている。
何気なく夫に
「汁は飲まんでいいと?」
と聞いたら、夫から
「何て意地悪な顔でいうんや。〇〇さん並みのいじめやで」
と苦虫を噛み潰した顔で言った。
ちなみに〇〇さんというのは夫の職場でいじめをする上司のこと。過酷ないじめのエピソードの数々は伝え聞くだけの私さえをも震え上がらせている。
その〇〇さんと同じ呼ばわり!なんてこった!
元はと言えば、あんたはパイナップルなんてどうでもいいってスタンスだったじゃん。さっきまで狂ったように貪ってたじゃん!
「パインにはクール」
とか言うてたやん!
その言葉はなんやったん???
人を野生に変えるボゴールパイン。
毎年、初物は競い合うように食べるからねぇ。卑しい井野田夫妻である。